PROFILE

川村光大郎

関東
(各フィールド)

何にも縛られることなく純粋にバスフィッシングを楽しむ行動派アングラー。持ち前の探究心と向上心であらゆるルアーを使いこなし、フィールドで培った鋭い感性を武器に様々なフィールドに挑み続けている。初代陸王、オカッパリオールスター優勝2回、10年WBSスーパー3DAYS優勝。雑誌、DVD「陸魂」「ホリデイアングル」、携帯サイト「ルアマガモバイル」など幅広いメディアで活躍中。

真冬の釣行、ダンクSPで初バスキャッチ!!

こんにちは、川村です。早いもので今年ももう半月が過ぎ"明けまして~"という感じでもありませんが、今年も一年よろしくお願い致します!!

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毎年恒例にしている元旦釣行は、体調を壊して泣く泣く諦めましたが1/11(日)の初釣行にて初バスをキャッチしました。

ヒットルアーはダンクSP、2年連続初バスヒットルアーです。

dunk

低水温期において依然、唯一無二の強みをもつダンク、その理由は、

・スローリトリーブでもハイピッチに振幅する。
・ポーズからの泳ぎ出しが早いので、ストップ&ゴーによる誘いにロスが生じない。
・48mmの小型ボディは低活性バスに強く、それでいて強めのアクションなのでアピール力はある。
・急潜行するので、ストライクゾーンが広い。特に水深2m以上の深めを釣るときには差が出る。
・よく飛び、強風でも投げやすい。冬~早春に強風はつきものなうえ、風が吹いたときこそシャッドが効くので、これは大事。

他にも、ロングリップによって他のシャッドと比べて根掛かりが少ない点も挙げられます。

反面、使用上の注意として、パッケージから出したままの状態では真っ直ぐ泳いでくるものが希で、トゥルーチューンは必ず実践していただきたいところなのです。これは、ダンクを語るうえでどうしても外せない事実です。

このシビアなバランスは、極限のスローリトリーブ性能と潜行深度を追求した代償ともいえるもので、裏を返せばトゥルーチューンさえしっかり行えば、他のシャッドにはない性能を享受できるとご理解ください。

「曲がって泳ぐ方向の逆側にラインアイを傾ける」と言われるのがトゥルーチューンですが、ダンクの場合「傾ける」という表現だと行き過ぎで、本当に傾けてしまうと今度は逆側に曲がって泳いでしまいます。

僅かに力を込める程度で、少しずつ真っ直ぐ泳ぐラインアイの位置に近づけていったほうが無難です。

基本はプライヤーやトゥルーチューン専用のアイテムで行うものですが、ダンクの場合、微調整は親指を強く押し当てる程度のほうが上手くいきます。

また、一度トゥルーチューンを決めても、根掛かりを外したりするとまた曲がって泳ぐようになってしまうこともあるので、ラインアイに負荷が掛かった後には再度真っ直ぐ泳ぐかチェックすることと、フックやリップに落ち葉などが引っ掛かってきたときに、水面で叩いて外すのも厳禁、指で取り除くようにしています。

そして、O.S.Pにはダンクと対極をなす特性をもつシャッドとしてハイカットがありますが、こちらは細かな振幅&ノンラトルで、存在感は弱い・・・ですが、「ナチュラルさ・タフでも食わせられる」点において一級です。

(写真:今年2本目はハイカットSP!!)
highcut

ダンクだとアクションやラトルサウンドが強すぎる、と感じるときに投入します。

例えば無風、水質のクリアアップ、ハイプレッシャーといった状況はハイカットが活きるシチュエーションですね。

そして、シャッドはタックルが大事!!

バラすバラさないは、タックルバランスによるところが大きいです。

ロッドは超低弾性カーボンがベストと感じます。

ライトリグ用のロッドでも出来ないことはないですが、高感度で掛けることを優先した高反発でファストテーパーなロッドほど、バイトを感じた直後に外れてしまう確率が高まります。

もう少し掘り下げると、完全なポーズ中に食ってくるバイトに関しては、ラインが弛んでいるのでロッドによるフッキング率に差はほとんど出ませんが、ストップ&ゴーの誘いでも実のところ多い「動き始めのバイト」や、「引いている最中のバイト」に関しては低反発なクッション性に優れたロッドのほうがまずフッキング率が高いことと、掛かってからのバレも少ないです。

ノリとバレにくさ重視の低反発ロッドいっても、グラスロッドまでダルく太くしてしまうとシャッドの細かな振動を感じにくく、シャープなキャスタビリティも得られません。

また、フィネスな感覚で操作するうえでも軽くて細身なほうがシャッドに向いています。

(写真:こちらは昨年末の釣り納め釣行での1本)
HIGHCUTSP

リールはハイギアにメリット。これはロッドストロークでストップ&ゴーを繰り返すときに、ラインスラッグの処理が断然ラクだからです。

ラインはナイロンの6ポンド。

これは、根掛かりと切っても切れないフィールド(霞水系はまさに)のシャッドフィッシングにおいて、根掛かり回収機をもってしても届かない場合もあり、最後の引っ張り勝負になったときに4ポンドと6ポンドとでは回収率が違うためです。

そしてフロロの6ポンドでは飛距離がダウンするので、しなやかなナイロンを選んでいるというわけです。

しかし、より潜らせることを優先するのであれば、フロロの3〜4ポンドを選ぶことになります。

参考までに、自分のセッティングは、
ロッド:スティーズサージェント
リール:イグジスト2505H
ライン:デュラブラトリプルテン6ポンド

フックは、純正の10番をバーブレス(カエシをプライヤーで潰したもの)にしたもの。

貫通力が高いとされる細軸フックは根掛かりのたびに伸びるし、形状を戻して使うと強度がより落ちるので、いざというとき心配です。

始めから付いてる純正フックは、細すぎず太すぎない適度な太さで、針先は十分にシャープ。

それをバーブレスにすることで、細軸と遜色のない貫通力です。特に高価なフックに交換しなくても、これで全く不満を感じていません。

バーブレスにしても低水温期のバスは跳ねないので、ラインさえ緩めなければバーブレスが原因でバレるものでもないです。

ただし、乱杭エリアのようなカバー際を釣る場合においては、ファイト中にカバーに巻かれてバスがロックする可能性があるので、バーブレスのリスクは生じます。

また、こういったカバー際を釣る時には、ベイトフィネスリールを用いての8〜10ポンドラインで扱うことで安心感が格段に増します。

この場合、ロッドはやはり低弾性カーボンのスティーズライトニングⅡを選んでいます。

最後に狙いどころですが、霞水系のようなシャローフィールドでは、周りより深いところと、地形が岬状に張り出したところを重点的に狙っています。

深いところは越冬バス、岬状の張り出しはフィーディングバス狙いですね。

さらに、底質が硬かったりボトムに起伏や沈みものがあるスポットは一級なので、しつこく細かく刻んでキャストするようにしています。

最後に、寒くても朝イチは経験上最大のチャンスであり、日没前もチャンス。

風や流れもバスを刺激するのか、ないよりはあったほうがいい。

こういったチャンスタイムに条件の良いスポットに入ることと、あとは信じて丁寧に誘っていけば、きっと価値ある1本に出会えるはず!!

3月いっぱいはシャッドの旬ですから、まだまだ活躍してくれると期待しています。

今年の初釣行でのヒットルアー
ダンクSP(マッドシャッド)
ハイカットSP(リアルワカサギVer.2)
lure

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