真冬のオーバーライドはソフトに

今年の冬は特に寒いなと感じていたのですが、バスのバイト数が減るのも早かったです。そんな中で、初バスを釣りたいという願望をかなえてくれるのはオーバーライド。ただ、秋と冬では少し狙い方や使い方を変えなければなりません。今回はそのあたりについてレポートしたいと思います。

基本的に、夏から秋にかけてのディープにおいて、私の中ではヘビーダウンショットが一番手返しよく、広範囲を探ることができると思っています。シンカーが重い分、ワームの動きが大きくなり、止めた時とのメリハリを出せるのが大きな特徴です。また、バイトがあったときに「ガツン」とアワセることができるのも、釣れたというより獲ったと感じられる魅力のひとつですね。

秋から冬になって、メタル・鉄板系ルアーへの切り替え時期は、ヘビーダウンショットなどでのバイト数が1日1~2回以下に減って、1日やってもバスがキャッチできなくなったタイミングです。例年であれば正月が明けてもヘビーダウンショットで釣れることが多かったのですが、今年は12月中旬ごろにその時期がやってきました。

秋の間、リザーバーはエリアを問わず同じように水温が下がっていきますが(インレットは除く)、冬至を過ぎると日照時間の差、風向き、そして暖かい雨が降ることなどによって、エリアの水温に差が出てきます。そのころを境にエリアや動かし方も少し変えていかなければなりません。

まずはエリアの大原則として、インレットから下流方向に向かって、最初にバスがいれる水深になるところに溜まります。リザーバーの深さやメインベイトによって、その水深は変わってきます。弥栄ダムの場合、水深が18mより浅いところにはディープの越冬バスがいる可能性は低く、現在は水深が20m前後ある大きな岬付近に溜まっています。

大きな岬はとはこんなところです(奥側が上流)。岬に沿ってロードベッドが沈んでいます。

真冬にオーバーライドを使ううえで、主に気を付けなければならないのは以下の2点。

①一番深いところを釣らない……弥栄ダムでバスが溜まっている大きな岬の最深部は21mくらいあるのですが、リバーチャンネルの溝を釣るのではなく、溝から少し浅くなった淵(水深17~19m)を中心に釣ること。

②あまり早くシャクらない……シャクりが早すぎると、バスは釣れずそれ以外のサカナが釣れる確率が高くなります。ゆっくりシャクっても、活性が高いバス以外のサカナのほうが先に釣れてしまうことが多いですが、バスがバイトをするチャンスを残すこと。

この時期、ディープで活性が高いのは、ニゴイ>フナ>バスという順です。僕の中では「冬のディープリアクションは他魚種5匹にバス1匹」と思っています。つまり、バス以外のサカナを釣りながら、バスの居場所に近づいていくわけですね。これまでの経験則として、「ニゴイが釣れるときは深いところを釣りすぎ」、「フナが釣れるとバスの居場所に近づいた」と感じます。

2018年1月13日に釣った初バスも、ニゴイ4匹、フナを1匹釣った後でした。

秋から冬のはじめまで、ヘビーダウンショットと併用するようなときは、オーバーライド3/8~1/2オンスをメインに使っていましたが、真冬はゆっくりシャクるためスピニングにPEラインの0.4号を巻いたタックルで、オーバーライド1/4オンスをメインに使っています。ちなみにPEラインは、VARIVAS アバニ エギングPE ティップランを使っていますが、沈みやすいセッティングになっているPEはこの手の釣りで非常に使いやすいです。淡水・海水、ルアーの重さの違いはありますが、動かす狙いは一緒ですからね。この時期、バスが溜まっている水深が浅いリザーバーや野池なのでは、1/8~3/16オンスも出番があると思います。

2018年初バスを釣ったチャートブルーバック1/4オンスは、年季が入っています(フックだけは何度も取り換えていますが)

冬のオーバーライドの動かし方は、海のジギングのイメージより、ベイトタックルだったらテキサスリグのリフト&フォール、スピニングタックルだったらシャッドのストップ&ゴーに近いイメージで動かしてみてください。

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