宮本洋平 | レポート&プロフィール

ポストスポーンの見極め方をご紹介!その為に必要なO.S.Pルアーとは・・・

5月2日(木)山口県中山川ダムに行ってきましたが、まさにポストスポーン(産卵直後)という状況でしたので、その模様を例にとりポストスポーンの見極め方や、釣り方をご紹介したいと思います。

久しぶりに訪れたので、まずは湖の全体サーチとプリスポーンのバスを探すために、ハイピッチャー1/2oz(TW)・ブリッツMR・ブリッツMAX-DRで流していきます。

サーチベイトは地形により使い分け、ハイピッチャーはレイダウン等のウッド系カバーを中心にオス狙い、ブリッツMRはちょっと浅めの岩場などを中心にメス狙い、ブリッツMAX-DRは深めの岩場などを中心にシャローに上がる、もしくは下がったバスを狙います。

この時期、ウッド系または岩などのハードボトム系が絡まない場所は、やらなくてもいいといっても過言ではありません。プリスポーンのメスはゴミ溜まりや、棚のある岩盤エリアにもつくので、ドライブビーバー3.5"の9gフリーリグなどでもチェックしていきます。

結局この日は、これらにはバイトがなく浅めと深めの岩場が混在するストレッチをHP3Dワッキー5"(ゴリミソブラック)1.8gネコリグで丁寧にやってみました。なるべく岸際に投げてリフト&フォールしながら水深3mくらいまで探っていきます。そうするとオーバーハングが絡む浅めの岩場(水深1mくらい)で48cmをキャッチすることができました。







このストレッチで見えバスを発見したので、HPミノー3.1"をノーシンカーでi字引きしてみたのですが、何度かチェイスがあってもバイトには至らない状況。オリカネ虫でも、ラウダー60でも同じ状況。完全にこのストレッチはポストスポーンだと確信しました。

このストレッチの少し深めの岩場を、HPシャッドテール2.5"(グリーンパンプキンペッパー)1.8gスプリットショットリグで、シンカーをボトムに這わせるようにずる引きすると38cmをキャッチすることができました。







ポストスポーンの時期とはいえ、一度釣れるストレッチを見つけると寒の戻りでなければ、時間によってバスが差してくる可能性は非常に高いです。また、時期が少しずれたりフィールドによって魚の状態が全然違うことがあります。是非、色々なO.S.Pルアーを試してその日、そのフィールドのパターンを探してみてください。

最近、インスタにも色々と動画や画像を載せています。もしよかったら見てみてください。
https://www.instagram.com/yohei.miyamoto/

釣れている時こそカラーローテーション!!

日に日に寒さが増してきて、ディープで数釣りができるシーズンとなりました。今回は、この時期のリザーバーのバスの見つけ方から、数釣りの秘訣までご紹介したいと思います。

この時期のリザーバーは、バスが固まっていることが多いのですが、逆に言うとレンジを外してしまうといくらやってもバイトがなくなってしまいます。バスを素早く見つけるためにも、この時期まずは、リザーバーの中で最も大きな岬を狙います。

岬の角度としては45度くらいが理想です。45度くらいということは、岸から10m離れれば水深が10mくらいになります。そういった角度が45度くらいの岬は、バスが凸部に溜まりやすいので、その先端をトレースしていけば、バスに巡り合う確率は高くなります。これより遠浅すぎるとバスが岬の両サイドに散り、急深すぎるとバスもベイトも居付きにくくなります。

一番理想に近い岬から順番に、水深2~20mくらいまで狙っていくとどこかでバスのバイトがあるはずなので、これをヒントに回っていきます。水深2~10mを攻めるには岸から10~20mくらい離れたところから、水深10~20mなら岸から20~40mくらいのディスタンスが必要なので、ボートポジションに気を配ってください。

僕は水深2~20mを一気に攻めたいため、浅い方から深い方へルアーをリフト&フォールしながら沖に向かってドラッギングするようにボートを進めていきます。特にリフト&フォールの幅を小さく抑えたいというときは、ボートポジションを沖目にとった方が良いので、水深20mを攻めるときボートポジションが水深50~60mというときも多々あります。

お勧めのリグは、ドライブクローラー3.5in・HPシャッドテール2.5inのダウンショット、ドライブスティック3in・ドライブシャッド3.5inのキャロライナリグ、HPシャッドテール2.5in、ドライブスティック3inのジグヘッドです。岩やスタンプが多いところは、オフセットフックにすると根掛かりが激減します。また、リザーバーのベイトフィッシュが大きい場合は、ワームのサイズを上げてください。


ここからが、今回のレポートの本題となるのですが、同じポイントを攻める場合、カラーローテーションをすることをお勧めします。それは、バイトしなかったバスもワームを見ている可能性が高いですし、バスはモノクロでしかカラーを認識できないと言われています。カラーを変えることにより、同じ種類のベイトフィッシュでも少し違った個体と認識させるので、よりナチュラルな誘いになります。

 

今年の9月17日は、水深5~8mくらいにバスがいることが多く、ドライブクローラー3.5inを3.5gワッキーダウンショットで狙っていました。この日も同じポイントでルアーローテーションすることによって、半日で15本釣ることができました。

実際に使用したカラーの順番は、以下の通りです。ライトウォーターメロン・レッド&ペッパー→ヨシノボリ→みみずぅ→ウォータメロン/グリパン→ナチュラルピンク→ブルーバックシナモン→ライムチャート→ブルーバックシナモン→ヨシノボリ→ライトウォーターメロン・レッド&ペッパー→みみずぅ→ブルーギル→ライムチャート

濃い色の後は薄い色、ラメ入りの後は単色カラーなど目先を変えることにより、良いスポットからは多くのバスをひねり出すことができます。この日もワンスポットから7本釣れましたが、同じカラーでしたらこんなにも釣れなかったと思います。ライムチャートで釣った最後の1本が、この日の最大魚でした。



カラーローテーションすることにより、苦手なカラーをなくすという効果もあるし、得意カラーを増やしていくという効果もあります。この日は、弥栄ダム定番のウォータメロン系で釣り始めたのですが、だんだんローライトになっていったこともあり、ライムチャートのような明るいカラーが今日のベストカラーだなと感じました。バスがいる水深があまり深くならないリザーバーはクランクベイトでも対応できますし、クランクベイトのようなハードベイトでもカラーローテーションは同じことがいえます。様々なケースに対応するため多くのカラーを備え、秋の数釣りを楽しんでください。

タイニーブリッツDRを使ったリザーバー攻略!

皆さんこんにちわ!
宮本です。
例年ですと、お盆を過ぎると風が涼しくなり、水温も下がってきて、バスはディープに落ちていくというパターンなのですが、今年は暑すぎますね。水温が高いほどバスは活性が高いのですが、その分明る過ぎるので日中は食いが悪く、陽が沈んでから食い始めるというパターンが続いています。鬼ごっこで鬼をするときに、明るい体育館と暗い体育館では、どっちがみんなを捕まえやすいかを考えてもらえば分かりやすいと思います。

そこで、夏で特に明るい日中はシェードを狙いますが、同じシェードでもなるべく暗いところを狙います。



タイニーブリッツシリーズのメリットは以下の通りです。

・他のルアーに比べて、ラインの結びからルアー重心までの距離が短いので、キャスティングコントロールが効く。

・岩盤、立木など狭い隙間をすり抜けてくれる。

・小さいバスでも躊躇なく食べてくれる。

一方で、デメリットとしては、

・針先がボディから出やすいので、針先が鈍りやすい。

・ルアー重量が軽いので、ロングキャストには不向き。

などが挙げられます。夏のシェードを狙うにはショートキャストで、キャスティングコントロールが最も重要です。

タイニーブリッツシリーズは、小型クランクベイトの中でも、トップクラスの飛距離とコントロール性を有していますので、こういう釣りには最適です。リザーバーでも弥栄ダムなどクリアレイクでバスの水深が深い場合は、特にタイニーブリッツDRがお勧めですね。



少し難しい話になりますが、ルアーの動きとしては「ウォブル」「ロール」の2種類があって、この組み合わせでどんな動きになるか決まってきます。こういう分類をすると非常に難しくなってしまうので、ユーザーの僕としては、簡単に「ちどる系」、「安定系」の2通りにルアーの動きを分けて考えています。

タイニーブリッツDRは「ちどる系」なのですが、「ちどる系」のクランクベイトはノーマルに巻くとそういう動きをして、回収するときにファーストリトリーブで、ラインのテンションがかかっている方向が斜めになっていると曲がることがあります。これをうまく利用してやるとリトリーブの遅速の変化で、トレースコースを操ることができるので、僕は「ちどる系」のルアーの方が好きですね。

一方、ファーストリトリーブで曲がりにくい、「安定系」のクランクベイトのメリットは以下の通りです。

・沈み物など、目に見えないストラクチャーの位置が、GPS、マーカー、山たてなどで分かっているときに、ヒットさせやすい。

・ストラクチャーにヒットさせたときに、跳ねにくいので、低活性のバスを食わせやすい。

ただ、このメリットは、「ちどる系」のルアーのリトリーブ速度を落としてやれば、同じことができるので、ルアーの特徴をよく知ったうえで扱うことが重要です。



クランクベイトなどハードベイトは、小さいバスでもとにかく数を釣ることが、上達の早道だと思います。タイニーブリッツDRは弥栄ダムでは、エサのように釣れるので、1日中巻いていても非常に楽しいです。まだまだ、暑い日が続きそうですが、シェードをタイニーブリッツシリーズで狙ってみてください。

ネコリグ活用術

真夏になればバスの活性も高くなって、朝一はトップやハードベイトでガンガン釣れるようになりますが、日中は厳しくなります。そこで、今回は夏晴れの日中でもなんとか釣果があげられるようなネコリグの活用術を紹介したいと思います。

ネコリグは、色々な釣れ方をします。例えば、フリーフォール、シンカーが着底してワームが倒れるとき、ヘコヘコ引く、1点シェイク、ただ巻き、高速回収、放置、スキッピング、根掛かりが外れたときなど、挙げればきりがないくらいです。すべてのルアーの要素を持っているといっても過言ではありませんが、逆に言うと同じワームでも動かし方によっては、釣果に大きく差が出るということです。

ネコリグを動かすうえでの最大のキモは、色々なアクションでやってみることです。釣れなくなると、より丁寧に岸際に着底させて、慎重に底を取りながら基本通りリフト&フォールするというようになりがちです。釣れないときほど、岸際ではなく、わざと沖目にフォールさせてみたり、中層で大きくヘコヘコ動かしてみたり、オーバーハングでもないところにスキッピングしてみたりと、適当にいろいろなアクションを織り交ぜるのが良いです。

今僕が通っている弥栄ダム、中山川ダム、川上ダムなどのリザーバーは、今年は超満水でオーバーハングが至る所にあります。そういうリザーバーは、スキッピングでねじ込んで、フォーリングだけで良かったということも多いですが、釣れるパターンが1日中続くこともまずありません。釣れなくなったらどんどん色々なアクションを加えてみてください。

僕がネコリグをリグる場合、ほぼベイトフィネスのスナッグレスネコで使用しています。それは、オープンのネコリグだと、針先がすぐに鈍ってしまい、毎回針先をチェックする必要があるからです。ちなみに、そういう特殊な時は、ドライブクローラー3.5inを0.4gシンカーで使います。Nogales デスロック#1/0など刺さりが良くて軽量細軸のマス針がお勧めです。

2018年6月16日 中山川ダムにてドライブクローラー4.5in(ブラック・レッドフレーク)で釣った47cm

トーナメント参戦していて改めて感じたことは、ドライブクローラー4.5inのネコリグは、マネーベイトであり、サーチベイトでもあり、リーサルウェポンでもあり、絶対になくてはならないタックルでした。ドライブクローラー4.5inのネコリグでバイトがなければ、その場所にはバスが居ないと見切れるし、釣れないときのプラクティスなどは、これを1日投げまくることで、パターンらしきものをひねり出したことが何度もあります。

ドライブクローラー6.5inのネコリグもとてもよく釣れます。アピール力が強いのでバイトの数は多いし、キーパーサイズに満たないバスでも躊躇なく食べてくれるのでミスもありません。また、自重がある為、格段に投げやすくなりますので、ぜひこのサイズも試してみてください。

2018年6月25日 中山川ダムにてドライブクローラー9in(みみずぅ)で釣った49cm

また、ドライブクローラー9inも、ものすごい破壊力があります。特に、急に濁りが入ったときやカバーの中では、ワームが大きくないとバスは見つけられません。そういう時に9inを投入しますが、注意しなければならない点が1点。必ず、ドライブクローラー4.5in~6.5inやHP3Dワッキー5inなどのネコリグも、すぐに投げられるようにしておいてください。9inだとワームを持っていくようなバイトがあっても、空振りしてしまう場合があります。その時はすかさずサイズダウンしたネコリグでフォロー。たいていは小さいサイズですが、数釣りしたい場合は必須です。

2018年6月23日 川上ダムにてHP3Dワッキー5in (みみずぅ)で釣った47cm

最近発売になったHP3Dワッキー5inのネコリグを初めて使った日でも、45アップをキャッチすることができました。投げ心地はドライブクローラー4.5inより少し軽い感じがします。ワーム重量を量ってみると、ドライブクローラー4.5inが4.15gあるのに対して、HP3Dワッキー5inは4gジャスト。同じような投げ心地にしたいときは、シンカーをワンサイズ上げてください。HP3Dワッキー5inは塩の量が少なめとなっており、ワームの耐久性が非常に良いので、スキッピングを多用する場合に非常に重宝しそうです。

ネコリグのシンカーは0.9gが基本で、サーチの効率を上げる場合などは、最大2gまでウェイトを重くします。周りの友人らと比べると軽めのセッティングなのですが、軽めのシンカーをセットすることにより、ワームのモチをよくするのが最大の理由です。また、重めのシンカーから軽めのシンカーにローテーションすると、抜けてしまうこともなるので、それを防止することにもなります。

夏は冷やし中華を食べるのがルーティーンなのですが、そのクーラーボックスの中でワームを保存しています。

最後に、夏はクーラーボックスを持っていく人が多いと思うのですが、その日使うワームはクーラーボックスの中に保存しておくことをお勧めします。そうすることによって、ワームのモチが格段に良くなり、フックの穴も広がりにくいので、アクションにも切れが出てきますよ。

ポストスポーンの過ごし方

現在発売中のロッド&リール誌6月号の中に「三賢者の選択」というO.S.P連載企画がありまして、4月末~5月末までのリザーバーで釣れるO.S.Pルアーを紹介するため、弥栄ダムの釣果分析をしてみました。

弥栄ダムの4月末~5月末のリグ別釣果

あまり自分で多投したイメージはないのですが、1番釣っているのがクランクベイトでした。クランクベイトの中で、HPFクランクSPEC2が1番多いかと思いきや、これは2番目で、1番多かったのはブリッツMR。それから、NBCでエコタックルがはじまってからほとんど使用することがなかったスプリットショットが2番目。こうして改めてデータを確認してみると、自分のイメージとは大きく異なるものが多くあり、人間の記憶って非常にあいまいなのだなと感じました。

ロッド&リール誌6月号ではブリッツMRとHPシャッドテールの少しおもしろい釣り方を紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。

この分析結果をイメージしながら、5月6日に中山川ダムに浮いてきました。トーナメントレイクではないこともあって、このダムに浮くのは実に12年ぶり(笑)。GPSにもほとんどマークがなく、とりあえず中山川ダムはシャローの水深が浅いので、タイニーブリッツDRで地形をサーチしながら、目に見えるカバーをドライブクローラー4.5インチのネコリグ(1.3g)で狙っていきます。

途中、アフターのバスやプリのバスが見え、もろにポストスポーンの状態でした。ちょっとスローダウンしないと釣れないなと感じたので、困ったときのスプリットショット。HPシャッドテール2.5インチのスプリットショットも織り交ぜていきました。



スプリットショットのシンカーとフックの距離ですが、最初は20~30㎝ではじめます。これぐらいだとオーバーハングの下にも辛うじてスキッピングできます。釣れるストレッチを発見し、オーバーハングなどがなかったら、シンカーとフックの距離を90㎝くらいまでの間で広げてバスを絞り出します。特にアフタースポーンのバスには経験上、この距離を長くすると効果が大きいです。

スプリットショットはプリスポーンの時はひったくるようなバイトがあるし、ポストスポーンの時はラインが走るけどノラない。アフタースポーンの時は明確なアタリがないけど重くなる感じで釣れます。スポーニングがどのような状況であっても、バスの反応がある確率が高いので非常に有効なリグだといえます。

HPシャッドテール2.5インチのスプリットショットを岸際に着底させて、水深3~4mまでリフト&フォールさせながら攻めてみると、34㎝ながらプリスポーンのバスが反応してくれました。



このバスが反応した風が当たる岬周辺を丹念に探ってみてもダメなので、ハイピッチャー5/8オンス(タンデムウィロー)でフォローしてみると47㎝のバスが答えてくれました。これは2度くらいスプリットショットで流した場所なのですが、スピナーベイトにしか反応しないバスもいるのですね。



釣り方は岸際から2~3m以内を、フォールさせながらミディアムリトリーブします。ハイピッチャー5/8オンスが水面から見えなくなるくらいのところからは、水深を一定にキープするのがキモです。

ポストスポーンで困ったときのHPシャッドテールのスプリットショット、ビッグフィッシュ狙いのハイピッチャーどちらも有効ですので、ぜひ試してみてください。

春バスの探し方

だんだん暖かくなってきました。もうトーナメントが始まっている湖もありますし、そろそろ本格的なバスシーズンに突入です。しかし、フィールドに出てみるとなかなか厳しいというのが現実。そこで今回は自分なりの、春バスの探し方とその釣り方について紹介したいと思います。



弥栄ダムは減水するとこんな感じです。満水面から水深4~5mは、波やボートが当たるなどの影響で、スタンプなどがほとんど残っていない、プアな地形になります。この傾向は、増減水が激しく、古いリザーバーほど顕著に表われます。そのため、減水で春を迎えるのと、満水で春を迎えるのとでは魚のつき方がまったく変わってくるというのは、ぜひ覚えておいてください。

満水の場合、シャローに浮いてきたバスはまず、オーバーハングの先端につきます。しばらくそういう状態が続いてから、やがてはオーバーハング下のカバーに入っていきます。バスがシャローに浮いているかどうかは、オーバーハングの先端を注視していかないと見つかりません。また、オーバーハング下のカバーに入ってしまうと、釣るのが非常に厄介になります。

減水の場合、シャローに浮いたバスはまず、インレットの上流やワンドの奥のけっこう浅いところに浮きます。また、シャローに浮いた後のバス、その直前のバスが、水深2~5mのスタンプや岩などにつきます。そういったバスはブリッツ系のクランクベイトなどで素早くチェックすることができます。スタンプなどのウッド系はオス、岩などのハードボトム系はメスがつくというのもご参考まで。この傾向を知っているだけで、春バスのチェックのスピードが全然違ってきます。

では、春先に水温がどのくらいになったら、バスが浮いてくるのかということで、弥栄ダムの過去のデータを紹介したいと思います。

2005年3月31日 水温10~11℃ 減水 ハイピッチャー(タンデムウィロー3/8オンス)で5匹
2006年3月25日 水温10℃ 減水 ダンクSPで3匹
2006年4月8日 水温12℃ 減水 ブリッツMRで5匹
2014年3月21日 水温11℃ 減水 ハイピッチャー(タンデムウィロー5/8オンス)で3匹
2015年4月4日 水温15℃ 満水 アイウェーバーSSSで5匹
2016年4月9日 水温15℃ 満水 ハイピッチャー(ダブルウィロー1/2オンス)で3匹
2017年4月19日 水温14℃ 満水 ハイピッチャー(タンデムウィロー5/8オンス)で3匹

といった感じで、パターンらしい釣りが表れてくるのはやはり4月に入ってから。水温が10℃を超えてからになります。中国地方は暖かそうな気がしますが、水温の上がり具合はほとんど関東と変わらないと思います。九州、四国のトーナメントで釣れはじめるとそろそろ弥栄ダムも釣れるかな、というバローメーターにしています。

実はほかのルアーを紹介しようと思っていたのですが、データが示しているとおり、満水でも減水でも活躍してくれるのがハイピッチャーです。

満水の場合は、なるべくオーバーハングの際すれすれを岸と平行に引いてきます。1/2~5/8オンスならば少し早めに引いて、潜らせないようにするのがキモです。

減水している場合は、沈ませながら巻きます。カーブフォールさせるようなイメージです。水深やカバーの濃さにあわせて、ウエイトをチョイスしてみてください。カバーが濃く水深が浅い場合は3/8オンス、カバーが薄く水深が深い場合は5/8オンスがおすすめです。

2017年4月19日ハイピッチャー(タンデムウィロー5/8オンス、インパクトライムチャート)

また、春先に弥栄ダムで50cmアップが釣れたパターンも整理してみると

2005年4月10日 水温14℃ 減水 エコワームのジグヘッドで51㎝
2010年3月13日 水温11℃ 減水 HPFクランクで50㎝
2012年4月6日 水温10℃ 減水 ドライブクロー3インチのテキサスで57㎝
2014年3月29日 水温14度 減水 ブリッツEX-DRで52㎝

このようになっており、特筆すべきはすべて減水しているときに釣れています。満水だとオーバーハングが邪魔をして、なかなか大きいのを食わせるのが難しいのですね。また、ボクの記憶によると大きいのが釣れるのは、暖かかったのが急に寒くなったときがほとんどです。

2012年4月6日 ドライブクロー3インチ(スカッパノン)で釣った、自己弥栄最大の57㎝

ずいぶん前に、カバーの釣りが非常に上手かった友人がいて、ゴミ溜まりを釣る極意を教えてもらいました。その極意とは「風が当たっているゴミ溜まりに、魚探とエレキのスイッチを切って風で近づく。そこで弁当を食べるなどし、時間をおいてからキャストする。ワームはとにかくバスが発見できるように、なるべくデカいワームがいい。PEラインを使うのだったら、竿が折れる覚悟でやれ」といったものでした。また、ごみ溜まりに自ら潜ったり、箱眼鏡で観察したりしたようで、ごみ溜まりで食い気のあるバスは、ごみ溜まりの中をグルグル回っているということでした。また、相当暗いので、ワームはなかなか発見しづらいそうです。

なかなか全部は実践できないので(笑)、ボクの中ではカバーを撃つとき、以下のポイントを押さえています。

・風が当たっているゴミ溜まりを狙う
・エレキを踏まずに近づく(絶対にいるという確信があるときは魚探を切る)
・ボートがごみ溜まりに接触するまでに、ゴミ溜まりを撃ち終えるようにする
・風が強くてごみ溜まりに寄りすぎてしまうときは、ごみ溜まり横の岸に一旦、接岸させる。ごみ溜まりが広い場合は、反対側からもう一度攻める
・ワームの動きが大きいものを選ぶ

2017年11月11日 O.S.Pジグ03ハンツ14g(ブラック)+ドライブビーバー3.5インチ(アメザリ)で釣った53㎝

ワームの動きが大きいといえば、ドライブビーバーです。昨年の11月にハンツのトレーラーとして使い、53㎝を釣ることができました。新サイズのドライブビーバー4インチはエコモデルも発売されます。今年は、このルアーで優勝が出る大会も多くなるのではないかと思います。ぜひ、ハイピッチャーで数釣りして、ドライブビーバーで50cmアップを狙ってみてください。

真冬のオーバーライドはソフトに

今年の冬は特に寒いなと感じていたのですが、バスのバイト数が減るのも早かったです。そんな中で、初バスを釣りたいという願望をかなえてくれるのはオーバーライド。ただ、秋と冬では少し狙い方や使い方を変えなければなりません。今回はそのあたりについてレポートしたいと思います。

基本的に、夏から秋にかけてのディープにおいて、私の中ではヘビーダウンショットが一番手返しよく、広範囲を探ることができると思っています。シンカーが重い分、ワームの動きが大きくなり、止めた時とのメリハリを出せるのが大きな特徴です。また、バイトがあったときに「ガツン」とアワセることができるのも、釣れたというより獲ったと感じられる魅力のひとつですね。

秋から冬になって、メタル・鉄板系ルアーへの切り替え時期は、ヘビーダウンショットなどでのバイト数が1日1~2回以下に減って、1日やってもバスがキャッチできなくなったタイミングです。例年であれば正月が明けてもヘビーダウンショットで釣れることが多かったのですが、今年は12月中旬ごろにその時期がやってきました。

秋の間、リザーバーはエリアを問わず同じように水温が下がっていきますが(インレットは除く)、冬至を過ぎると日照時間の差、風向き、そして暖かい雨が降ることなどによって、エリアの水温に差が出てきます。そのころを境にエリアや動かし方も少し変えていかなければなりません。

まずはエリアの大原則として、インレットから下流方向に向かって、最初にバスがいれる水深になるところに溜まります。リザーバーの深さやメインベイトによって、その水深は変わってきます。弥栄ダムの場合、水深が18mより浅いところにはディープの越冬バスがいる可能性は低く、現在は水深が20m前後ある大きな岬付近に溜まっています。

大きな岬はとはこんなところです(奥側が上流)。岬に沿ってロードベッドが沈んでいます。

真冬にオーバーライドを使ううえで、主に気を付けなければならないのは以下の2点。

①一番深いところを釣らない……弥栄ダムでバスが溜まっている大きな岬の最深部は21mくらいあるのですが、リバーチャンネルの溝を釣るのではなく、溝から少し浅くなった淵(水深17~19m)を中心に釣ること。

②あまり早くシャクらない……シャクりが早すぎると、バスは釣れずそれ以外のサカナが釣れる確率が高くなります。ゆっくりシャクっても、活性が高いバス以外のサカナのほうが先に釣れてしまうことが多いですが、バスがバイトをするチャンスを残すこと。

この時期、ディープで活性が高いのは、ニゴイ>フナ>バスという順です。僕の中では「冬のディープリアクションは他魚種5匹にバス1匹」と思っています。つまり、バス以外のサカナを釣りながら、バスの居場所に近づいていくわけですね。これまでの経験則として、「ニゴイが釣れるときは深いところを釣りすぎ」、「フナが釣れるとバスの居場所に近づいた」と感じます。

2018年1月13日に釣った初バスも、ニゴイ4匹、フナを1匹釣った後でした。

秋から冬のはじめまで、ヘビーダウンショットと併用するようなときは、オーバーライド3/8~1/2オンスをメインに使っていましたが、真冬はゆっくりシャクるためスピニングにPEラインの0.4号を巻いたタックルで、オーバーライド1/4オンスをメインに使っています。ちなみにPEラインは、VARIVAS アバニ エギングPE ティップランを使っていますが、沈みやすいセッティングになっているPEはこの手の釣りで非常に使いやすいです。淡水・海水、ルアーの重さの違いはありますが、動かす狙いは一緒ですからね。この時期、バスが溜まっている水深が浅いリザーバーや野池なのでは、1/8~3/16オンスも出番があると思います。

2018年初バスを釣ったチャートブルーバック1/4オンスは、年季が入っています(フックだけは何度も取り換えていますが)

冬のオーバーライドの動かし方は、海のジギングのイメージより、ベイトタックルだったらテキサスリグのリフト&フォール、スピニングタックルだったらシャッドのストップ&ゴーに近いイメージで動かしてみてください。

ジャークしなくても威力のあるルドラ

ルドラと出会ったのは2005年で、もう12年も経ちました。ここ最近もルドラで立て続けにいいバスを釣っており、今回はその釣り方と、釣れる秘密を解説します。

ちなみに我が家で飼っている犬の名前もルドラといいます(笑)

2005年1月下旬にプロトのルドラ(SP)をいただいて、正直、この時期に13cmもあるミノーで釣れるのかなと思いました。そうはいってもキャスト性能や動きも見てみたいので、1月22日に弥栄ダムにおかっぱりへ。そこでなんと、いきなり48cmのデカバスが釣れました! しかし、デジカメが壊れていて幻の魚に……

さっそくデジカメを新調して、翌1月23日に同じ時間、同じ場所へ入り直しました。

釣れたポイントは少し違いましたが42cmをキャッチ。このパターンって十分ありなのだなと感じたのを鮮明に覚えています。釣れたのは、弥栄ダムのメインのインレット上流部。それから何シーズンか経験したことで、釣れる理由は例年12月頃に「アレ」がはじまるから、ということに気がつきました。

話しは現在に戻って、今年の10月27日。穏やかな快晴でディープ日和の釣行だったのですが、荷物がなにか足りない…… そういえば前回の釣行時、雨でワームケースに水が入ったので乾かし、持ってくるのを忘れてしまっていました(笑)

そこで、少し時期は早いと思いながらも、弥栄ダムのメインのインレット上流部をルドラ(SP)のタダ巻きで狙ってみると、さっそく40cm近いバスが追いかけてきましたがUターン。その下流も同じパターンで狙ってみると、シェードの中から46cmが出てきて、キャッチすることができました。

2017年10月27日弥栄ダム、ルドラSPで釣った46cm

12時16分だったので日も高く、シェードの中で食わせるのがキモで、シェードの中を長く引けるようになるべく斜めに投げて、全速力で巻きました。ただ、ルドラ(SP)は全速力で巻いても、バスが食べるにはちょうどいいくらいのスピードです。

また、11月18日にも、弥栄ダムのメインのインレット上流部の風や流れが当たりにくいインサイドのシャローを、ルドラ(SP)のタダ巻きで流していると、今年最大となる56cm(2,383g)をキャッチすることに成功。久しぶりにボートが引きずり回されて、釣った後は心臓バクバク、足はガクガク、心は放心状態というバスに出会えました。これだから、バス釣りはやめられません!!

2017年11月18日弥栄ダム、ルドラSPで釣った56cm

その後も同じパターンで、少し上流のバンクで45cmを追加。

2017年11月18日弥栄ダム、ルドラSPで釣った45cm

ルドラ(SP)でキャッチしたエリアはどちらも何の変哲もないワンドでしたが、浅すぎるシャローでも急深でもないストレッチです。10月27日とほぼ同じ釣り方ですが、この日は曇っていたのでストライクゾーンが広く釣りやすかったです。

さて、例年12月頃にはじまる「アレ」とは、ワカサギの産卵です。

それを狙ったデカバスが、ワカサギの産卵場所に集まってくるというわけです。実際に産卵がはじまると、孵化したワカサギがバスケットボールくらいの大きさの群れになって見えはじめます。産卵を終えたワカサギの親は死んでしまい下流に流されます。そのワカサギボールの下流にバスがつくのです。

ルアーセレクトとしては、こういったバスをハイピッチャーMAXやタイフーンで狙うのもセオリーのひとつなのですが、デカバスをバラさないで獲る、となるとルドラの右に出るものはいません。ルドラは私の経験上、9割近くが真ん中のフックにストライクしてきて、ファイト中に前後のフックが掛かるので、まずバレることはありません。したがって、特に真ん中のフックのハリ先チェックは怠らないようにしましょう。また赤バリを使いたい方は、真ん中のフックを変えることをお勧めします。

2017年11月18日弥栄ダム、ルドラSPで釣った56cmも真中のフックにストライクしてきました

基本的には、ボートだったらルドラ(SP)、おかっぱりではルドラ(F)を選択します。ボートでも、根掛かるようなシャローではルドラ(SPEC2)、おかっぱりでもう少し深く潜らせたいときはルドラ(MSF)にローテーションしてみてください。

ミノーをやりなれていない人にとっては、ルドラのような大きいミノーをきっちりジャークするのは難易度が高いかもしれません。岸と平行にしか投げられなくて、岩盤際で食わせるとか、シェードの1m以内で食わせなければならないときは、ジャーク&ストップもしますが、今年釣ったパターンのようにストライクゾーンが広く引ければ、ジャークしなくてもタダ巻きで十分釣れます。ルドラのジャークをマスターしたい方は過去のレポートを参考にしてみてください。(ルドラの使い方)

カラーは、GFクリアテイスティの側線を、黄色のマジックで強調したものを愛用しています。



今のカラーでいうと、GFビワコシャッドが一番近いと思うのですが、クリアな水域だけど、チャートの要素も入れて食わせたいというときに最適なカラーです。

友人から、ヴァルナじゃダメなのと質問を受けたことがあります。ミノーでサイズアップしてよかったことはあっても、サイズダウンしていい思いをした記憶がありません。ベイトが一番大きいこの時期はルドラで押し切り、春、阿修羅で釣れるようになってサイズアップを狙うときに、ヴァルナにローテーションすることをおすすめします。

ルドラパターンはこれから12月が本番だと思うので、ぜひ、デカバスを狙ってみてください。

オーバーライドの準備はOKですか?

秋の長雨とはよく言ったもので、今年、中国地方はよく雨が降っています。ホームレイクの弥栄ダムもターンオーバー気味だったのですが、雨で水が入れ替わり、本格的な秋の釣りに突入していくと思います。今回はこの時期から特に活躍してくれるオーバーライドについてご紹介します。

そろそろバス釣りの秋・冬支度をしなければと思い、オーバーライドが入ったケースを探していたのですが、2週間かけてやっと見つけ出しました。釣り道具まわりを一生懸命探していたのですが、昨年リビングにおいていたのを家内に片付けられて、結局は釣り道具部屋の前のダンボールに入っていたというオチでした(笑)

この時期のディープのサーチベイトとしては、ドライブクローラー3.5インチ、HPシャッドテール2.5インチの10gヘビーダウンショットがおすすめ。確かにオーバーライドでしかキャッチできないバスもたくさんいるのですが、ヘビダンだとボトムに沿ってズル引きしておけば、キャッチまで持ち込めなくてもバイトを取れる可能性が高くなるのと、シンカーでボトム形状をサーチすることができて、情報量を多く得られるからです。地形をしっかり把握してからオーバーライドを投入するほうが、根掛かりも少なくなるし、リフト&フォールする幅のイメージもしっかり掴むことができます。

写真1テールにバイトが多いHPシャッドテール2.5インチは基本、オフセットフックを使用

写真2ショートバイト対策として、ドライブクローラー3.5インチはマスバリのワッキー掛け

では、どういったときにオーバーライドを活用するかというと、よくあるのが以下の3ケースです。

1.ヘビダンにはバイトがあってもバスがノラないとき
2.魚探に映るバスおよびベイトがボトムより浮いているとき
3.魚探にいい感じにベイトが映るキースポットなのに釣れないとき(ヘビダンでもまったくバイトがないときも含む)

1.のケースはバスが小さくてノラない場合が多いので、バイトがあったところへ、なるべくサイズが小さいオーバーライド1/8~1/4オンスを投入します。スピニングのほうがやりやすければ、それでも全然かまいません。ベイトではベイトフィネスタックルをおすすめします。

2.のケースはいいサイズ、または活性の高いバスがついている場合がけっこう多いので、オーバーライド1/4~1/2オンスを速やかに落します。バスおよびベイトがいる層を越えるまでリフト&フォールします。例えば、バスとベイトがボトムから3mに浮いているのであれば、そこから5mくらいまではリフトします。

写真3ボクはTN-5700CとLMS-332を併用していますが、水深10m弱にバスらしき魚影が映っています。こういう場合は底から3~4mはリフトしなければなりません

3.は冬になっていくとよく現れるケースで、こういう状況においてヘビダンではバイトはないがオーバーライドで釣れるといったときは、オーバーライドをメインで使っていきます。

オーバーライドを使用する注意点としては、クランクベイトやハードベイトと同じですが、フックの先が鈍っていると必ずバレます。バラしたときはもちろんですが、タックルボックスから出したとき、ちょっとでも根掛かりしたとき、魚をキャッチした後など、必ずフックの先が鈍っていないか確認してください。ボクのチェック方法は、ハリ先を親指のツメに当てて滑るどうかで見極めます。ハリ先をツメに当てて横にズラすのですが、ハリ先がツメに刺さって動かなければ合格。逆にハリが横にズレてツメに線ができる場合は不合格です。ボクが真冬にオーバーライドをメインで釣りをするときは、1日に4~5回はフックを交換します。最近、なかなかダブルフックを置いている釣具店も少なくなりましたが、何とか調達してフィールドに出かけてください。

秋のディープでもオーバーライドをローテーションに入れたほうが釣果も伸びるし、いいサイズをキャッチできる可能性も上がりますよ。

写真42015年11月2日弥栄ダム、オーバーライド1/4オンス(アイスシャッド)で釣った36cm

写真52015年1月27日弥栄ダム、オーバーライド3/8オンス(ゴールデンアユ)で釣った39cm

ディープクランキングの魅力

ものすごく暑い日々が続いていますが、夏バテなどならずにしっかり釣りに行かれていますでしょうか。お盆を過ぎるとバスのパターンがガラっと変わります。そこで今回は、夏から秋にかけてよく釣れるブリッツEX-DR、ブリッツMAX DRについて紹介したいと思います。


お盆過ぎからの魚の動き

ボクのホームレイクは弥栄ダム(広島県・山口県)ですが、例年、お盆頃に秋を感じます。具体的には南風(弥栄ダムでは下流からの風)が涼しく感じられるようになると、湖の状況は一気に秋になるという印象を受けます。

それまでは、バスがシャローやバンクにべったりついていて、ノーシンカーやネコリグなど縦のフォールの釣りが主体でしたが、秋を感じるようになると急に横の釣りに反応するようになります。

水温が上昇傾向だと、ベイトフィッシュは少しでも流れが当たるところに固まりますが、水温の上昇が止まって下降傾向になると、ベイトフィッシュがどこでもいられる状態になります。ベイトフィッシュの居場所がばらついてしまうというイメージを持って、急深なリザーバーであっても岸際だけにこだわらず、少し沖側も含めて横にも狙うといいでしょう。

8月から9月の初期段階は、風が当たっているストレッチが条件になり、ハイピッチャーや阿修羅などの浅いルアーをチョイス。そして9月から11月はいよいよブリッツEX-DR、ブリッツMAX DRの出番になります。特に弥栄ダムのような急深なリザーバーは、水深3~6mをバスがクルーズする期間が長いので、ブリッツEX-DR、ブリッツMAX DRが有効な期間も長くなります。

写真12016年9月23日弥栄ダム、ブリッツEX-DR(ホットタイガー)で釣った秋バス

ディープクランクのドラッギングの魅力

ドラッギングでの使い方は、昨年2016年11月10日に紹介したとおりです。ドラッギングが釣れる理由は2つ。ひとつは、ルアーを釣れる層に長い時間置いておけること。そしてもうひとつは、一定の速度で引けることです。

i-WaverのようなI字系ルアーでよくわかると思うのですが、一定速度でリトリーブするのは非常に難しいです。しかし、一定速度で巻かないとバスに見切られてしまいます。

ディープクランクはルアーの泳層が変わるので、一定速度で巻くのはさらに難しくなります。よく、こなれた中級者より初心者のほうがクランクで釣れるということがありますが、これは初心者のほうが一定速度で巻いているからなんですね。ボトムにルアーが着きそうになったからといって、動きがゆっくりになるような自然界のベイトフィッシュはいません。あくまでも動きは一定。これが重要なのです。

また、ドラッギングは数がたくさん釣れるのと同時に、大きいのが混ざる可能性もあるというのも大きな特徴です。

写真2クリアレイクでもホットタイガーは定番カラーです。

ディープクランクのドラッギングの注意点

昨年は、ブリッツEX-DRのドラッギングで50cmアップをバラしてしまいました。そのときはしばらく、放心状態になりましたが… そうならないようにするためにも、注意点が2つあります。

1つはフックポイントのチェックを怠らないこと。ドラッギングの場合はどうしても、キャストで巻くよりボトムにヒットする速度が速くなります。前述したように速度を緩めないことが釣れる要素になるのですが、その分、フックポイントにもダメージが入りやすいのです。ドラッギングでルアーをピックアップする毎にというくらい、チェックしてみてください。

2つめは、バイトした後のやり取りにもコツがあることです。ドラッギングはどうしてもラインがたくさん出た状態でバスが掛かります。ファイトがはじまってゴリゴリ巻きすぎると、あっという間にバスが水面まで出て、ジャンプでバレてしまうことも多いです。

ある程度、アワセを効かせて、ストラクチャーから引き離したら一気に巻かないというのがバラさないコツです。水深が十分ある沖に出て、深い水深まで潜らせること。そして、ラインがボートの真下にくるように操船して、ジャンプさせることなくキャッチするというのが理想です。大きいバスは特にですが、小さいバスもナメてたらけっこうバラします。

この原稿を書いている途中にも、弥栄ダムで友人がディープクランクで釣ったという情報が入ってきました。ぜひ、ブリッツEX-DR、ブリッツMAX DRで、夏から秋の釣りを楽しんでください。

写真32016年10月7日弥栄ダム、ブリッツEX-DR(ホットタイガー)で釣った36cm

ドライブスティックファットのポテンシャル

弥栄ダムは、プリスポーンからポストスポーンにかけて、ドライブスティックファットが非常に良く釣れました。ポストスポーンからアフタースポーンに移行しつつありますが、これからもまだまだ良いバスが釣れると思いますので、このレポートを参考に試してみてください。

ドライブスティックファットの有用性

弥栄ダムはプリスポーンの時期から満水で、オーバーハングや岸際のシダが水に浸かり、巻物では岸際を流すのが非常に難しい状況です。そこで、オーバーハングや岸際のシダの中にテキサスリグを入れてもいいのですが、案外、障害物の真上(奥側)から水中に入れると、バスに見つけられにくいのです。それは、ベイトフィッシュが障害物の中を泳いでいるわけではなく、その際を泳いでいて何かあると障害物のなかに隠れるという動きをするので、障害物の中のバスは外を向いています。

そのため、こういうバスにアプローチするためには、ドライブスティックのようなバックスライド系ワームで、障害物の外側から中に向かって泳がせるのが非常に効きます。もちろんテキサスリグと同じように、なるべく障害物の際々に落して奥に入れたいので、ドライブスティック6inくらいのウェイトがあった方が良いのですが、弥栄ダムのベイトサイズ的には4.5inの方が数は釣れますが、少し投げ難い。そのいいところ取りがドライブスティックファットになります。

写真12017年5月4日弥栄ダム、ドライブスティックファットで釣ったプリバス

セッティング方法と撃ち方

まずはワームへの刺し方ですが、テールは自由に動くように、リブがある本体部分から逆付けしていきます。

写真2

左右にずれないようにテール側から、なるべくまっすぐ刺すのですが、ワームを抜いた位置は若干左右にぶれてしまいます(許容は0.5mm以内です)。頭側のボディに刺すときはそのずれた分を逆に左右にずらして刺してやると、ほぼまっすぐにバックスライドしてくれます。ライン側が右に0.5mmずれた場合は、フックの先側を左に0.5mmずらします。

水面に浸かったシダを中心に撃っていくのですが、できるなら地上のシダの上に着地させて揉みながら水面に落としていく、岸際0cmが理想です。そこからバックスライドさせて、シダの奥に入れていきますが、直接水面に落ちたとしても、岸際10cm以内に着底させることを目指してください。

また撃つピッチですが、釣れるストレッチは50cm間隔より細かく、凹んでいるところ、オーバーハングの下に隙間があるところ、枝とシダなど複合しているところは、重点的に岸際10cm以内にキャストできるまで、何度もチャレンジしてみてください。

友人のバックシートで同じようにドライブスティックファットを投げていたとき、最初フロントシートの友人が撃った後でも僕が釣っていたのですが、コツを伝授するとフロントシートの友人がバカバカ釣れるようになりました(笑)友人の感想で印象的だったのは、「そんなに奥を撃つんですか」と「そんなに細かく撃つんですか」です。また、「この釣りのポテンシャルに驚き、今まで何でこの釣りをしなかったのか」とも。

写真32017年5月4日弥栄ダム、友人がドライブスティックファットで釣ったプリバス

最後に

このドライブスティックファットのパターンをTOP50の茂手木プロに情報提供したのですが、2017年5月13日弥栄ダムにプリプラクティスに入った茂手木プロは、ドライブスティック4.5inの先端に1.3gのネイルを入れて、さくっと60アップを釣られました。さすがです。

写真4

ドライブスティック4.5inとドライブスティックファット4.5inのウェイト差は約3gです。そこで後日、僕もドライブスティック4.5inの先端に2gのネイルを入れてやってみると同じように良いバスが釣れました。ドライブスティックノーマルの方が細い分、3gまでウェイトを入れてやる必要はありませんが、一番重たいネイルシンカーを入れると投げやすくカバーのすり抜けも良くなりますので、それも試してみてください。

写真52017年5月28日弥栄ダム、ドライブスティック4.5in+ネイルシンカー2gで釣ったアフター回復バス

ハイピッチャーで春バス攻略!

今年の春はスロースタートのイメージがあります。特に僕のホームレイクの弥栄ダムは、冬場水深20mまで下がるため、湖全部のバスがシャローに上がってくるのは、例年でもゴールデンウィーク過ぎくらいになります。これからの季節、参考になるリザーバーの春バス攻略をご紹介したいと思います。

春バスの動き

春バスはスポーニングエリアにさしてくるというより、まずは水温が一番高いところにさしてきます。魚探で水温が高いところを探すのですが、濁っているところを探すという方法も有効です。実は魚探でじっとしていると正しい水温が出ますが、エレキで走り回っていると正しい水温が測れていないのですよ。濁りも夏場なら絶対にパスするような、リールとラインが緑色になるような茶色い濁りがあるところが狙い目です。

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春に水温が上がるのは、気温が高くなって上がるのもあるのですが、太陽光線が当たるお陰です。クリアなところは、太陽光線が当たっても不純物が少ないため、水温が上がらず。茶色く濁っているような水域は、不純物に太陽光線が当たって水温が上がり、さらに濁ってまた水温が上がります。クリアなところ濁っているところで、水温差が大きくなるので濁りをみるだけで水温が高いところを判断できます。寒波が来て、水温が一度上がったエリアの水温が下がると白濁りしたようになりますので、水の色の見極めが出来るようになるとエリアの選択が楽になります。

濁ったエリアの釣り方

春は濁ったエリアを見つければもう釣れたようなものと思うくらいですが、どうやって釣ればよいか?これから桜が咲き始めて水温が上がると、濁ったエリアは広範囲に広がります。また、魚がさしてくるタイミングもあり、何度も入りなおすとチャンスがひろがるため、ハイピッチャーで広範囲に攻めるのがお勧めです。

ちなみにハイピッチャー、ハイピッチャーMAX、タイフーンとどういう基準でスピナーベイトを選ぶかというと、大きい方のブレードとベイトフィッシュのサイズをマッチングさせるようにしています。この時期、弥栄ダムのベイトフィッシュのサイズは小さいので、ハイピッチャーがマッチします。これから夏に向けて、ドライブシャッド4.5inを巻いて釣れるようになればハイピッチャーMAX、ドライブシャッド6inを巻いて釣れるようになればタイフーンを選びます。

オーバーハングが多いですが、頑張って岸際ギリギリに着底させて、岸と平行に引いていきます。これは岸際から2m以内、水深が3m以内でヒットすることが多いので、1回のキャストでそのゾーンを長く通すために必要です。

ハイピッチャーのカラーはインパクトライムチャート、チャートバックアユ、ヴィヴィッドパールホワイトの3色が、僕の中で基本の3色になっています。

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濁ったところを引くということは、インパクトライムチャートが最適です。水温が上がるとだんだんクリアなところでもバイトがあるので、チャートバックアユ、ヴィヴィッドパールホワイトも出番が出てきます。深いところを広範囲に引くため、ウェイトは5/8ozのタンデムウィローが最適です。これも水温が上がってくると浅いところでもバイトがあるので、1/2oz、3/8ozとだんだん軽くしていきます。

032014年4月12日 ハイピッチャー タンデムウィロー1/2oz(C.B.ブルーバックチャート)で釣った49cm
ルアーローテーション

ハイピッチャーをメインに釣れるエリアを探していきますが、釣れるエリアがある程度絞れたら、シャローに最初に上がってきたバスは音ありに反応することもあるので、ラトルありのHPFクランクにローテーションすることも効きます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA2010年3月13日 HPFクランク(マットタイガー)で釣った50cm

また、バスがシャローに見えるようになったら、なるべく遠く離れてi-Waver74(SSS)をただ巻き、寒波が来てバスが反応しなくなったらダンク48(SP)、さらにバスが深くなったらブリッツEX-DRなど、色々なルアーにローテーションできるのも春の楽しみですね。

春の難しい状況をいち早く察知するためにも、ハイピッチャーを活用してみてください。

052015年4月4日 i-Waver74 SSS(ゴーストライムチャート)で釣った40cm

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2月、3月の釣り方

まだまだ寒い日が続きますが、みなさん釣りに出かけられていますか?2月、3月は釣果が厳しいイメージがありますが、どのくらい厳しいかイメージできますか?今回はこれまで僕が蓄積したデーターを分析して、攻略法を紹介したいと思います。




2月、3月の厳しさ

大阪フィッシングショーも終わって、そろそろ始動と思っている方も多いと思いますが、まだまだ寒波は続いています。最近、トレーラーの車検の準備だったり、休日出勤だったりとなかなか釣りにいけていません。ところで、みなさんは何月が一番釣りづらくて、最盛期は何月で、それと比べてどれくらい釣りづらいかイメージをお持ちですか?

僕は、1996年からバスフィッシングを始めて、もう20年経つのですが、その間、最初に釣ったバスからずっとデータをとり続けています。20年間のデータ分析をしてみると、やはり釣果が厳しいのは2月で、最盛期は8月です。バスは変温動物なので、水温通りというのが良く分かります。

月別釣果3月になったら上向くのかというと、釣果時間と釣行回数あたりで割ってみると、1月とほぼ変わらないくらい厳しいということが分かります。3月になると少し気温が上がるので、釣行時間が増えている分だけ釣果が伸びているということです。

月別釣果(時間あたり)月別釣果(釣行回数あたり)1~3月は5時間以上釣りして1本釣れるかどうか、2月は2回に1回はノーフィッシュを食らってしまっています。8月は1時間に1本以上、1度釣行に行けば7本は釣れるわけですから、いかにこの時期が厳しいかが分かっていただけましたか。

バスの動き

秋からバスはディープに落ちますが、それはディープの方が水温が安定するから。水面が気温によって冷やされても、それが湖底に到着するのはしばらく時間がかかります。そのためにバスは気温の影響を受けない水深まで下がるのですが、浅いインレットにいるバスはどうなるかというと、水深がある下流まで下がってディープに落ちます。

そのために、バスが冬場にいる水深が20mだったとすると、インレットから下流に向かってはじめて水深が20mになるところには、それまでインレットにいた個体も含めて、バスがたまります。

このバスが、2月の最低気温を過ぎると、たまっていた場所からシャローに上がり始めるのですが、どこからシャローに上がってくるかは予測不能。基本は太陽光線が当たって水温が上がるので、日当たりがいい場所が水温が上がって、そこにバスがさしてくるのですが、湖流だったり、風向きだったり、暖かい雨が降った後のインレットだったり、色々な要素で、場所が変わってきます。しかし、大半のバスはディープにいてシャローにさしてきたバスも少なく、この状況判断が難解なので、2月、3月は難しいのです。

2月、3月の釣り方

それでは、2月、3月はどういう釣り方だと釣れるのか?20年間分のデーターをまとめてみました。まとめてみると以下の通りで、意外にも5本に1本はスピナーベイトという釣果でした。

2月3月ルアー釣り方をみていただいたら分かるように、ベビーダウンショットのようにディープを釣るより、シャローを釣った方が絶対的に分があります。これは、ディープもシャローも釣る難しさは変わらないのですが、シャローにいるバスの方がどちらかというと口を使いやすいということです。

お勧めは、ハイピッチャー タンデムウィローの3/8~5/8ozです。特に3月にはいってから劇的に釣れるようになります。岸と平行にボートを流して、岸際にキャストして浮き上がらないように、タンデムウィローでスローリトリーブしていきます。2月中は5/8ozの重めにして、水深3~4mを狙っていきます。3月最初は1/2ozで水深2~3m。3月半ば頃またはバスがシャローに1本でも見えるようになったら、3/8ozで水深1~2mを同じように狙っていきます。

バイトはあってもスカートだけ食べたり、ヘッドだけ食べたり、するので本当はトレーラーフックをトリプルフックにしたいくらい、トレーラーフックは必須です。トレーラーフックも赤針だとバイトが掛かる確率が高くなるような気がします。

ぜひ、春バスをハイピッチャーで釣ってみてください。

今秋ドラッギングで活躍してくれたブリッツEX-DR

最近、急に寒くなりました。いよいよ防寒着が手放せなくなる季節です。今秋はブリッツEX-DRのドラッギングが非常に良く釣れました。今回はその釣り方を紹介しますので参考にしてみて下さい。



なぜブリッツEX-DRか?

弥栄ダムは、最深部が60m以上あるリザーバーですが、レンタルボートが出来てからもう20年近くになり、水面に出ていた立木もだんだん少なくなってきました。というのも、波や流れ等で浸食される場合もありますが、多くはボートが当たるというのが大きな原因です。

フル満水になるとどこに立木があるのか分からないですが、水深3~4m位にトップがある隠れ立木が多いです。僕はこの位置を減水しているときにGPSに入力していますが、それでも見えない立木を1本1本丁寧に攻めるのは非常に骨が折れる作業です。

そこで活躍してくれるのが、ブリッツEX-DRのドラッギングです。ブリッツEX-DRの潜行深度は水深3~4mで立木のトップとドンピシャ。ドラッギングすることでさらに+1~2m潜るので、流すラインが少々ずれても確実に立木にヒットさせながら巻くことが出来ます。

e1e2隠れ立木があるライン、こういうところを狙っていきます。

ドラッギングの釣り方

ドラッギングは流したいラインの反対側にフルキャストして、ボートを流したラインに沿って進めるだけですが、どれだけリールからラインを出すかによって潜行深度が変わってきます。フルキャストで+1m、フルキャストからラインを1.5倍くらい出すとプラス2mくらい潜ってくれますので、立木へのあたりが悪いと思ったらラインを長く出して、根掛りそうだったら出したラインを短くして、ドラッギングしてください。

ドラッギングしながら立木に当たったら、ボートで動くのを止め、ラインを少し出すことで、立木を回避していきます。それで少しブリッツEX-DRが浮いて立木をかわしたら、また巻けるので、ドラッギングを再開するという動かし方です。

ドラッギングは、ロッドを右側に構えるか、左側に構えるかでもルアーが通るラインが変わってきます。右側(左側)に立木がありそうだなと思うときは、ロッドを右側(左側)に構えるのが基本で、立木に当たりすぎて根掛りそうなときは、左側(右側)に構えていなしてみてください。

巻くスピードは、早すぎてダメということはないので、早ければ早いほど広範囲に探れて良いのです。しかし、あまりに早いと立木に当たったときに根掛りやすくなるので、ロッドが耐えられる範囲で早くくらいを目安にしてみて下さい。もし、ブリッツEX-DRではロッドが耐えられないようだったら、パワーダンク(F)でも同じようにやってみてください。

e3e42016年10月7日 ブリッツEX-DR(ホットタイガー)で釣った36cm

最後に

弥栄ダムではもうバスがディープに落ちてしまったので、ドラッギングでは数が釣れなくなってきていますが、9~10月までのバスがシャローからディープに落ちるまでの間は、ワームで狙うより効率的にバスが釣れていました。

今の時期でも水深5~6mで釣れるような浅いリザーバーでは、十分チャンスがあります。まが、弥栄ダムでも水温が逆に下がりきれば、水深5~6mで立木に浮いてくるビッグバスもいると思うので、タイミングをみて狙ってみたいパターンです。

ハンツのフォーリングで秋のビッグフィッシュをキャッチ

今年の夏は暑かったですが、釣果はいかがだったでしょうか?台風シーズンが到来して、これからバスはドンドン深場に落ちていきます。その過程のバスをハンツで狙うことで、ビッグフィッシュをキャッチますので、今回はその釣り方をご紹介します。

バスの動き

弥栄ダムの例をとって言うと、今年水温が一番高かったのは8月7日の週で26~29度くらいありました。お盆を過ぎると水温がドンドン下がっていき、9月4日現在で24~25度くらい、10~11月で水深15~20度くらいになると10m以上のディープがよく釣れるようになります。

バスの動きのイメージは、シャローから少し深くなり、冬に向けてエサがあるところをさまよいながら、ミドルレンジをさまよっています。ですから今は、シャローに見えていたバスがいなくなり、かといって10m以上のディープではキーパーギリギリのバスしか釣れないという、どっちつかずの難しいシーズンです。

このシーズンのトーナメントで必ずウィニングルアーになるのは、ラバージグのフットボール。リザーバーで使われた場合は、ほとんどミドルレンジのバンクで、広範囲に広がるロードベッドなどでよっぽど条件(良い水深)がそろわない限り、ブレイクで連発するというのは難しいです。

ワンドのへこんだところでも、エサさえあれば留まるし、条件がいい岬でも単発でしか釣れないというのがこの時期です。そこで、スナッグレス性能を活かして、バンクでもブレイクでも広範囲に攻められるハンツが出番という訳です。

狙うシチュエーションと動かし方

シェードが濃かったシャローから、10m以上でフラットがあるディープまでバスは移動していきます。その過程のバスを狙うので、そのルート上にあるミドルレンジ3~10mを狙っていくのですが、リザーバーの場合、ミドルレンジのスタンプエリアやガレ場はビッグフィッシュが付く確率が高いです。

ルアーは、岸際にフリーフォールさせて、リフト&フォールさせるのですが、3回のリフト&フォールで、1m、2.5m、5mくらいの急深なところが1級ポイントです。3回のリフト&フォールで、1m、2m、3mでは浅すぎるし、1m、5m、10mでは、バスが留まるところがなくてダメということです。

ハンツのウェイトとトレーラーワーム

この釣りでは、当たれば必ずいいバスがきますので、あわせ切れをしないフロロラインを巻いておくことが必要です。12lb.ではあわせを加減しなけばならないのでNG、最低でも14lb.以上、出来れば16lb.以上あったほうが良いです。

フォールスピードは速くてもバイトの出方にはあまり関係なく、むしろ重い方が広範囲に探れて良いので、タックルが許す限り重いウェイトを使ってください。最低でも14gといいたいところですが、ヘビーなタックルがない方は11gでもOKです。

大体こういう釣りにはトレーラーワームを付けますが、狙いは2つ。フォールスピードをゆっくりにするのと、ラバージグの波動を上げてバスに気付かせやすくすることです。前書いたように、フォールスピードは遅くする必要はないので、フォールスピードの邪魔にならず、波動を上げる観点からチョイスしてみて下さい。

お勧めは、ドライブカーリーとアクショントレーラーで、スイミング気味の方が有効な場合は、ドライブスティック、HPシャッドテールもお勧めです。

写真1写真22015年11月14日 ハンツ(14g、グリーンパンプキン/チャート)+ドライブシャッド(3.5in)

最後に

9月4日の釣行で、この釣り方で何とかはめようとしましたが、まだ少し時期が早くラバージグへの反応は今一でした。同じ釣り方で、ドライブクローラー3inの10gヘビーダウンショットで、ナイスキーパーを連発。

写真32016年9月4日 ドライブクローラー(3.5in、エビミソブラック)

まだ、餌を追うモチベーションが低くリアクション的なバイトの方に分がある感じでしたが、10月近くになるとラバージグでしか釣れないビッグフィッシュパターンがやってくると思いますのでぜひ試してみてください。

サマーパターンの釣り方

今年、関東は雨があまり降らなくて、ダムが水不足というニュースが流れていますが、西日本は雨が非常に多いです。そのせいで、スポーニングがだらだらと続いています。ちょうどこれから、サマーパターンになるフィールドが多いと思いますので、今回はサマーパターンでいいバスが釣れるパターンを紹介したいと思います。


今年の状況

弥栄ダムの場合、春先、水温が14度くらいになってからスポーニングが始まり、水温が25度を超えるくらいで終わります。早い年では7月初めで25度を超えますが、遅い年はだらだらと25度を超えずに8月が過ぎてしまうこともあります。明確に水温が25度を超えてくれた方が、いいバスの居場所が絞りやすいのですが、今年は、後者となりそうな予感がします......

アフタースポーンのバスは、濁っていても流れが無いところ、ゆっくりとしたカーブフォールに反応します。アフターが回復してくると、流れが無いところでも横の動きに反応が良くなり、サマーパターンになってくると、水通しが良くて風やカレントが当たるところを、フリーフォールさせるとラインが勝手に走るようになります。

常に釣れ方を意識して、アフタースポーンに近い状態なのか、サマーパターンに近い状態なのかを早めに把握することが、数、サイズを出すキモです。

アフター回復はドライブシャッドの表層引きで

春先からサマーパターン後半まで、ドライブシャッドの表層引きは弥栄ダムの定番ルアーになってきました。もともと美和筋など濁ったエリアでは、巻物など横に引くルアーに反応が非常に良いのですが、ハードベイトと違いフックがついていないので、クリアなエリアでも躊躇無くバスが食べてくれます。また、オーバーハングが多くても、スキッピングがものすごくしやすいというのもアドバンテージのひとつです。

20cm以下の子バスは避けたいが、25cm以上のアベレージサイズは釣りたいといった場合、3.5inはベストサイズです。これで、とにかくシャードが出来たオーバーハング下の奥の奥まで、スキッピングでドライブシャッドを送り込みます。そこからはカウントダウンもせずに表層面を巻くだけです。

ドライブシャッド3.5inの推奨フックサイズは#1/0ですが、表層面の50cmくらい下を引きたい場合はNogales フッキングマスター ヘビーワイドのような太軸、スキッピングの飛距離・コントロールを重視したい場合はNogales セカンドバイト バーサタイルフィネスのような細軸にするなど、フックを工夫することでも釣果を伸ばすことが出来ます。

バスが反応してUターンするときもありますので、フォローのオリカネムシ、HPシャッドテール2.5inのノーシンカーもリグっておくことを忘れずに。バスが岸際に行ったらオリカネムシ、真下に沈んでいったらHPシャッドテール2.5inのノーシンカーでフォローしてみて下さい。

写真12015年7月25日 弥栄ダム ドライブシャッド(3.5in、シナモンブルーフレーク)で釣った56cm

フリーフォールの切り札ドライブクローラー

フリーフォールで、20cm以下の子バスは避け、25cm以上のアベレージサイズをキャッチするために有効なのは、ドライブクローラー4.5inの0.9gスナッグレスネコリグです。0.9gは少し軽く感じるかもしれませんが、スキッピングを多用しワームの持ちをなるべく良くするためには、シンカーは少し軽くした方が良いです。

このリグは釣れすぎてしまうため、ドライブクローラーを結構消耗してしまいますが、針が刺せなくなったドライブクローラーを使った、釣れるリグがありますので紹介しておきます。

ハチマキ付近のダメになったところを適当にカットして、ゼロフォーシンクロのエコなら1g、ノーマルなら1.2gのトレーラーとしてストレート挿しにします。これもフリーフォールで使うのですが、ネコリグと同様かそれ以上に釣れるので、2度おいしいドライブクローラーをぜひ使ってみてください。

写真22014年7月5日 弥栄ダム ドライブクローラー(4.5in、スカッパノン)で釣った52cm

サマーはトップで

最後に、サマーパターンといえばトップ。急深なところはストライクゾーンが狭いので、あまりお勧めできませんので、なるべく広いシャローを狙ってみてください。弥栄ダムはレンタルボートの時間が午前7時から午後5時なので、ボート釣りをするその前か後にオカッパリで狙ってみてください。

特に、小瀬川筋の白滝公園ロードベッド、美和町筋の最上流などは広いシャローがありますのでそういう場所が狙い目です。広範囲に攻める場合や雨が降っているときは、ゼロツービートかバジンクランク、トップに少し出ずらいバスを狙うのにベントミノーを投げてみてください。

写真32011年7月11日 高梁川 ベントミノー(86、チャート)で釣った50cm、ゼロツービート(インパクトライムチャートで釣った46cm

ポストスポーンの凌ぎ方

弥栄ダムのようなリザーバーのポストスポーンシーズンは長く、4月中旬ごろから6月中旬ごろまで続きます。水深が深く、水温が安定しているリザーバーでは非常に長い期間スポーニングが続きますので、今回は、ベッドのバスを触らなくても、いい釣りが出来る対処方法を紹介します。

ポストスポーンの心構え
弥栄ダムもこの時期、ベッドが見えるポストスポーンになってきましたが、ベッドのバスは極力触らないでほしいというのが、私からのお願いです。バス釣り人口が少し減ってきているのも、バス自体が釣りづらくなってきているというのもあり、その原因を考えると、ベッドの釣り方が普及・進化してきてしまい、魚が少なくなってしまったというのもあると思います。私も釣り人なので、大きいバスをたくさん釣りたいですが、プライベートフィッシングでは、ベッドの魚を触らないというのをポリシーとしています。

プリスポーンのバスの探し方
弥栄ダムの場合、スポーニングが起きる順番としては、支流(流れが少ない)の上流→支流(流れが少ない)の下流・本湖→本流の中流・ダムサイト→本流の上流となります。毎週、釣りに行かれる方はこの順番で追いかけていけばよいのですが、そうでない方は、その湖に詳しい釣具店やルアマガモバイルなどで最新の情報を仕入れて、釣行に出かけることをお勧めします。
この時期は、岸際から2m以内、水深は5m以内が勝負です。この水深をHPシャッドテール2.5inの1.3~2.2gのオフセット型ジグヘッドで狙っていきます。岸際にキャストできるときはなるべく岸際に着水させて底からカーブフォール、岸際にキャストできなかった場合は、一旦着底させて底を切ってカーブフォール(スイミング)させていきます。要は、バスは浮いているので、フリーフォールだけではなく広く探ろうということです。傾向として、メスは岩盤や岩などの固いストラクチャー、オスは倒木、倒竹などのウッド系のカバーについていることが多いです。メスは数は釣れないですがビッグフィッシュ狙い、オスはサイズが大きくないですが数狙いができます。前述のようなストラクチャーを攻めてもあたりがなかったり、ベッドが見えたりするときは、エリアを大きく変えてみてください。

0010022016年5月1日 弥栄ダム HPシャッドテール2.5in(ネオンワカサギ)の2.2gオフセット型ジグヘッドで釣りました

ルアーローテーション
プリスポーンのバスがさしてきているストレッチが見つかると、入り直すと何度もバスが釣れます。そんなときはルアーローテーションして、いいバスを狙ってみてください。まず、岩盤系でメスが狙えるエリアだったら、ドライブクローラー4.5inの0.9~1.8gジグヘッドワッキーで狙います。より沖に浮く傾向が強いメスは、フォールスピードを少し落とすのと、ヘコヘコ中層を沖に引いてこられるので、軽めのジグヘッドワッキーが効きます。

0030042016年4月24日 弥栄ダム ドライブクローラー4.5in (スカッパノン)の1.3gジグヘッドワッキーで釣りました

ウッド系でオスが狙えるエリアだったら、1.3~2.2gのオフセット型ジグヘッドのワームをドライブホッグ2.5inにローテーションします。特にカバーのフリーフォールでバイトが多いときやサイズアップを狙いたいときは、非常に有効です。

0050062016年5月1日 弥栄ダム ドライブホッグ2.5in(グリーンパンプキンペッパー)の2.2gオフセット型ジグヘッドで釣りました

最後に
スポーニングが最初に終わったエリアは、いち早くアフタースポーンになりますが、今回紹介した釣りで魚がどこにいるかサーチすることも可能です。ポストスポーンのエリアが特定できたら、プリスポーン、アフタースポーンのエリアを予測して、いい釣りが出来るようにサーチしてみてください。

確実に獲るダウンショット(O.S.Pワームの使い分け)

極寒の時期を越えて、少しずつ暖かくなってきました。これから厄介なのは三寒四温の寒いときに当たったときです。不幸にも春先寒いときに当たった釣行や、今シーズンが本格化する前のタックル整理などに、ダウンショットについて今回のレポートを参考にしてみて下さい。

基準はドライブクローラー

ワームセレクトを考える場合、自分の基準となるワームをもっておかなければなりません。そのワームに対して、他のワームはどうだみたいな評価が出来て、適切な使い分けが出来るようになります。

僕の場合、基準はドライブクローラーです。バスフィッシングを始めた頃からストレートワームが好きだったということもありますが、基本的に一番釣れるワームだと思うからです。ドライブクローラーのようなストレートワームはどんなリグでも対応できます。ダウンショット、ネコリグ、ノーシンカー、スプリットショット、キャロライナリグ、ジグヘッドなど。ラバージグやスピナーベイトのトレーラーにも使えますし、意外なところではテキサスリグにしても良く釣れます。ノーマル刺し、ワッキー刺しのどちらでも対応できるというところも基準ワームとなる理由でもあります。

ワームローテーションやワームセレクトは、ドライブクローラーを色々なリグにしたときに、もっとこうしたいということを考えるところからスタートします。この様な考え方は、ベテランアングラーの方は、これまでの経験から自然に出来ていると思うのですが、逆にダウンショットならこれ、といったようなマンネリ化もあるかもしれません。釣れないときなど、一度、基本に立ち返って、今選んでいるワームでホントにいいの?といった問いかけをしてみることも大切だと思います。

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2015年9月27日ドライブクローラー(3.5in、グリーンパンプキン)で釣った48cm。

ダウンショットでのワームセレクト

ダウンショットの場合、実際にどのように考えてルアーローテーション・セレクトをしているかというとこんな感じです。

基本のドライブクローラーでダウンショットをしていて、より1点シェイクをさせたり、爆釣でワームの身持ちを良くさせたりしたいときにはマイラーミノー。テールのアクションでリアクションバイト気味に釣りたいときはHPシャッドテール。フリーフォールも交えての1点リフト&フォールで狙うときにはドライブスティック。スイミング気味に狙うときにはドライブシャッド。ドシャローでゴミ溜り際などを釣るならドライブクローラー。少し水深があるゴミ溜り際などを釣るならドライブシュリンプです(3.5in以下のシリーズでセレクトする場合)。

選んだワームによって、ダウンショットの動かし方、シンカー重さ、リーダー長さの選択が変わってきます。

ドライブクローラーでダウンショットする場合、基本は水深が5mより浅ければシンカー2.6g以下でリーダー長さが14~18cm。水深が10mくらいまでであればシンカーが3.5~5gでリーダー長さが18~22cm。水深が15mより深くなるとシンカーは5g(ヘビダンの場合は10g)でリーダー長さが22~24cmとなります。

これに対してマイラーミノー、HPシャッドテール、ドライブクローラーをセットする場合は、1点で止めたかったり、リアクションを狙いたかったりするのでシンカーは重ためでリーダー長さは短め。ドライブスティック、ドライブシャッド、ドライブシュリンプをセットする場合は、逆にシンカーは軽めでリーダー長さは長めをとると意図するアクションが出しやすいです。

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2010年10月23日マイラーミノー(3.5in、ゴースト公魚)で釣った49cm。

最後に

テキサスリグにしても、ドライブクローラーだと非常にナチュラルにフォールしてくれます。ドライブクローラーがシャロー(フォール距離が短いところ)でもアピールできるのに対し、ドライブシュリンプはリザーバーのような水深があるところでもエビ系アクションでフォールアピールします。

すり抜け重視だけどボリュームを大きくしたいときや、少しスライドさせてフォールさせたいときにはドライブスティック。サイズを落としライトテキサスをしたいときはHPシャッドテールです。

ノーシンカーの場合、ドライブクローラーだとゆっくりフォールしますが、沈ませたくないときにはマイラーミノー。水面を線ではなく点で釣りたいときにはオリカネ虫。もっと早く沈めたいときにはドライブスティック。水面直下を泳がせたいときにはドライブシャッド。サイズを落としたり、ノーシンカーでスパイラルフォールさせたりしたいときにはHPシャッドテールです。

ラバージグやスピナーベイトのトレーラーを考えるときも同じようなことがいえますが、ドライブカーリー、アクショントレーラーもローテーションの一角を担う重要なワームです。

このようなワームの特徴を踏まえて、釣れないときに色々考えたり、タックルを整理するのも楽しいものだと思います。ぜひこれから本格的なシーズンが始まる前に考えてみてください!!

リザーバーの真冬のディープ攻略

昨年末は暖かくて、ドライブクローラー3.5inの10gヘビーダウンショットなどでディープを狙うと釣れていましたが、水温は10度を切っていよいよ厳しくなってきました。そんな低水温時にバスを釣るために必要なのは、鉄板系のリアクションルアーです。1/2ozも発売になりラインナップもそろったオーバーライドのウェイト別使い分けなどについてご紹介したいと思います。

オーバーライドの特徴と釣れる場所

今年は雨が多くて、僕のホームレイクの弥栄ダムは、まだ超満水状態が続いています。まだバスは釣れていますが、例年通り、正月明けからだんだん釣り辛くなってきました。

そろそろ用意しておかなければならないのが、メタルジグや鉄板等のリアクション系ルアーですが、メタルジグはどちらかというと魚探とにらめっこして、魚影に投入する晩秋の釣りに向いています。鉄板系ルアーは、線の釣りで広範囲を丁寧に攻めることができるので、地形から真冬のバスを探すような釣り方には最適です。この冬、1/2ozも発売になって、1/4oz、3/8ozと幅広いウェイトで使い分けられるオーバーライドはこの時期重宝します。

鉄板系ルアーに求められる要素として一番大事なのは、真下をせめてもラインがフックにからまないことが挙げられますが、オーバーライドはストレスなく攻められます。また、1/4ozのウェイトでもO.S.Pならではのハイピッチバイブレーションを感じることができるので、非常に使い勝手のよい鉄板系ルアーだと思います。

オーバーライドで狙う場所は、インレットから見てまず一番最初に深くなるところからスターとするのが良いです。水深は湖にもよりますが、秋に釣れていたディープより少し浅いところからスタートするのがセオリーです。弥栄ダムの場合、秋には水深20m前後でも釣れていたので、水深12~15mくらいのところから、25mくらいまでを狙います。

ワンドの一番深いところや、リバーチャンネルの一番深いところなど、とにかく溝を中心にして狙いますが、実際に釣れるのは、インレットから数えて2、3箇所下流に下がったワンドやベンド部のリバーチャンネルということが多いです。

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2015年1月17日、オーバーライド3/8oz(ゴールデンアユ)で釣った39cm

オーバーライドのウェイト別使い分けとアクション

オーバーライドのウェイト別使い分けですが、とりあえずは水深で10mなら1/4oz、15mなら3/8oz、20mなら1/2ozを目安にチョイスしてみて下さい。ディープの釣りは、(食わせる能力)×(キャストできる回数)=(釣れるバスの数)といった感じになるので、バスがいると確信できるところでは、水深が深く効率が悪くても1/4oz、バスがいるか確信できない場所では浅くても効率重視で1/2ozを選ぶということも時には必要です。

動かし方は、基本リフト&フォールで攻めますが、リフトはワームでバイトがあったときにあわせるくらいのスピードでゆっくり大きく動かします。結構、海釣りのジギングのように早く動かす方を見かけますが、根掛かったときに回収出来なくなるのと、バスの口両サイドの皮が薄いところに掛かった場合は身切れする場合もありますので、お勧めできません。

フォールはテンションを掛けながらというよりは、ストンと落とせるようにラインを急に緩めるイメージです。たいていの場合は、次のリフトでバイトがありますので、リフトで違和感を感じたらすぐに合わせられるように心の準備をしながら、ゆっくり大きく動かしてください。

最後に

真冬のバスは、根掛かりするような場所を攻めないと釣れませんが、オーバーライドは根掛り回避能力が高いので安心して攻められます。また、大きくゆっくり動かすことで、根掛りしてもボートを反対側まで動かすと大抵回収することが出来ますが、一度根掛かると大抵張り先が鈍ってしまうことが多いので、必ずチェックしてください。少しでも鈍ったら、フックを換えることをお勧めします。

冬以外でも、夏のインレットのディープ、弥栄ダムで言うと水深8mくらいをオーバーライドで釣ると、キッカーフィッシュが釣れるパターンもあります。

また、秋にワームでディープを攻めて、バイトがあってのらなかった場合にも使えます。バイトがあったところで立ち止まって、根掛りしたときのようにボートでUターンします。ラインが垂直になるところまで戻って、バイトがあったところを特定します。そのポイントをオーバーライドで攻めると、思わぬいいバスをキャッチできることがありますので、ぜひ試してみてください。

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2015年11月2日、オーバーライド1/4oz(アイスシャッド)で釣った36cm

ワカサギレイクではディープが熱くなってきました

弥栄ダムのようなワカサギの多いリザーバーでは、これからディープのアベレージサイズは上がってきます。これからがディープの最盛期で、年を越してしまうと数が釣れなくなっていき、釣れてくるサイズも下がってくるのが例年のパターンです。そこで、今回はこれからディープを攻略するにあたってのワームセレクト、ボートポジションなどをご紹介したいと思います。

ディープのワームセレクト
ディープワームの一番の鉄板はドライブクローラー3.5inです。これはルアーの自重が軽くバスが吸い込みやすいというのが一番の理由です。

この時期、バスのサイズが小さかったり、年末近くなってバスの活性が下がったりしたときでも、バスがワームを吸い込んでくれます。

これに関連して、セットするフックにも気を使うことがキモです。

ダウンショットなどでセットする場合、ノガレス セカンドバイト バーサタイルフィネス #1/0のような、なるべく自重を軽いものを選んでください。

弥栄ダムの場合は、根掛かりしやすいのでオフセットフックを使用することがほとんどですが、マス針を使う場合でもノガレス デスロック #1/0などの超軽量フックを選ぶことで、釣果が大きく変わる場合が多いです。

ドライブクローラー3.5inを軸として、ルアーをローテーションしていきますが、ズル引きよりはフォーリング、ステイよりはスイミング(動かしているとき)にバイトがある場合は、HPシャッドテール2.5in。

ピンスポットでバスを搾り出したいときは、1点シェイクで効果があるマイラーミノー2.5in。

または、ドライブスティック3inをロングリーダー(通常ワームからシンカーまで18~22cmですが、30~70cm)のダウンショットして、シンカーを動かさずリフト&フォールして誘います。

数がたくさん釣れて、良いバスを選んで釣りたいときは、ドライブクロー3in、ドライブシュリンプ3inを選択するか、前述のワームでサイズをアップしたり、ハンツなどのラバージグを投入したりするのも効果的です。

これから、魚がかたまっている岬などは、1箇所で何本も釣れます。釣れるポイントが微妙に変わる場合は、同じワームを使う場合もありますが、同じピンスポットで食べてくる場合は、ルアーローテーションした方が数もサイズも伸びます。ぜひ、色々なワームを試してみてください。

(写真:2015年9月27日、ドライブクローラー3.5in(グリーンパンプキン)の5gダウンショットで釣った48cm)
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(写真:2015年9月27日、ドライブクローラー3.5in(グリーンパンプキン)の5gダウンショットで甥っ子もナイスキーパーを釣りました)
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ボートポジションのとり方
力説しておきたいのがディープといっても、弥栄ダムのようなワカサギがメインベイトのリザーバーの場合、バスはかなり深いところまで落ちるということです。

ディープの定義は湖のタイプによって違いますが、弥栄ダムの場合、ワカサギがいる水深=安定してディープで釣れる水深となり、10mではまだまだ浅いということになります。

水深が40m以上あるところにある岬などを攻める場合を例にとって、特に気をつけたいことを説明します。

岬の先端からボートポジションを10m沖にとって岸側にキャストしても、真下の水深は10mくらいにしかならないので、全然魚がいる層を攻められていません。

魚探がなくても、水深10~15mの岬を攻めたい場合は、沖に20~30mというように、攻めたい水深の2倍くらい、沖にボートポジションをとってください。

これだけボートポジションをとって岬で釣りをしていると、岸側を他のボートが横切っていかれることがあります(笑)。岬の沖で釣りをしている人を見かけたら、岸側を通る場合は、通ってよいか聞いてから通りましょう。

ダウンショットの場合、リーダーの長さにもキモがあります。ラージマウスバスが、ディープでバスがポジションをとっているのは、基本ボトムからバスの体こう分くらい浮いています(つまり、大きいバスで15cmくらい、アベレージサイズのバスで10cmくらい、大きいバスほど浮いています)。

ディープを斜めに攻める場合は、ラインが斜めになるので、ダウンショットのリーダーの長さを18~22cmとすると、ボトムから10~15cmくらい浮く形になるので、バスのいる層を確実に捉えることが出来ると思います。大きいバスを狙いたい場合は少し長めにしてみてください。

(写真:良いバスが釣れたときにワームからシンカーまでの距離を測ってみるとちょうど22cmでした。)
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最後に
これから、もっと寒くなるとダウンショットでもバイトがあってものらないことが多くなると思います。そういう時は、バイトがあるところをオーバーライドのリフト&フォールで攻めると思わぬいいバスが釣れることがよくあります。

根掛りが多いような場所では、1/4ozを使えばたとえ引っかかったとしても回収する可能性は非常に高くなります。フラットで何も引っかかる場所がない場合は、効率を重視して今度発売になる1/2ozなどを使うなど使い分けてみてください。

(写真:2014年11月2日、オーバーライド1/4oz(アイスシャッド)で釣った36cm)
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