PROFILE

折金一樹

関東
(高滝湖、亀山湖、印旛沼)

房総半島のレンタルボートフィールドをホームとし、いまや関東を中心に全国を駆け回る通称「オリキン」。H-1グランプリに参戦し、優勝多数、A.O.Y.2回と驚異的な成績を収める、生粋のトーナメントアングラー。房総半島のレンタルボートフィールドで「オリキンガイドサービス」を営む。

アカガエルパターンだけでない亀山攻略のヒント

どこもかしこも最低水温。朝の気温はいつもマイナス。もうだいぶ慣れました(笑)

が、これからは水温も上がるのみ。そんな中、フライング気味に一足早い春の爆釣を求め、亀山湖へ行ってきましたのでレポートします。

アカガエルパターンだけでない亀山攻略

爆風&あったかい雨。天気予報では前日の夕方から徐々に気温が上昇、夜半には気温が16度になるということで今回はやる気満々。

雨も断続的ながら、かなりの量が降る予報でした。

一発当てに出陣です。

この時期に有名となった「アカガエルパターン」。

しかし最近は名ばかりが先行している気がしてなりません。

「産卵で冬眠から目覚めたカエル」という枠でくくるなら、期間は2月~3月の2ヶ月弱。

このわずかな期間で元々は湖面にはいないはずのカエルが何らかの理由で湖面に落ち、且つバスもカエルの存在をしっかり認識し、それを狙って捕食するのです。

ですからルアーで狙ってアカガエルパターンが成立する時間は、実際にはごく短時間であります。

当然フロッグで炸裂。なんてことは稀で、タイミングが全て。

しかしながら「炸裂する時以外はフロッグで全くバイトが無いか?」といわれると、そんな事はなく、この時期の有効なルアーであることに間違いありません。

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アカガエルパターンの解釈

私的にはアカガエル云々と言うよりは、一時的な天気や気温の変化でやる気になったバスを如何にキャッチするか。

その為にはルアーを引くレンジやルアースピード、そしてアピール力の加減が重要だと考えています。

私はこの時期の亀山湖において、ほぼこの3要素ありきでルアー選択していると言っても過言ではなく、ルアーの形やイミテーションするベイトは二の次と言っても、過言ではないと考えています。

また釣れるとされる状況でもまだまだ早春、ハイシーズンほど釣れません。

バスの状態とシチュエーションに応じたキャスト数や効率まで考えなければなりません。

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この日のルアー選択は・・・

1:ダイビングフロッグ
2:ブリッツMAX
3:ゼロワンジグストロング11g(トレーラーにドライブクロー5インチ)
4:ドライブスティック4.5インチと6インチ
5:ルドラSP
そして、この日考慮すべき状況は4つで

1:予報どおり風が強く、場所によって湖面はかなり波立っていること。
2:雨は時折強く降るものの、インレットの流量はそれ程多くはなく、バスを惹きつける圧倒的な要素にはなっていないこと。
3:インレットのある場所の地形的な違いで濁りの広がり方に違いがあること。
4:インレットの影響のある場所以外は、冬のままのクリアな水色で、ダムの放水により若干減水気味。
そこで当日とった作戦は、、、、

I:インレットのタイプ別に攻め方を変える

まずは岩盤+水量の多いインレットがやはり大本命で、ルアーローテーションとタイミングを変えて入り直すことをしました。

ルアーローテーションは、ダイビングフロッグ、ブリッツMAX、ゼロワンジグストロング11g(トレーラー:ドライブクロー5インチ)、ドライブスティック4インチと5インチの順でした。

また、場所により強風で波が立ち、フロッグではアピール弱いと感じた時は、ブリッツMAXから入りました。

このタイプのインレットは、バイトゾーンは狭いので丁寧に通すことは必要ですが、細かいルアー操作はさほど気にしなくて良いと思います。

それよりも大胆なルアーチェンジの方が効果的です。

いずれにせよタイミング次第と言えるスポットですので、バイトが無いときは、その場に「居ない」と割り切って、後ほど入り直すことの方が良いと思われました。

次は流量が多いがシャローフラットの奥にあるようなインレットです。

雨の降り出した直後ならインレットを直接狙いますが、この時は時間が経過し、濁りがまんべんなくシャローフラット全体に広がっていました。

まずは濁りの境目付近から外側のオープンウォーターをルドラSPで広く探りました。

見た目の濁りの境目だけでなく、温かい濁った水が冷たい水の上に乗っていることもあるので、その層状の境目を通すイメージです。

バンク際は濁りの中でストラクチャーに身を寄せるバスをイメージしてブリッツMAXをチョイス。

ブッシュやレイダウンにタイトに当て、バイトチャンスを増やす意味で浮力を生かした上下の動きも入れて誘いました。

流量の少ないインレットは基本的にパスですが、岩盤エリアと水深のあるワンドや沢のインレットは2、3投でチェック。

ルアーはダイビングフロッグかブリッツMAX、最後にフォローでゼロワンジグストロングを通しました。

II:岩盤エリア

今回は運悪くバイトには恵まれませんでしたが、そもそもなぜ岩盤エリアが良いのか?

まずは冬を越すに当たって、ディープに潜らない大型でコンディションの良い個体が陣取っていられるようなエリアでもあるからです。

そして急な天候の変化においては、やる気のある動くバスは多くなっているはずです。

しかしエリアを変えて横方向に移動することはまだ稀で、どちらかと言えば上下の動きで捕食行動に出られるような岩盤エリアの方がルアーにも反応させやすいからです。

また今回のような減水傾向にある時でも、当然シャローフラットよりは影響が少なく、やる気のあるバスをより長く留めることができると考えられます。

実際にどんな岩盤がいいかと言うと、エリアの実績や岩盤の向きなど多少の良し悪しは考えられるものの、なかなか絞り込みづらいと言えます。

そこで効率よく探ることが重要になります。

まず今回のようなローライトや雨と言った、トップに出る状況なら「ダイビングフロッグ」

トップならではのアピール力は効果大で、ダイビングフロッグならでは多彩でパワーのあるアクションはより遠くのバスを呼べる力があると言えます。

次にトップは厳しい状況ではルドラSP。

キャストを遮る物が少なく、長い距離を岩盤と平行に引いてこれる状況で使用しました。

まずは、岩盤沿いを一定の水深で引け、且つリトリーブスピードもコントロールし易いことが挙げられます。

また、大きさ故のそう多くないバスを惹きつけられるアピール力と冬のクリアな水色でも見切られにくい動きを兼ね備えていることは特筆すべきことです。

そしてルドラではアプローチが厳しいような岩盤に隣接したカバー周りや、オーバーハングではゼロワンジグストロング(トレーラー:ドライブクロー5インチ)。

ルアースピードを変えて探るならドライブスティックのテキサスリグもありです。

通常のカバー打ちと同様に攻めますが、カバー際から離れた瞬間などでもバイトがあるので気を抜かずバイトに備えることも重要です。

最後に

それぞれのカラーセレクトですが、基本は次の3タイプ。

A:水の色に対してはっきりとシルエットが目立つカラー。
B:水の色に対して溶け込みつつ、ある程度存在感のあるカラー。
C:水の色に完全に溶け込むカラー

ルアーによってこれらのカラーをチョイスしますが、私なりの選択方法は、より水面を引くルアーほどA寄りの選択をし、より深い水深を引くルアーならC寄りのチョイスをします。

とはいえ、その時のバスのやる気に合わせる事が大事です。

当然バスに気づかせたモノ勝ちのイケイケの時はシルエットのはっきりするイケイケ(笑)カラーですよね。

亀山湖だけでなく、規模や時期は異なるものの、一発目の春の爆釣は全国どこでも起こるはずです。

今年は寒いのでチャンスはこれから!是非一発当てるべく、フィールドへ狙いに行って下さい!

ではまた

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