今年の寒さは尋常じゃない!?
マイナス3度~5度も当たり前な感じで、ガイドどころか川も凍りつく始末。水温も3度台に突入で、完全無欠の厳寒期です。
完全無欠の厳寒期
1月中旬の日曜日、久し振りに霞水系にボートを浮かべました。
この時期ばかりはさすがにボーズ覚悟の釣行となりますが・・・。
結果からいうと、な、な、なんとですよ!2人で11本も釣れちゃいました!
最大魚はパートナー草深さんがキャッチしたブリブリの48.5cmを頭に、40クラスのグッドサイズも数本交じる、まさにシャッド炸裂の1日でした。
朝は氷をオールでバリバリと割りながら出船。
魚探の水温は3.8度を表示していました。
「今日は釣れても釣れなくてもシャッドで勝負」と決めていたので、タックルは至ってシンプル。
メインロッドはスピニングで、スティーズ"サージェント"。
これは"ローモデュラス"というダイワ独自の低弾性カーボンが素材のスピニングロッドなのですが、僕が最初から開発に携わらせてもらったロッドです。
(写真1:朝の水温はご覧のとおり。午後になっても4.3度までしか上がりませんでした。)
(写真2:こちらも同じく朝の様子。岸際のワーム打ちはそもそも無理な感じです。)
(写真3:シャッドタックル。スティーズサージェントにラインはナイロン(センサーエディションⅡ)の6lbです。)

シャッドの釣りで、掛かったと思ったら一瞬でバレてしまったり、掛かっても突っ込みで身切れしてしまうのがとにかくイヤで、とにかくノリが良くて、突っ込みに対してもゴムのように追従して、薄皮一枚のフッキングでもランディングできるロッドが欲しかったのです。
ちょっと話が逸れましたが、ベイトタックルのスティーズ"ブリッツ"も用意して、こちらは冬もイケると踏んでいたタイニーブリッツMR用です。
あとは一応、ベイトフィネス&カバー打ちタックルも積むだけ積んで・・・。
狙いは冬バスが溜まりそうな、周囲よりも水深のあるストレッチで、特に水深の変り目付近は重点的にトレース。
すると、幸先良く草深さんが40クラスをキャッチしたかと思えば、さらに連発!ものの20~30分くらいで3本キャッチされ、これには僕も膝ガクガク。
平静を保つのがやっとでしたが、しかし、「ポンプリトリーブだよ」とヒントをもらい、ハイカットの引き方をただ巻きからストップ&ゴーに変えると・・・止めたときに本当にバイト!
その先はさらに水深が深くなり、ハイカットでは効率的なボトムノックが出来なくなってのでダンクSPにチェンジ。
引き方は同じくストップ&ゴー。
するとあっという間に3連発!全てのバイトが止めたことがきっかけになっていて、「止めた直後・ポーズ中・引き始め」のいずれかで食ってきました。
その後、ボトムの地形が岬状に張り出して浅くなっているスポットで再びハイカットに戻すと2投連続でバイト!
こんな釣れ方は最盛期でもなかなかないほど釣りがハマっています。
草深さんが釣ったバスのノドの奥からエビのヒゲが覗いていることもあって、タイニーブリッツMRのカラーを試しにCWワザアリに変えるとそれにもヒット!
他の色でも釣れているので、それが効いたのかどうかは不明ですが、イケイケであることはたしか。
しかし午後になるとバイトは遠のき、ボトムでダンクFをスローに浮かせ釣り(操作はストップ&ゴーで同じ)で一本追加したのみ。
これがなかなかのグッドサイズで、食い渋ったバスを移動距離を抑えた誘いで何とか食わせたという印象です。
その後は夕方になっても音沙汰はなく、日没直前・・・「キター!」草深さんがヒット!
しかもロッドの曲がりが尋常でない!「ガボボッ!」と水面を割ったバスは、体が重くてジャンプできないといった感じで、冒頭のブリブリビッグバスでした。
今回のこの炸裂は、まさにシャッドが最大限ハマった時の威力で、とてもじゃないけど、冬にワームで出せる釣果ではないです。
しかし、今回の釣行で明らかな差となったのは、『水深に合った潜行深度のシャッドを使う』ことで、同じボトムノックで誘うにしても、水深が浅めのところでダンクを使って、強くボトムを叩いてしまってもバスは反応してくれないし、逆にハイカットでは効率的にボトムを叩けない深目のところでは、ダンクでないとバイトを得られない。
具体的に目安としたのは、魚探読みでボートポジションで水深1.8mよりも浅いところでは、ハイカットが活躍。
逆に1.8m以深では、ダンクでしかバイトを得ることができませんでした。
もちろん、もっと季節的に余裕のある状況であれば、ボトムをちょっと強く叩こうと、逆にボトムから離れていようと釣れてしまうのでしょうが、水温3.8度~4.4度のバスの活性では、本当にバイトの有無を左右する、最も重要なファクターに思えました。
特に、岸際から水深のあるストレッチでは、アシ際に落として、ワンストローク直後のポーズで食ってくるバスもいたのですが、このようなキワでのバイトを稼げることも短い助走距離でギュッと潜ってくれるダンクならでは。
ちなみに僕は8本掛けて、バラしたのは1本のみ。
冬のシャッドの釣りで、このランディング率が驚異的だと思いますが、サージェントを使うようになってからはバラしは本当に劇的といえるレベルで減りました。
今回バレた唯一の魚も、エラブタ側面の硬いところにリアフック1本が外掛かりしていた状態でボート際まで来て、さすがに直後の突っ込みでブリッと外れてしまいましたが、逆にいうと、この状態でも手前まで寄せてくれるほど、クッション性が高いんです。
この特性は、例え同じウルトラライト表記のロッドであっても、ライトリグを扱うような"感度"や"芯"を残したロッドでは出せないもので、ラインを通した状態でロッドを曲げても、手にロッドのテンションを感じない、"フヌケロッド"であることが条件。
この点に関してはグラスロッドがその最たるものですが、繊細なシャッドの釣りにグラスはやっぱりダルすぎる。
シャッドはトゥイッチのような操作も入りますしね。
結論は低弾性カーボン。フヌケであっても、必要な感度と操作性、そしてキャスタビリティを兼ね揃えたシャッドスペシャルロッドです。
ちなみに、ドラグをズルズルに緩くして、ノリを良くするという方法もありますが、あれは相当にドラグを緩くしないと、ラインが出るよりも先にロッドのティップの張りのほうが先に出てしまいあまり効果を実感出来なかったことと、物のキワで食わせると、直後に潜られるリスクもあるのであまり好きでないです。(釣り味的にも)
それよりはロッドでしっかりとノセて、合わせの後半でバットが残って"ギュッ"と追い掛けするのがいいと思います。
(写真4:草深さんは朝イチから快調に連発。)
(写真5:サージェント&ハイカットの同タックルにて。)
(写真6:ハイカットで遅らばせながら一匹目。)
(写真7:深いところはダンク!)
(写真8:ダンクでこのサイズが3連発!)

最後にメディア情報となります
前回のレポートでも触れましたが、1月末発売号のバスワールド誌の付録DVDにて、冬の陸っぱりを実釣してます!
本当に難しくなる真冬の陸っぱりで釣るためのコツが凝縮されています。
動画でしか分からない、シャクリの強さやリズム、それによってどうワームが動いているかはもちろん一目瞭然。
また、陸っぱりならではのバスの着き場探しにも注目です。
細かい変化に着目することで、バスの着き場はピンスポットで見えてくるもの!
すなわち、マイクロピッチシェイクのような、ピンでの食わせの誘いが可能になるわけですね!
それと、"時合い"を活かすこと。
それによって、シャッドやタイニークランクをつかった巻きの釣りでの釣果が全然変わってきます。
実際に今回、「時合い」を感じてハードを入れたタイミングでは、高確率でバスが反応してくれています。
舞台は岡山県のメジャーフィールド倉敷川ですが、場所が変われど冬の基本は同じ!
全国各地の陸っぱりフィールドでお役立ていただける内容に仕上がっているかと思います。
また、ルアーマガジン誌では、霞水系の真冬の陸っぱり取材を行ってきました。
こちらは僕自身、これまで多くの冬取材を行ってきた中にあっても、最高レベルにキビしい状況での実釣でした。
数日前までは比較的暖かくて釣れていたのが、一気に冷え込んだタイミングに当たったことでリアクションですらも反応しないほどに活性が下がり、大苦戦しました。
冬の一級スポットのみを周っているにも関わらず、ひたすら反応がないんですから居ても食わないんでしょう。
正真証明、一年で一番釣れない状況での釣り。
しかし、こんな時でも何とかバスを釣る手段はあります!
詳しくは1月末発売号のルアーマガジンをチェックしてくださいませ。
今回はこんなところで。春が待ち遠しいと思っていましたが、冬の釣りももうしばらく楽しみたくなっている今日この頃です。
(写真9:ちょっと浅い張り出しではハイカットがピッタリでした。)
(写真10:タイニーブリッツMRでも一匹。CWワザアリにて。)
(写真11:ダンクF、鮒鱗(フナリン)にグッドサイズ!)
(写真12:シメは草深さんのビッグフィッシュ!)
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