春バスの探し方

だんだん暖かくなってきました。もうトーナメントが始まっている湖もありますし、そろそろ本格的なバスシーズンに突入です。しかし、フィールドに出てみるとなかなか厳しいというのが現実。そこで今回は自分なりの、春バスの探し方とその釣り方について紹介したいと思います。



弥栄ダムは減水するとこんな感じです。満水面から水深4~5mは、波やボートが当たるなどの影響で、スタンプなどがほとんど残っていない、プアな地形になります。この傾向は、増減水が激しく、古いリザーバーほど顕著に表われます。そのため、減水で春を迎えるのと、満水で春を迎えるのとでは魚のつき方がまったく変わってくるというのは、ぜひ覚えておいてください。

満水の場合、シャローに浮いてきたバスはまず、オーバーハングの先端につきます。しばらくそういう状態が続いてから、やがてはオーバーハング下のカバーに入っていきます。バスがシャローに浮いているかどうかは、オーバーハングの先端を注視していかないと見つかりません。また、オーバーハング下のカバーに入ってしまうと、釣るのが非常に厄介になります。

減水の場合、シャローに浮いたバスはまず、インレットの上流やワンドの奥のけっこう浅いところに浮きます。また、シャローに浮いた後のバス、その直前のバスが、水深2~5mのスタンプや岩などにつきます。そういったバスはブリッツ系のクランクベイトなどで素早くチェックすることができます。スタンプなどのウッド系はオス、岩などのハードボトム系はメスがつくというのもご参考まで。この傾向を知っているだけで、春バスのチェックのスピードが全然違ってきます。

では、春先に水温がどのくらいになったら、バスが浮いてくるのかということで、弥栄ダムの過去のデータを紹介したいと思います。

2005年3月31日 水温10~11℃ 減水 ハイピッチャー(タンデムウィロー3/8オンス)で5匹
2006年3月25日 水温10℃ 減水 ダンクSPで3匹
2006年4月8日 水温12℃ 減水 ブリッツMRで5匹
2014年3月21日 水温11℃ 減水 ハイピッチャー(タンデムウィロー5/8オンス)で3匹
2015年4月4日 水温15℃ 満水 アイウェーバーSSSで5匹
2016年4月9日 水温15℃ 満水 ハイピッチャー(ダブルウィロー1/2オンス)で3匹
2017年4月19日 水温14℃ 満水 ハイピッチャー(タンデムウィロー5/8オンス)で3匹

といった感じで、パターンらしい釣りが表れてくるのはやはり4月に入ってから。水温が10℃を超えてからになります。中国地方は暖かそうな気がしますが、水温の上がり具合はほとんど関東と変わらないと思います。九州、四国のトーナメントで釣れはじめるとそろそろ弥栄ダムも釣れるかな、というバローメーターにしています。

実はほかのルアーを紹介しようと思っていたのですが、データが示しているとおり、満水でも減水でも活躍してくれるのがハイピッチャーです。

満水の場合は、なるべくオーバーハングの際すれすれを岸と平行に引いてきます。1/2~5/8オンスならば少し早めに引いて、潜らせないようにするのがキモです。

減水している場合は、沈ませながら巻きます。カーブフォールさせるようなイメージです。水深やカバーの濃さにあわせて、ウエイトをチョイスしてみてください。カバーが濃く水深が浅い場合は3/8オンス、カバーが薄く水深が深い場合は5/8オンスがおすすめです。

2017年4月19日ハイピッチャー(タンデムウィロー5/8オンス、インパクトライムチャート)

また、春先に弥栄ダムで50cmアップが釣れたパターンも整理してみると

2005年4月10日 水温14℃ 減水 エコワームのジグヘッドで51㎝
2010年3月13日 水温11℃ 減水 HPFクランクで50㎝
2012年4月6日 水温10℃ 減水 ドライブクロー3インチのテキサスで57㎝
2014年3月29日 水温14度 減水 ブリッツEX-DRで52㎝

このようになっており、特筆すべきはすべて減水しているときに釣れています。満水だとオーバーハングが邪魔をして、なかなか大きいのを食わせるのが難しいのですね。また、ボクの記憶によると大きいのが釣れるのは、暖かかったのが急に寒くなったときがほとんどです。

2012年4月6日 ドライブクロー3インチ(スカッパノン)で釣った、自己弥栄最大の57㎝

ずいぶん前に、カバーの釣りが非常に上手かった友人がいて、ゴミ溜まりを釣る極意を教えてもらいました。その極意とは「風が当たっているゴミ溜まりに、魚探とエレキのスイッチを切って風で近づく。そこで弁当を食べるなどし、時間をおいてからキャストする。ワームはとにかくバスが発見できるように、なるべくデカいワームがいい。PEラインを使うのだったら、竿が折れる覚悟でやれ」といったものでした。また、ごみ溜まりに自ら潜ったり、箱眼鏡で観察したりしたようで、ごみ溜まりで食い気のあるバスは、ごみ溜まりの中をグルグル回っているということでした。また、相当暗いので、ワームはなかなか発見しづらいそうです。

なかなか全部は実践できないので(笑)、ボクの中ではカバーを撃つとき、以下のポイントを押さえています。

・風が当たっているゴミ溜まりを狙う
・エレキを踏まずに近づく(絶対にいるという確信があるときは魚探を切る)
・ボートがごみ溜まりに接触するまでに、ゴミ溜まりを撃ち終えるようにする
・風が強くてごみ溜まりに寄りすぎてしまうときは、ごみ溜まり横の岸に一旦、接岸させる。ごみ溜まりが広い場合は、反対側からもう一度攻める
・ワームの動きが大きいものを選ぶ

2017年11月11日 O.S.Pジグ03ハンツ14g(ブラック)+ドライブビーバー3.5インチ(アメザリ)で釣った53㎝

ワームの動きが大きいといえば、ドライブビーバーです。昨年の11月にハンツのトレーラーとして使い、53㎝を釣ることができました。新サイズのドライブビーバー4インチはエコモデルも発売されます。今年は、このルアーで優勝が出る大会も多くなるのではないかと思います。ぜひ、ハイピッチャーで数釣りして、ドライブビーバーで50cmアップを狙ってみてください。

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