カナダトーナメント参戦の後編
前回を忘れちゃった方は、一度ページを戻して読み直していただければ幸いです!
カナダトーナメント参戦の後編
さて、前回はトーナメントシャツをいただき準備満々で問題の第1喚問、パートナー抽選です!
これは抽選でボーターがくじを引き、二日間のパートナーを選ぶ方式です。つまり二回呼ばれる。
耳を大きくして自分の名前がコールされるのを待ちます。
そして一日目のパートナーが決まり、待ち合わせ場所とトラックとボートの種類&色を聞く。
後はお互いの泊まっているホテルと連絡先の交換。結構片言の英語でもここまでは何とかなる・・はず。
しかし、緊張する!騒がしいパーティー会場で初対面の外国人(ここでは私が外国人さんであるが(笑)・・)の言葉を一語一語聞き逃さないように集中して聞く。
途中通訳に安池さんも駆けつけてくれて何とか解決!トーナメント中より生きた心地がしなかった気がする(笑)
二日目のパートナーも決まり、こちらも生きた心地のしない話し合いを無事済ましこれでやっとトーナメントに集中できる!
この晩は前日プラクティスで得た感覚を元にスピニングのラインを8ポンドから12ポンドにすべて上げ、チューブのジグヘッドとドロップショット(ダウンショット)、ルドラ、ドライブクローの7グラムテキサスをリグる!
ちなみにルドラのみベイトでラインは16ポンド。後は全て12ポンドのスピニングだ。
ちなみにリールなんですが、ベイトはスティーズだがスピニングは12ポンドのフロロを巻くため、フロロ用スプールを搭載したNEWイグニスです。
ちなみに、ドライブクローのテキサスはなんでスピニングなの?って思った方も多いと思いますが、確かに常識から考えればベイトなのですが、明日のエリアはおそらくセントクレアレイク、ジンクリアーな本湖でのハンプフィッシングで遠投での釣りになると思ったのです。
飛距離ならベイトでもそんなに変わらないかも知れませんが、少しでも遠くにと思いスピニングを選びました。
また、ヒットした後も巻き上げスピードが速いスピニングなら、バラシも少ないし、手返しも早いそういった利点でのあえてのスピニング!
そしていよいよトーナメント初日の朝が来ました。初日のパートナーのポールさんとは、ボートランチ(スロープ)で待ち合わせ、黒のシボレートラックに250馬力の赤のトライトンを探す。
来た来た!早速合流しボートをランチングして、スタートを待つ。スタートを待つ間今日の作戦会議!バスボートは初めてか?とか、最大のバスはどのくらいだ?とかも聞かれる。
僕もトライトンを日本で持っているよ!って言うと、何キロ出る?とか、エンジンは何だ?とか帰ってくる。釣り馬鹿は話題が世界共通である(笑)
一見、神経質そうで笑顔のないポールさんだったが一気に和めた気がした。
作戦はまず85マイルでかっ飛ばして一気に川を下り、セントクレアのハンプに行く!だいたい1時間。ロングドライブだ。日本ではなかなか味わえない。
写真1 スタート船 このスタート船の合図でコールされた順にスタート。
写真2 日が出る前のスタート風景
写真3 初日のパートナーポールさん!
写真4 カナダでのこういったラッピングボートが流行です
写真5 本湖は荒れだすと海でした!
写真6 水平線は見えますが、海ではありません
そしていよいよスタート!順番に一艇ずつ出船していく、18のナンバーをコールされて一気に加速! 一気にフルスロットだ!120キロオーバーで走る。
途中巨大なタンカーとすれ違い、これまた巨大な引き波も素晴らしいドライビングテクニックでいなし、一気にセントクレアレイクにそこからさらにGPS頼りに沖のロックボトムハンプに行き着く。
1時間走り続けてやっとポイント!ほんと日本じゃ味わえないことです。そして、チューブのジグヘッドをキャストしボトムに落としてシェイクする。
すると、一投目でボーターのポールさんにヒット!急いでネットイン。3パウンダー!いきなり40アップです。
そして今度は僕にヒット!これもデカイ!立て続けに40アップです。その後も順調にヒットは続き、あっという間にリミット達成!(カナダオープンはいつもと違い1ボート5フィッシュのチーム戦です。)
しかし、後から追いついてきた選手の船が入ってくるとプレッシャーからかヒットが止まった・・・。
そこで、少し止めてスローなアクションに切り替えるとヒット!明らかにデカイ!12ポンドのラインがギシギシ言う。上がってきたバスは5パウンダーの50アップだ!!これはキッカーになる!
その後もこのスローアクションで釣れ続け、ポールさんにもアクションを説明し僕達のボートのみ釣れ続けた。
少しスレてきたところでルアーをドライブクローのテキサスをキャスト!再び釣れだす。ドライブクローはカナダでもイケてる!
その後数回の入れ替えをし、より大物を目指し移動!この時点でライブウェルに15ポンドぐらい入っている。6,750グラムである。スモールマウスですよ・・日本のトーナメントなら3日分のウェイトです・・・。
移動してまず着いた先は、水路の奥にあるマリーナ。給油である。そりゃーそうだろう・・あんだけ走ればね。これも日本ではありえないシーンである。
桟橋で給油し、再び全開でレッツゴー!次に着いたのはウィードの生えるシャローフラット。
ジャークベイトがいいぞ!っとポールさんの教えで、ルドラをキャスト!するとルドラにヒット!
4パウンダー入れ替えだ!その後も3連続ヒット!バックシートの私だけに・・・さすがルドラ!
今、カナダでもトッププロのシークレットルアーとしてルドラは流行りだしているほど、その実力はカナダにもマッチしている。
その後は強風が吹き出し、ドリフトアンカーを入れての釣り。「ドリフティング」これも初めての釣りだ!
しかし、その後ヒットするも入れ替え出来ずにセントクレアリバーまで戻るがここでトラブル。
スピード狂のポールさん(失礼)が急にスピードダウン。なんとガス欠間近・・だという。
終了時間が迫る中、アイドリングでマリーナを探す。やっと見つけたマリーナで給油とライブウェルのバス用に氷を買ってボートもバスも元気一杯でスロープに!
いよいよウェイン!結果16.9ポンドで11位。こんだけ釣って11位かい!と思っていたら1位は21ポンド(9,450g)だそうだ!
春の琵琶湖なみです・・しかも全てスモールマウスである・・・しかしもっと驚いたのはそれを釣ったのが、昨日仲良くなったカナダの巨人ゲーリーさんと日本から参加のハッチーのボートである!
こうして初日のアマチアトップはハッチーで幕を閉じた。明日は負けないぞ!しかし、二日目にあんなトラブルが待っているとは・・・・。
迎えた2日目!3時起床!目覚めは良い。いつも思うのだが、カナダに来ると日本にいる時よりもぐっすり眠れ圧倒的に睡眠時間は少ないのだが、短い時間でもしっかり眠れ、目覚めがいいのだ。
カナダ向き?二日目のパートナーはカークさん。アメリカから参戦で白髪交じりの髭がとっても似合うカークおじさんだ!
パートナーが決まったパーティーの時も、何か注意することはありますか?と聞いたら、釣りが好きならそれだけでOKだ!
ってかっこいい事言ってくれたナイスなおじさま!待ち合わせの彼のホテルに行くと、準備中の彼がいた、奥さんも一緒に来ていて紹介してくれた。
夫婦仲良く慣れた手つきでボートに次々と荷物を積み込む、僕のタックルバックの積み込みさて出発・・・!?
カークさん。魚探がないよ?って言うと、「昨日のパートナーが重すぎて波に突っ込んで壊れたよ」・・さらにエレキに目を移すとなんかエレキマウントが皮ベルトで固定されている。
僕が不安に思ったのに気付いたのか、カークおじさんは言った「俺のボートはちょっと古いけど、13年間ノントラブルだ!問題ない!」って明るく。
OK!デカイの釣りに行こう!と、僕も笑いながらいいスロープへ!そして、やさしそうな奥様に送られてスタート!
写真7 とにかく初日は走り回りました!シャローフラットではルドラが爆発!
写真8 給油!この日2回もした・・日本じゃ考えられません。
写真9 初日11位!お前のビッグフィッシュのおかげだ!って言ってくれた!
写真10 ハッチーの初日のウェイイン!
写真11 二日目のパートナーは夫婦でトレールしているカークおじさん
写真12 問題の写真その1・・・。がんばれエレキ!
カークおじさんも本湖がファーストポイントだ飛ばすぞ!っとフルスロットでスタート!
そして順調に川を下っていると、来ましたあの巨大タンカー!そして引き波。
このときタイミングが悪く川が狭まる場所での引き波との遭遇となり、危険回避のためそのまま引き波を飛んで交わす。
そして、無事に第一波を越えたと思った瞬間、カークおじさんのステアリングを持つ手が忙しく動く。そして後ろを向き何かを確認している。「?」
僕も気になり後ろを向くとエンジンのステアリングケーブルの片方が、はずれてるかぶち切れてるかして、バタバタはためいている・・・(汗)
時速100キロの中である・・・。操縦不能・・・。まだ、引き波は続いている。大きくジャンプはした物の、何とか川の真ん中で無事にストップ!
いやーあせった・・・と、思った瞬間隣では怒り狂うカークおじさん・・おそらく僕の知っている英語の悪口は全て聞けたと思う・・・ある意味こちらの方が怖かった・・・。
しかし、すぐに冷静さを取り戻したカークおじさんは、ケーブルをチェックし工具を出してケーブルを繋ぎ直すとマリーナを探すといってエレキで進み始めた、ケーブルは無事だったが中のオイルが抜けてしまっていたようだ。
キャストしながら進むこと20分、僕にファーストヒット!しかしストライパー、外道である。
その後、マリーナを訪ねようと人気のあるコテージによると、コテージのご主人がどうした?っと尋ねて来たので、訳をカークおじさんが話すとそれならあるよと奥からステアリングオイルを出してきてくれた。
日本じゃまず無いストックである。それを湖上で手馴れた手つきでエア抜きと言われる作業をしながらテキパキと直していく、凄い速さで作業終了!ネバーギブアップ!っと本湖に再び走り出した。
しかし、モーニングバイトはすでに終わってしまっていいて渋い、しかも今日は風が無い。
コクピットのGPS頼りにウィードハンプに入りなおす。すると僕のチューブのジグヘッドにヒット!やっと取れたこの1匹には思わず二人でハイタッチまでして喜んでしまった!
その後カークおじさんも2匹を追加し、フォールで食ってくることが多い気がしたので浮いていると考え、ルドラにチェンジ!すると2連続ヒット!2キャスト2フィッシュである!一気にリミット達成。
しかし、ウェイトが伸びずエリアチェンジをしようとしたその時、今度はエンジンがかからない・・・。
流石のカークおじさんもこれには怒る気をなくしたようで、今日はなんて日だ・・と嘆いていた。
エンジンを開けて、乾かすよと言う・・・。それで直るのか?っと思ったがその15分後見事にエンジンは復活!カークおじさん曰く、昨日の波に刺さりすぎたのが原因だと言う。
しかし、不安なので川に戻って釣りをしようと言う事になり走り出すと、今後はピーピーっとアラーム音が・・・。また、ストップ。これにはもう二人して顔を見合わせて笑ってしまった。
しかし、それもちょちょっとオイルタンクをいじりなんとか直して走りだすと、また、ピーピー、今度はエンジンがかからない・・。など続いて、不安なのでスタートエリア付近で釣りをしようということになった。
スタートエリア付近のウィードエリアでハイピッチャーを引くと小型なものは釣れたが入れ替えはならず二日目はこのままウェインかと思っているところで、ドンと入れ替えフィッシュがルドラにヒット。
最後の最後にキーパーサイズギリギリを入れ替えてタイムアップ!カークおじさんもすまんな、なんて言ってくれたけどそんなこと無いよ。ベリーエンジョイできたよ!って言ったら、これからは友達だ!また来いよって、握手していい感じ!
しかし、こんなトラブル続きの中でも11ポンドをウェイン出来たのは満足としときましょう!
ウェィンステージにも立てたし・・なんて思っていると、前日トップのハッチーがウェイン17ポンド!おお!微妙だ!いや、もしかして行っちゃうのか?っと、みんなでいっていたら、なんと行っちゃったよのカナダオープン初の日本人チャンピオン!オシム(オサムの間違え(笑))
ハチヤがコールされて大歓声!おめでとうハッチー来年は負けないぞ!って、ことで、僕は34位でフィニッシュ!
しかし、貴重な体験も出来たしとっても楽しかった。初日のボートのドライビングテクニックや二日目のトラブルの打開策など、見たくても見れないものも沢山見れてほんとに参考になったと思います。
ということで、もっともっと紹介したいことはいっぱいありますがそれはおいおいとしましょう!(もっと写真が見たい方は僕のホームページのフォトコーナーで200枚以上の写真をコメント入りで載せてます。)
以上カナダトーナメント参戦レポートでした!
写真13 問題の写真その2 がんばれステアリングケーブル!
写真14 ポイントに着いたら 風が無い・・・カーム
写真15 ウェイン! 色々あったけどおかげでカークおじさんとより仲良くなれた!
写真17 みんなで記念写真!って、ゲーリーオニールさんの巨大ぶりがとても伝わるな・・
写真16 今回のプラグオブキングは絶対 ルドラ!僕もそうだがなんせ優勝の蜂谷プロもこれなんだから!
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