PROFILE

川村光大郎

関東
(各フィールド)

何にも縛られることなく純粋にバスフィッシングを楽しむ行動派アングラー。持ち前の探究心と向上心であらゆるルアーを使いこなし、フィールドで培った鋭い感性を武器に様々なフィールドに挑み続けている。初代陸王、オカッパリオールスター優勝2回、10年WBSスーパー3DAYS優勝。雑誌、DVD「陸魂」「ホリデイアングル」、携帯サイト「ルアマガモバイル」など幅広いメディアで活躍中。

3月上旬~中旬の高滝湖

皆さんこんにちは!

暖かくなったかと思ったらまた冬に逆戻りの繰り返し。

三寒四温と言いますが明らかに寒い日のほうが多いです・・・。

早春の難しい時期でも場所と釣り方がハマれば面白い釣りが出来ますよ!

ここ最近は雨の日が多くて、この影響によるドチャ濁りと冷え込みのきつい日が重なってしまうと「いったいバスは何処に消えたの?」ってくらいにフィールドから生命感が消え失せてしまいます。

そしてよりによって外せない取材の日に限ってこんな最悪の日に連続して当たってしまうものですから毎回苦戦の連続・・・。

日頃の行いが悪いんだろか?なんて思ってしまいます。(笑)

しかし、そんな悪い日ばかりでもなく、その濁りが澄んだタイミングや暖かい日が続いたタイミングでは場所と釣り方さえ間違わなければ面白い釣りが出来る時期には入りました。

先日、土・日に行った高滝釣行もまさにそんな状況で、初日の土曜日は雨の濁りが酷くて川も本湖もまっ茶っ茶。

少しでも濁りの回らないシャローカバーで何とか2本キャッチしたのですが、高滝名物ワカサギパターンとは程遠い状況・・・。

(写真:マットカバーでドラクロヘビーシンカーパンチングと護岸のゴミ溜まりにロッドを突っ込んで釣りました。ミノー系プロトワームです。)
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しかしその翌日、濁りが治まったことで状況は一変!特に澄み始めるのが早い川の上流域にはワカサギと共にかなりの数のバスが集結し、ワカサギパターンのお膳立てはバッチリ!

あとはワカサギを待ち伏せするフィーディングスポットでバスの目を欺けばいいわけです。

しかし、この「欺く(あざむく)」というのがポイントで、この演出が中途半端なのと「とことん追求する」のでは釣果に雲泥の差が出ます。

そりゃ周りには「本物のワカサギ」が沢山いるわけですからね。

見た目やアクションがナチュラルなことはもちろんのこと、キモは本物のワカサギの中からルアーに反応させるためのトリックでバスの捕食本能に火をつけることです。

今回メインで狙ったのはサンドバーが岬状に張り出した地形で、ハイカット、ベントミノー、ミノー系プロトワームの3つをローテーションしていきました。

これらはワカサギに対して目の肥えたバスに対して極めて効果の高いタイプのルアーなのですが、ちょっとしたコツを押さえてもらうだけでさらにバイト率を上げることが出来ますので今回はこの辺を紹介したいと思います。まずハイカットですが、これはワカサギが本格的に川に遡上し始め、まだ産卵は終えていないという今回の状況下で最も有効なルアーでした。

引き方も数パターン試したのですが、結局バスの反応が集中したのは余計なことは一切しない通称「高滝巻き」と呼んでいる速めのストレートリトリーブでした。

ハイカットをブレイク下からパーっと引いてきて、砂のブレイクに「ゴゴゴッ」と激突した直後にそのまま根掛かりしたかのように重々しく「グッグッグッ~」とロッドティップが入ることがほとんど。

場所と通すコースさえ掴んでしまえばはっきり言って超カンタン釣法です。

キモは食わせ所でサンドバーに激突させることで、ハイカットのナチュラルなスイミングアクションからサンドバーに当たってイレギュラーな動きに変化した瞬間に捕食本能にスイッチが入る感じです。

ただ巻いていてもそこそこ釣れますが、それをバスのいる位置で意図的に狙うように意識することでさらに釣果を伸ばせるはずです。

それと今回はカラーの差も面白いほど表れました。

夕方はオカッパリでオリキンと並んで釣っていたのですが、まだ明るいうちは透けたゴースト系の色や銀鱗といったナチュラルカラーを使っていた僕にしか釣れなかったのですが、夕方暗くなってくるとオリキンのゴーストハニーブルーにバイトが集中し、僕にはさっぱりとなりました。

これはまあ当然といえば当然の出来事なのですが、バスは目の前に何匹もいるだけにあからさまにその差が出て面白かったです。

その時は持っていなかったのですが、その間にゴールド系がはまるタイミングやさらに暗くなってマットタイガーならもう少し搾り出せたということもあったはずです。

ハイカットのナチュラルなスイミングアクションとノンラトル仕様はこういった狭いスポットに集中しているバスをスレさせずに釣り切るにはうってつけで、周りに警戒させずによりバスを引き出せるタイプの最たるもの。

この状況のためにあるルアーなのでは?というくらい完璧なはまり具合です。

ベントミノーはこの春の炸裂が一番楽しみなルアーなのですが、今回はまだちょっと時期が早かったというのが正直なところです。

というのは先にも触れましたが、今回バスのバイトが集中するのはフラット下のブレイク部分で、そうそう水面までバスが出てくる状況ではなかったからです。

そうはいってもルアー自体のポテンシャルが高いので状況に合っていないにも関わらずグッドバスを引き出してくれたのですが、本領は間違いなくこれからです。

(写真:ハイカットで2人とも連発!しかし僕の写真は全てピンボケ(泣)自称「天才カメラマン」のオリキン、頼むよ~(笑)。さらに、ベントミノーでもキャッチ!ブリブリのグッドコンディションです。)
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特に爆釣必死なのがワカサギが産卵を終えて瀕死の状態のとき・・・。

これはバスからすればもう美味しいワカサギを楽に捕食できるこの上ない状況ですが、この瀕死のワカサギの演出においてベントミノーはもう究極です。

弱って泳ぐ力を失い、波打ち際に打ち寄せられたワカサギを見たことのある人は納得いただけると思うのですが、体を横にして「くの字」に曲がって浮いています。

ベントミノーの浮き姿はまんまそのもので、ホットケ状態と僅かに「ピクピクッ」という微振動のコンビネーション「デッドスティッキング」は、泳ぐ力を失って痙攣する瀕死の状態そのもの・・・これはもう反則です!

このデッドスティッキングはベントミノーの持つ多彩な演出のひとつに過ぎず、トゥイッチングでは単調なダートアクションではなく、身をヒネリながらあらゆる方向へと予測不能なアクションをします。

特にダイブしたかと思えば「ピチャッ!」というスプラッシュと共に水面に飛び出す様はバスの捕食本能に火をつけるようで、「逃してなるか~!」といわんばかりの本能ムキ出しアタックでベントミノーを襲ってきます。

このトゥイッチを速いテンポで連続して行えばバスに追われて逃走するパニックアクションを、スローなテンポでポーズを交えながら行えば、水面で虫を突く無防備な小魚をといった具合に状況に合わせて様々な演出が可能です。

今回の高滝では、ワカサギが強力なメインベイトでしたが、オイカワやアユ、モロコ、ハスなど、日本全国にいるあらゆるベイトフィッシュをナチュラルに演じてくれますので、こういった小魚が主食になっているフィールドでは春、夏、秋とシーズンの大半は活躍してくれるはずです。

個人的に近場ということで楽しみなのは、西湖や河口湖、芦ノ湖など、デカイバスがいてワーム禁止のフィールド。これまで食わせることの出来なかったデカバスがどうなっちゃうのか?小魚系フィールドですし、効果は約束されたようなものでしょう!

テスト中のミノー系ワームも形状と寸法を追い込んだことで以前よりもアクションが格段に良くなり、釣果もボートが並んでいるなかでも、抜きん出て連発で釣れたりとお伝えしたいことはあるのですが、ここまでで文章がかなり長くなってしまい、さらにワームの話も長くなりそうなのでとりあえず次回にでも。

周りからはすでに「反則ワーム」とか言われるほどの釣れっぷりとだけ報告させていただきます!

(写真:使った人は皆釣ってます!O.S.P社員Aも「ヤバイよこれ~!」を連発してました。(笑))303_3

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