夏のバジンシリーズ

今年は季節の進行が遅かったですが、夏は例年通り暑い夏が来ましたね。

夏といえばトップウォーター!

年々新しいトップルアーも発売されておりますが、O.S.Pの創業はバジンクランクから始まりました。

そこで今回のレポートは、10年以上も現役第1戦で活躍しているバジンシリーズについて敬意をこめた改めてご紹介したいと思います。

バジンシリーズが効く季節

バジンシリーズが効く季節といえば、アフターが回復する6月の天候が悪いとき、または、サマーパターンである8月の朝マズメか夕マズメだと思います。

過去のデータや写真を整理していてもそんな感じでした。

アフターが回復する6月については、曇りや雨が降っているときなど条件がつきます。

しかし、バスの活性が一番高くなる8月は、エリアや時間をきちんとセレクトすると確実にトップウォーターで釣ることが出来ます。

8月の時間帯では間違いなく朝マズメをお勧めします。

というのも、夕マズメというのは日没からかなり時間が経たないと水温が低下せず、バスがシャローに上がってきにくいからです。

本来ならこの時期のバスは最もえさを食べているはずなのですが、たまたま快適な水温である夜にえさを食べているので、夜とあまり水温が変わらない朝マズメは、この時期最もフィーディングしやすい時間帯です。

夕マズメに狙うなら、ほとんど日が暮れて凪から、風が吹くタイミングがチャンスです。

有望な時間帯はほとんど日没間際なので、狙う時間からすると朝マズメよりずいぶん短い。

一日やってよかったエリアを選択するなど、有効に使ってください。

(写真1:2007年6月16日、バジンクランク(クローダット)で釣った50アップ。)
(写真2:2007年6月24日、雨の中、バジンクランク(クローダット)で釣った40アップ。)
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バジンシリーズの使い方

改めて説明するまでもないですが、バジンシリーズは巻けばバイトがありノルのですが、僕が使ううえで気をつけている点をいくつか紹介します。

まずはキャストの出来によって着水後ポーズをとるかどうか決めます。

陸ッパリやボートで岸と平行にどんどん流していく場合は、着水後すぐに巻いていきますが、狙っているものの際を狙う場合、着水がボチャンとなってしまったら、波紋が落ち着くまで待ち、少し間をおいて巻くようにしています。

これはトップウォータープラグの使い方としては基本だと思いますが、イメージとしてはボチャンという音でバスが寄ってくるのを、巻いてバイトにもちこむ感じです。

次に巻きスピードですが、僕の持論は可能な限りハイスピードが良いと思います。

可能な限りハイスピードというのはルアーが水面から飛び出さないくらい(ずっと巻いていると筋肉痛になりそうなくらい)のスピードです。

バジンシリーズのようにハイピッチなウォブルが強いルアーだと早く引いても、バスが追いつけないほど早く移動していないと思います。

なので、極力ハイピッチにウォブルするようにグルグル巻きます。

ロッドの位置ですが、バジンシリーズもクランクベイトの一種なので、遠くにあるほど潜りやすく、近づくほど水面に出やすい(潜りにくい)特徴があります。

なので、基本はキャストした直後、ロッドはたて気味、近づくほどロッドは寝かせるか下向きが基本です。

バイトがあったときは、即合わせをいれないのが基本です。

バスが反転する場合は合わせても良いのですが、ルアーと同じ方向に向かってくるときに合わせると、バレてしまうことが多々あるので、巻き取るだけが基本です。

合わせなくてもファイト中にきちんと刺さってくれるので、あまり途中で合わせをいれない方がいいと思います。

バジンシリーズの使い分け

まずは、ノーマルを使うことをお勧めします。

ノーマルはキャストもしやすい、リトリーブが早くても水面から飛びでにくい、ラトル音もあるのでアピール力も強いと、普段プレッシャーがさほど高くないところで使うには十二分です。

ノーマルからのローテーションの考え方ですが、バスのバイトの仕方によって乗りにくい(ルアーの後にボイルがあるなど)、スローに巻いたほうが良いときは、ダイバジン系やヘビーヒッター系に切り替えます。

水はクリアなのだけど広範囲からバスがバイトしてくる(すっ飛んでくる)様な場合はダイバジン系、トップには非常に反応が良いけど濁っていてミスが多い場合はヘビーヒッター系を選ぶと良いと思います。

もっと効率よく釣りたいときなど、ルアーのリトリーブスピードをもっと上げたい場合は、サイレントバジンクランクを選択します。

『サイレントはプレッシャーがあるとき選択してください』みたいなセオリーはありますが、基本的にはトップウォーターはアピール力はあったほうがよいと思うので、リトリーブスピード、または裏技(のちほど記載します)で選ぶのが良いかなと思います。

あとコバジンは、5月~10月の野池には絶対持っていきたいルアーです。これもノーマルほどウェイトがないので、少しスローに引くのが基本です。

(写真3:2008年8月30日、ダイバジンヘビーヒッター(マットタイガー)で夕マズメに釣った45アップ。)
(写真4:2007年8月16日、ダイバジン(DMクラウン)で夕マズメ釣った40アップ。)
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裏技

バジンシリーズはトップウォーターを引いてきますが、水面は意識しているけど微妙にトップに出きらないシチュエーションも多々あります。

例えば、マンズベビーワンマイナスが投げたくなるような場面で、水面直下を引いてきたい場合ですが、バジンシリーズでも出来るのです。

キャストしたとき、着水と同時にロッドを下向きにして巻くと、水面直下波紋を出さずに巻くことが出来ます。

これがやりやすいのはウォブルのピッチが早い、ノーマルよりサイレントです。

あと個人的感想かもしれませんが、フェザーフックがついている方が水面直下をキープしやすいので、この裏技をやるときは、サイレントバジンクランクのフェザーフック付きを選んでいます。

トーナメントとバジンシリーズ

これまでのトーナメントでもバジンシリーズに助けられたことも多々あります。

1つはプリスポーン時期の大会で、移動中に橋脚でプリメスが捕食しているような様子を見つけました。

プランを大変更してバジンクランク(ワンパンピンク)を橋脚際にキャストすると、プリメスが1投目からバイトして来ました。

リアフック1本だけにしか掛かっていなかったため、惜しくもバレてしまいましたが、プリメスが橋脚についていることに気が付き、その後ジグヘッドでリミットメイクし優勝することが出来ました。

2つ目は、アフタースポーンの大会で、ノーフィッシュも覚悟しなければならないくらいの厳しい状況だったのですが、最上流でボイルを発見し、バジンクランク(ハニーブラウン)をキャストし、1,300gをキャッチしました。

僕が出ているNBCトーナメントの時間は7時から13時までなので、なかなか天候が悪いなど条件がそろわないとトップウォータールアーが活躍する場面も少ないですが、バジンシリーズはトーナメントでも、なくてはならないルアーだと思っています。

最後に

中国地方は、季節的に遅れに遅れて、サマーパターンが爆発しないままお盆を越しそうです。

例年なら、この記事を書いている前くらいにバジンシリーズの活躍の場面が来るはずですが、今年はトップの時期も遅れてこれからのはず。

おそらくバス達も冬に向かって帳尻を合わせるために、これから沢山えさを食べると思いますので、朝マズメ、夕マズメには、ぜひバジンシリーズを投げてみてください。

(写真5:2005年4月10日、広島チャプター第2戦バジンクランク(ワンパンピンク)でパターンに気が付き優勝しました。
(写真6:2007年6月17日、岡山チャプター第3戦バジンクランク(ハニーブラウン)で1,300gを釣りました。)
(写真7:2006年8月12日、バジンクランク(クローダット)で夕マズメに釣りました。)
(写真8:2011年7月30日、バジンクランク(クローダット)で朝マズメに釣りました。)
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