早春のハイカットの使い方

この度の東日本大震災で被害を受けられた皆さまに心からお見舞い申し上げます。

被災地の復興を心からお祈り申し上げるとともに、これから復興に向け義援金や支援物資など、長期間に渡り必要になると思います。

私たちに今出来ることを考えることはもちろんですが、長期的な視点で協力していく所存です。

早春のハイカット

みなさん、もう初バスはゲットされたでしょうか?

広島では桜が満開になり、いよいよ魚がシャローに向かって動き出す頃になりました。

この時期の状況が分からない中、もしタックルを1本だけ選択してフィールドに出ろといわれたら、迷わずハイカットを選ぶと思います。

その理由は、シチュエーションごとに、ハードベイトが有効なのか?ライトリグが有効なのか?ハイカットひとつで見極めることが出来るからです。

グリグリ巻いて食ってくるようなら、他のハードベイトでも食ってくると予想が出来て、ゆっくり巻いてボトムをとったり、ときにはポーズをしたりしないと食ってこないときはライトリグの方が有効ではないかと予測が出来ます。

逆に、ライトリグでもハードベイトでもダメなような厳しい状況で、魚が1~2mに確実にいる場合はハイカットが一番効果的になることが良くあります。

また、ハードベイトのフォローでハイカットを使う場合は、グリグリ巻いて、特にクランクなどボトムノックして食ってくる状況ではガツガツボトムに当てて飛ばすように引き、ライトリグのフォローで使う場合には"ここぞ"というところでポーズさせて食わせるといったイメージです。

ハードベイトでもライトリグでもできないことでサスペンドプラグにだけ可能なことは、"ここぞ"というスポットで長時間止められることです。

例えば、ワンドの中のセカンダリーポイントになる小さい岬の先端などに、ハイカットSPは長時間サスペンドさせることが出来る。

この時期に多い、ルアーを見つけてから捕食モーションに切り替わるまで時間がかかるバスでも、この"長時間ポーズ"で食ってくることは大いにあります。

時期的にはこの原稿がアップされる頃であれば、まだシャローに上がっている魚は少なく、ハイカットが非常に有効だと思います。

ゴールデンウィークに近づいていくと、スピナーベイトやクランクベイトなどのハードベイトでも釣れ始め、ライトリグでも釣れるようになってくると思います。

この頃は一時的に、ハイカットをリグっていてもあまり出番がないこともあるかと思いますが、急に冷え込んだときにはまた出番があるといった感じです。

また、ゴールデンウィークに入ってスポーニングが始まってくると、その直前、直後は非常に魚がセレクティブになってくるので、またハイカットの出番が増えてくるといった感じです。

(写真上:2009年3月29日、ハイカットで岬の先端のセカンダリーポイントを狙い1,200gを釣りチャプター弥栄でお立ち台に立ちました。)
(写真下:2009年4月18日、朝霧の中、見えバスが多いエリアの橋脚をハイカットで釣りました。)
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ハイカットでのサイト

この時期、暖かい雨が降ればもちろんですが、冷たい雨でなければインレットは浅いところを流れてくるのでその間に暖められて、水温を上げる大きな要因になります。

また、お風呂が冷めたときと同じように温かい水は上に溜まります。

4月8日現在の弥栄ダムの水温は、水深0.5mが12.1度、4mが10.3度、8mが9.3度、20mが7.2度と、浅いレンジほど高い水温になっています。

こういう水温になってくると変温動物であるバスがどこに着くか容易に分かりますよね。

この時期に限ってですが、日替わりでインレットの方が本湖に比べて水温が高くなる場合がありますので、インレット=冷たい水、本湖=安定という固定概念は捨てた方が良いです。

今後さらに水温が上昇してくると、急にシャローにいっぱい魚が見えるようになります。

水温が上がったことによってシャローに上がったばかりの魚はとりあえず浮いて、そのうちカバーやストラクチャーに着くといったイメージです。

この浮いたバスたちをサイトで狙いたくなるのですが、リザーバーの場合は結構水深があるところに浮いているので、比較的ゆっくりフォールするライトリグでもバスが追いつかない場合が多いです。

そこで有効になるのがハイカットのようなシャッドプラグで、これならばどんなに水深があるところでもバスの目線にルアーを合わせることができます。

バスがちょうど見えるか見えないかくらいの1~2mくらいにいる場合はサスペンド、逆に1mより浅いところにいる場合はフローティングをチョイスして、ゆっくり巻いてやります。

サイトで狙う場合のトレースコースは、バスが向いている後方にキャストして、バスを追い越したときに気付かせるのがベストです。

逃げないけど全然反応がないバスには、高速リトリーブで通してやるとバイトしてくることがあります。

(写真:2008年4月27日、魚がシャローに見えたので沈んでいく方向に向けてダンクSPをトレースして48cmをゲットしました。)
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スクールフィッシュへのハイカット

この時期、ボートには必ずハイカットをリグったタックルを載せておくのですが、前述のようにオールマイティーに使えることに加え、もうひとつの目的がスクールフィッシュへの対応としてです。

これから秋になり魚が深くなる時まで、(あまり大きな魚ではないことの方が多いかもしれませんが)スクールフィッシュを見つけることが結構あると思います。

この場合、通り過ぎた後ライトリグを落としても、スクールの真ん中に届く前に小さいのが先に釣れたりします。

しかし、ハイカットは線で引いてこられるので、スクールフィッシュが見えた方向より少し遠目に投げてやることによって、確実に群れの中にルアーを送り込むことが出来ます。

この場合、割とマシなサイズを選んで釣ることが出来るので、ぜひ試してみてください。すばやくリリースすると2本、3本と連続キャッチできることもありますよ。

最後に

ハイカットというルアーは1年にわたり使えるルアーで、個人的には魚が一時的に深くなる夏から秋にかけて出番が少なくなるくらいでほとんど年中活躍してくれるルアーです。

もし初バスはまだとういう方も、すでに釣られている方も、ハイカットはこれからの時期も高確率で釣れるルアーだと思いますので、サスペンド、フローティングを駆使して是非狙ってみてください。

(写真:2010年5月5日、スクールが見えたので通り過ぎて、ハイカットのサイトで仕留めました。)
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