宮本洋平 | レポート&プロフィール

野池&ウィード攻略 秋のスピナーベイト

気温も大分涼しくなり、魚も秋らしい動きをするようになってきました。

ターンオーバーはいつするのか気になりながら毎週トーナメントをまわっています。

今回は秋らしいスピナーベイトの使い方について陸ッパリ編、ボート編をご紹介させていただきたいと思います。

野池のスピナーベイト(陸ッパリ編)

先日、スピナーベイト&バズベイトのみで野池めぐりをしてきました。

状況としては、夏にあまりベイトを食べられていないというコンディションの魚が多いのと、ベイトが割りと深めにいてバスはそれらを狙っていてあまり上を向いていない状態で、バズベイトよりもスピナーベイトの方に歩がある感じでした。

今まで行ったことのない野池をまわったので、どういう状況でも対応できるように3/8ozのハイピッチャー(タンデムウィロー)のみで効率よくまわっていきました。

本来なら秋のベイトフィッシュを意識したスピナーベイトならダブルウィローを選ぶところですが、フォールでも使いたいし、根掛かりしないようにあまり沈めたくないというのがあってタンデムウィローを使いました。

面白いもので、スピナーベイトをひくとバスがいるかどうか反応がすぐ分かります。

まったく反応がない野池、小バスは見えるけどバイトがない野池、大きいバスも見えるけど小さいバスしかバイトしない野池、バスは見えず大きいバスしかバイトがない野池等々。

何らかの反応があるため、後半、まったく反応がない野池は10投未満で見切れるようになりました。

陸ッパリで改めて認識したのは、必ずといって良いほど最初は堰堤の上から様子見でキャストするため、軽いスピナーベイトだと立ち泳ぎになってしまいます。

そのため、堰堤の高さにもよりますが、ワンサイズ重いスピナーベイトの方が泳ぎが良くなるため重めの1/2oz、5/8ozが非常に有効だなと感じました。(堰堤・道路から投げる際はくれぐれも歩行者・車に気をつけてください。)

また、堰堤から降りて水辺に立った場合は、3/8oz、1/2oz等の普通のウェイトに戻した方が良いのですが、ストラクチャーの距離によってウェイトを替えるのがモアワンフィッシュ獲るための近道だと思います。

近いストラクチャーを攻める場合には、1/4oz、5/16ozなどの軽いスピナーベイトで着水音を抑えて奥の奥まで飛ばしたいときは5/8ozを投げるという感じです。

手前に見えているストラクチャーから順番に攻めていくのが良いと思います。

ハイピッチャーは5/8ozでもシルエットはほぼ同じなので、25cm以下のバスでも十分反応してくれる数少ないヘビーウェイトのスピナーベイトだと思います。

また、ハイピッチャー5/8ozというスピナーベイトは小さいながらも波動は大きいため、思わぬビックバスを呼んでくる可能性は十分あると思います。

先日、並木さんが取材で岡山に訪れ、その釣りを見る機会があったのですが、並木さんの釣りを見ていて感じたことは非常にマメにカラー&ウェイトローテーションをしているということです。

ほとんどの野池で水の色をみてから付け替えていました。

僕の中ではこの野池とあの野池は同じような水の色だからとかといった整理をしていましたが、その野池のストラクチャーによってもカラーを変えていたようで、毎回どのカラーを選ぶか楽しみに見ていました。

この他技術的な詳しい説明はバスワールド12月号(10月末発売)に掲載予定なのでぜひご覧になってください。

(写真1:9月23日 ハイピッチャー 3/8oz TW(インパクトライムチャート)で釣ったグットコンディションのバス)
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ウィード廻りのスピナーベイト(ボート編)

この時期、秋から冬に向かってベイトを食べようとしているバスがウィードに固まってきます。

正確に言うと、夏は湖のほとんどの場所にあったウィードはどんどん減ってくるのですがバスはウィードに残るので、バスの密度がどんどん濃くなっていきます。

そのため良い釣りをするには、沖のウィードを攻めることなのですがこの時期、ハードボトムやマンメイドストラクチャーより、水通しが良い場所にある沖のウィードの方が、ベイトフィッシュ保有能力が高く、圧倒的にバスの数は多くなります。

ウィードを攻めるのにピーカンの日中はヘビーテキサスリグのパンチングなどが考えられますが、曇った日、朝夕などは沖のウィードの廻りを攻めると高い確率でバスを釣ることができます。

イメージ的にはウィードの際にいてベイトフィッシュを待っているのだと思うのですがウィードの際でスピナーベイトを引いてやることにより、効率よくバスを釣ることができます。

ここでも大切なのがスピナーベイトのウェイトです。

ウィードの際々を引くならウェイトは軽く、ウィードから離れているところを引くには、ウェイトを重くするのが良いと思います。

また、沖に浮いているウィードの水深が浅いほど軽いウェイト、深いほど重いウェイトを使うのは言うまでもありません。

底にパラパラのウィードが残っている場合は、それに乗るような感じで引いてこられるウェイトを選ぶことが重要です。

この感覚はなかなか難しいかもしれませんが、クランクベイトの水深を選ぶのと一緒でウィードに絡みすぎず、当たらなすぎずといった感じです。

巻くスピードでも調整できますが、スピナーベイトのウェイトを変えたほうが、同じリズムで引けるので簡単です。

ハイピッチャーは1/4~5/8ozまで同じシルエットで決め細やかにウェイトが設定してあるので、どんな状況でもカバーしてくれると思います。

また、ウィード廻りでは圧倒的にダブルウィローの方が良いと思います。

とにかくベイトフィッシュがいるようにキラキラさせるというのが主目的なのですが、特にハイピッチャーのダブルウィローはウィードのすり抜けが抜群に良いので、ウィードのポケットを引いてウィードの上面を引いてきてもごみがあまりかからないといったメリットもあります。

(写真2:9月23日 ハイピッチャー 3/8oz DW(インパクトライムチャート)でこのくらいのサイズがたくさん釣れました。)
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ありがとうハイピッチャー

現在のホームグラウンドはウィードが多い岡山県高梁川のため、今年もハイピッチャーを多投しました。

プラクティスで状況を掴むのにも、大会でキッカー・キーパーを釣るのにもハイピッチャー・エコハイピッチャーには大変お世話になりました。

ウィードが多いフィールドでのスピナーベイトの重要性をあたらためて認識することが出来、チャプター岡山で年間3位に入賞することが出来ました。

僕の目標はスピナーベイトのみでトーナメントに優勝する。そのくらい、スピナーベイトが大好きです。

三村プロのスピナベ馬鹿一代にも入会したいくらいです。(笑)

いつの日かスピナーベイトで優勝できる日を夢見てがんばりたいと思います。皆様もスピナーベイトでよい釣りを!

(写真3:9月28日 チャプター岡山第5戦エコハイピッチャー 3/8oz DW(サンフィッシュタイガー)のみで釣り、年間3位に入賞できました。)
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真夏のミノー&スピナーベイトゲーム

皆さんこんにちは。今年は例年になく暑いですね。

釣りに行く際は熱中症にならないように、水分補給だけは忘れないように気をつけてください。

今回は真夏のミノー&スピナーベイトゲーム、それにダイビングフロッグ&ドライブクローでの釣果をご報告します。

真夏のミノー&スピナーベイトゲーム

真夏といえばどうしても日が出てくるとライトリグに走りがちですが、やはりこの時期どうしてもハードベイトで釣りたいと思うと、タフった時ほどミノーなのです。

この時期は決して餌が食べたくなくて食わないのではなくて、体がだるいから動かないみたいな状態だと思っています。

ですから、スイッチを入れてやると食ってくる確率が高くなるわけです。

最近、クリアレイクでばかりやっているので、ミノーを引いてくるとそのエリアに魚がいるかどうかというのがよくわかります。

ほとんどのバスが必ずといっていいほどミノーに反応します。

これを見るとミノーはスイッチを入れるルアーというか、魚を必ず振り返らせるルアーなのだなと感じます。

ただし、Uターンしたり、キスバイトしたりしてフッキングしない場合も多いので、引くコースや引く距離というのは非常に大事だと思います。

また、クランクベイトでは赤針チューンというのをあまり聞きませんが、ミノーやシャッドは良く聞きます。

これはそういうことなのではないかと・・・。

阿修羅の性能は今更説明することはないと思いますが、フラットボディなのでトゥイッチさせたときのヒラの打ち方はほとんどライブベイトで、間違いなく魚を振り向かすことが出来ます。

バイトをさせられるかどうかというのは、動かし方・タイミング次第なのですがバイトの仕方もいろいろあります。

良くあるパターンが2つあって、お尻のフックだけ食べるパターンと、真ん中のフックの前後を食べるパターンがあります。

クリアレイクで見ていると、バイトしないショートバイトはまずロッドに伝わらないので、ミノーのバイトの半分くらいは気が付いていないのではと思うほどです。

真ん中のフックの前後を食べるパターンをきっちりフッキングさせるためには、阿修羅の3本フックはなくてはならないと思います。

リザーバーでの釣り方は、オーバーハングで出来たシェードに投げ込んで、ひたすら激しくトゥイッチさせるだけです。

シェードの中にいるバスを引っ張り出してくることが出来ます。

引いてみると魚のいるシェード、いないシェードというのがすぐに分かって非常に効率良く釣ることができます。

まだまだ、大きいバスを引っ張ってくる動き・コースは勉強中ですが、ライトリグで釣るよりは超子バスを間引くことが出来るので非常に有効な釣りだと思っています。

また、この時期からだんだん釣れ始めてくるのがスピナーベイトです。

さすがに晴天無風では釣ることは難しいですが、天候が崩れたとき、朝一、夕マズメ、強風が吹いたときは迷わずスピナーベイトを選びます。

たとえピーカンのときでも、この時期は夕方になると強風が吹いてくることがだんだん多くなってきます。

他のルアーが投げられなくなるくらいの強風が吹いたときは、スピナーベイトの出番です。

先ほども書いたようにこの時期は、魚はベイトを欲しているということでフラッシング効果の高いダブルウィローを選択、さらに重いスピナーベイトの方が同じシャローを引いても、波動が大きく、魚を引っ張ってこられるので、ハイピッチャーの5/8ozを選択しています。

スピナーベイトは、散った魚を引っ張ってこれらるのに対して、ミノーはカバーに隠れたバスを引きずり出してくれます。

お互いの利点を活かして夏のミノー&スピナーベイトゲームを楽しんでみてください。

(写真左:8月2日阿修羅SP(ホットタイガー)でオーバーハングのシェードから釣った1本。(実は赤針チューン、この日は赤針がハゲハゲになるまで釣れました。))
(写真右:8月2日ハイピッチャー ダブルウィロー5/8oz(チャートバックアユ)で朝一の立木から釣った44cm)
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野池のトップでお勧めのダイビングフロッグ

ダイビングフロッグでの釣果は続々とアップされていますが、僕も野池で良いのが釣れてしまいました。

この野池では25cm以上のバスを釣るのが非常に難しいのですが、ダイビングフロッグで25cm2本、42cm、46cmとこの野池の最高記録をたたき出してしまいました。

野池でやる上でなんといってもお勧めなのが、オーバーハングであろうが、ウィードであろうが引っかからずに投げ込めるところです。

思い切ってオーバーハングの中に入れられるというのも野池で釣れる要因だと思います。

ダイビングフロッグを手にして、スカートが出ている部分をシーラーでシールして、コロラドブレードをつけてチューンしました。

ただ、シールしすぎて浮力が高くなりすぎ、最初はバレやすかったですが、釣っていくうちにシーラーの効果が薄くなりノリが良くなりました。

フロッグはある程度水が入りそれを抜きながら釣る方が、ノリが良くなると思います。

また、コロラドブレードをつけることにより、バスが突き上げるようにバイトしてもお尻が浮きにくくなることからフッキング姿勢もよく、ノリやすいような気がします。

ダイビングフロッグの特徴である潜るというのは、バイトがあったとき浮きにくいということでこれもフッキングがいい要因になっているのではと思っています。

ダイビングフロッグは簡単にいろいろチューンできますので、ぜひいじってカスタムフロッグを作ってみてください。

僕もまだまだいろいろやってみようと思います。

川村光大郎ブレードチューン(ウィロー、コロラド2枚着け)薄毛チューン、ウェイト変更チューン、ラトル挿入チューン等々。

また、いいチューン方法が見つかりましたら紹介させていただきます。

(写真:7月25日ダイビングフロッグ(ホットタイガー)で夕方の野池で釣った46cm)
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やっぱり5gテキサスのドライブクロー

ドライブクローでの釣果も続々とアップされていますが、僕も早速試してみました。

ちょっと変り種で3.5gオフセットのジグヘッドで使用し、インビジブルストラクチャーを撃って、狙い通り42cmのナイスフィッシュが釣れました。

3.5gジグヘッドだと少しバイブレーションが弱い(どちらかというともっと柔らかに動くストレートワーム系が向いている)ので、やはりテキサスかなと思いました。

川村光大郎君直々にドライブクローの使い方を教えてもらっていたので、本当は5gテキサスを試したかったのですが、16ポンドを巻いたリールしかなく7gテキサスで試してみました。

これでもフォールでものすごく釣れるのですが、もうちょっとスローに落とした方がより効果的なのではと感じました。

改めて感じたのは、ワームとシンカーの関係ですが、それぞれのワームは最適なウェイトがあるなーと。

その関係はフォールだけではなく、アクションにも影響してくると思います。

これを意識するとさらにモアワンフィッシュ捕れるかもしれませんよ。

夏から秋に向かってバスは回遊しながらディープに落ちてきます。

そんな時シャローからディープまで手早くチェックできるテキサスリグは非常に有効ですので、ぜひドライブクローのテキサスリグで試してみてください。

中層の釣りの王道である阿修羅&ハイピッチャー、野池のトップも怖くないダイビングフロッグ、発売が待ち遠しくてしょうがないドライブクローと秋の釣りに向かって、いいアイテム盛りだくさんです。

気温がピークを迎えるお盆明けからは秋の釣りがもうスタートしますので、いい釣りができるようにがんばりましょう。

(写真上:7月22日ドライブクローで4mのインビジブルストラクチャーから釣った42cm)
(写真下:いろいろと試し中で、PEラインに5gテキサスリグというセッティングでもキャッチしました。)
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シリコンジグの威力と今年もHPF SPEC2の季節がやってきました。

皆さんこんにちは。今までのコラムではなるべく使い込んだものを、なるべく自分言葉でレポートを書きたいため、新製品の紹介は避けてきました。

今回はどうしてもいち早く皆さんにご紹介したいものが新製品のジグゼロワン(シリコンスカート)です。あと、今年も定番のHPF SPEC2の季節がやってきました~。

ハイプレッシャーに有効なシリコンスカートのゼロワンジグ

4月にジグゼロワン(シリコンスカート)が発売になりました。

私は元々あんまりラバージグが得意じゃないので「ふうーん」くらいに思っていました。

でもまあ、ラバースカートよりシェイクしやすいからまあ使ってみようかという軽い気持ちで使ってみたのですが、これがものすごい威力で驚きました。

ラバージグはジグヘッドにラバーが巻いてあるからラバージグ。

ジグヘッドにシリコンスカートを巻いたらシリコンジグ?とかいろいろ考えながら釣っていましたが、やはりシリコンジグの一番わかりやすく良いところは、シェイクがしやすいところだと思います。

ラバージグやテキサスリグ(特に長いワーム系)だと大きく(私の感覚では10~30cmくらい)揺さぶらないとスカート、ワームの先まで動きません。

しかし、シリコンジグは小さく(私の感覚では5cm以下)動かすだけでスカートの先までビンビン動きます。

シェイクで使いやすいというのは、それに派生する利点もあって、霞ヶ浦とかのように永遠に葦が連続しているようなシチュエーションだとラバージグで良いです。

しかし、リザーバーや野池のようにカバーを打つストレッチが短いと、どうしてもプレッシャーが高くて、ラバージグを入れてすぐに食ってくるようなケースは本当にいい時期だけだと思います。

そこで、バスはいるであろうけどプレッシャーが高いエリアをジグで釣っていくわけですが、そういった時はシリコンジグでゆっくり(私の感覚では10~20秒くらい)シェイクして釣っていくのが有効になってきます。

この日もそうだったのですが、ほとんどが10秒くらいシェイクした後にゴゴゴとバイトがあるケースが多かったです。

(写真:4/27にO.S.PJIG ZEROONE 14gのグリーンクロー(シリコン)で釣った42cm)
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シリコンジグとラバージグの使い分け

フォールのみで使う場合にはボトムについた瞬間のフワッと具合はラバージグのほうがナチュラルで分があると思います。

フォールのみでは食わないようなシチュエーションでシェイクして食わせる場合には、シリコンジグといった使い分けをしようかなと思っています。

どちらかというと私が通っているフィールドではシリコンジグの方が、出番が多い感じです。

シリコンジグもラバージグもどちらもトレーラーワームをつけることが多いのですが、こちらも使い分けが必要だと思います。

ラバージグの場合は、フォールでよく動くような柔らか系・長い系・ヒラヒラ系のワームが良いと思います。

シリコンジグの場合は硬い系・短い系・ビンビン系のワームがお勧めです。

この写真の魚もクリアな野池でシェイクして誘ったのですが、2mくらい離れたところからすっ飛んできました。

これもフォールしてすぐにピックアップしていたら釣れてなかったと思います。

よくラバージグでピックアップ寸前にUターンでバイトを逃すという経験があると思うのですが、そういう時はシリコンジグに変えて長めにシェイクするか、ジグを打つピッチを狭めなければいけないサインなのだなあと改めて感じました。

シリコンジグはハイシーズンだけでなく多少ジグでは厳しい時期でも十分使えるものだと思います。

1年間通じて使えるルアーですから、ぜひ試してみてください。

(写真:5/18にO.S.PJIG ZEROONE のキラーゴールド(シリコン)で釣った38cm)
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今年もHPF SPEC2の季節がやってきました

フィールドによって多少前後はありますが、アフタースポーンの時期がやってきました。

この時期に私が絶対の信頼をおいているルアーがHPF SPEC2です。

アフターの魚はものすごく浮き(サスペンド)傾向が強く、ボトムを狙っていては釣れ難い時期です。

また、浮いた魚を効率よく釣っていくためには横の動きのルアーで探すのが一番効率良いのですが、スピナーベイトなどの早い動きにはついてこられない時期でもあります。

ここでこの時期有効なのは、中層をゆっくり引けるHPF SPEC2なのです。

ではラウンドのクランクでも良いのではないかと思われるかもしれませんが、カバーへのあたり具合でもフラットサイドに分があると私は考えています。

アフターの時期なるべくカバーから離れず引ける(なめるように引ける)ルアーが良いと思うのですが、ラウンドのクランクだとどうしてもカバーに当たるとはじいてしまいます。

プリスポーンの時期やリアクションを狙った場合などはあきらかにラウンドのクランクの方が良いのですが、アフターになるとカバーをなめるように引けるHPF SPEC2が最高のルアーだと思っています。

同じフラットサイドのクランクでもボディの薄さはHPF SPEC2が一番薄く、これがカバーからの離れにくさに大きく貢献していると思います。

フラットサイドでもボディ幅が肉厚のものはどちらかというとラウンドのクランクに近いものがあり、この時期の釣りには向いていないように思います。

HPF SPEC2のミソ

私にとってHPF SPEC2はトーナメントにおいてもキーパーを効率よく釣っていくためになくてはならないルアーです。

キーパーを釣る数においてはワームよりも必ず数は釣れると確信しているほどであります。

ただ、アフターの大きいバスはタイミングとか回復具合が微妙であり、必ずしも大きいバスばかりがバイトしてくるわけではないので状況を見て、他のルアーも試してみる必要がありますが、パイロットルアーとしては十二分に活躍してくれます。

最後にHPF SPEC2で大きいバスが出る可能性が高い引き方を紹介したいと思います。

・大場所をひたすらゆっくり引く。
・倒れた木・竹に当てて引く。

早巻きでもドリドリ、バスは釣れてしまいますが、キーパーサイズにとどまることが多いです。

ゆっくり引くと大きいバスがバイトしてくることが多いです。

また、わざとらしくでも倒れた木や竹などカバーに当てて引くのもものすごく有効です。

カバーに当てて斜めになって引いているときにバイトがあります。

このときに釣れるサイズというのはワンサイズ大きく、またこの釣りで組み立てられるときはトーナメントでも勝てる釣りだと確信しています。

これからの時期、アフター回復したてのときはHPF SPEC2、回復してサイズが狙えるときはジグゼロワン(シリコンスカート)でぜひ回復の大きいバスをゲットしてみてください。

(写真:5/31にHPF SPEC2で釣った38cm)
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スモールシャッド工学

皆さん、こんにちは。今年最初のコラムです。今年もどうぞよろしくお願いします。

今回のコラムですが、最初はちょっと硬いかもしれませんが、最後まで読んでいただくときっといいことが・・・あるはずです。

サスペンドについて

以前から、サスペンドの仕組みについて科学的に整理してみようと思っていたので、今回はそのネタからご紹介したいと思います。

大昔、物理でも習ったように

ルアーの重量(g) = 水の密度(g/cm2) × ルアーの体積(cm2)

この式が成り立つと水の中でサスペンドします。

水の密度は水温によって変わりますので、買ってきたルアーのサスペンドモデルは水温によってはスローフローティングしたり、スローシンキングしたりするのです。

これが温度によってどれくらい変わるかというのをダンク(SP)で計算してみました。

ダンク(SP)の重量は5.0gなので、これを水温8℃でジャストサスペンドに設定したとして、ルアーの体積を逆算しています。

それを前提に以下の表を見てください。

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皆さんはどのような感想をお持ちになりましたか?僕は「ショエー」と思いました。(古)

といういのは、「このくらいしか差がないの?」という意味です。

この水の密度は純粋な水の値なので、実際のフィールドでは不純物や浮遊物がいっぱい混ざっているので、クリアウォータとマッディーウォータでの差の方が大きいかもしれません。

マッディーウォータの方が水の密度は重いので、ルアーが浮きやすい傾向にあると思います。

経験的にもジャストサスペンドにしようとしても、10秒くらい待っていると超スローに浮いたり、沈んだりするので、本当にサスペンドさせるのはものすごく難しいです。

これを板錘で調整しようと思っても、私が使っている板錘はワンセット14枚綴りで5gなので、 1枚あたりは0.357g。(ダンク(F)の重量が4.7gなので、大体これをSP仕様にする重量です。)

1枚あたりは6mm×26mmなので、1mm四方に切ったとしても0.0025g。これでやっと8℃と30℃の差分になります。

実戦では

シャッドをサスペンドさせるにはかなり微妙だということを分かっていただけたと思います。

では実践ではどうすればよいかということですが、

フックやスプリットリング、スプリットリングをスナップに変えるとき、ラインをフロロ・ナイロンなど選ぶときなどは細心の注意を払わないといけないなということです。

本当にその程度で変わってくると思います。

シャッドが本当にうまい人はこの辺をよく考えていて、このルアーにはこのスナップじゃないとダメ、このラインじゃないとダメだとかこだわりがあるのだと思います。

よく手元でサスペンドを確認してということをしますが、実際に遠くに投げたとき、もっともぐったときを考えると変わる可能性があります。

遠くに投げるとフロロカーボンだと沈みがってになり、ナイロンだと浮きがってになるし、深度が深くなると水の密度が大きくなりますから浮きがってくるようになります。

この辺を計算しながらやっていくわけですが、どちらかというとスローシンキングするよりはスローフローティングする動きの方が釣れると思います。

もし魚の気配を感じるけど釣れない時とかあれば、ラインをフロロからナイロンに変えるとか、スプリットリングをはずしてフリーノットに変えるとかをやってみると意外に答えが返ってくるかもしれませんよ。

また、止めるときが特に重要視される寒い時期は、スモールシャッドの方に分があると思います。

これはシルエットが小さいから食べやすいというだけでなく、ルアーの体積が小さいので浮き沈みの調整がシビアにやりやすいという理由もあると思います。

実はこれがスモールシャッドの一番のキモなのかもしれません。

(写真:2006年2月26日ブリッツMR マットタイガー で釣った45cm。)
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最後に

全国的にどこのフィールドも水温が1年間でももっとも低い時期になっていると思います。

これからの季節、三寒四温を繰り返しながらだんだん水温が上がってきますが、この時期まれにものすごく暖かく感じる雨が降ることがあると思います。(このときは豪雨であることが多いのですが。)

これを狙って釣ったのが、上の写真です。そのとき豪雨というくらい暖かい雨が降って、その午後にダムの最上流に直行してブリッツMRで釣った1本です。

今まではシャッドやワームでしか釣れなかったバスも春が近づくとともにクランクベイトにものすごく反応し始めます。

シャッドを極めながらもこの春の変わり目もクランクベイトで感じられるように頑張りましょう。

ラインセレクトについて

12月を過ぎたあたりから、かなり寒くなりましたね。

いよいよ冬到来といったところでしょうか。ホームグラウンドの高梁川も10℃を切る水温になってしまいました。

今回はラインセレクトについて紹介させていただきます。釣りのDVDやビデオを見る時の参考になればいいかなと思います。

データフィッシングPart2

ラインには、フロロカーボン、ナイロン、PEと大きく分けて3種類ありますが、最初はどれをどう使って良いか分からないものなので、並木プロのラインセレクトを参考にしようと思い、ビデオをみて表にしました。

相当、昔に作成したものなので、最近のデータがありませんが、どなたかこの続きを作成してみてください。(笑)

(写真:並木プロラインセレクト)
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当然ですけど、3種類のラインを満遍なくというか、ルアーにあわせて使い分けられています。

大まかにいうと巻物系だとナイロン、テキサスやラバージグだとPEかフロロカーボン、SPミノーやワーム系だとフロロカーボンというように。

また、同じナイロンラインのスピナーベイトでも、北浦だと14lb、八郎潟では16lb、アメリカでは20lbと場所によってもポンド数を変えていることが分かります。

最初はこの表を参考にして同じようなラインセレクトをして色々試しました。そのうち徐々に自分の中で基準が出来ていきました。

この冬の時期にDVDやビデオを見る機会があると思いますので、皆さんも魚のサイズが似た様な釣り場や、憧れのプロのラインセレクトを参考にしてみてはいかがでしょうか。

(写真:2007年10月27日 ゼロワンジグ14g(ブラウン/レバー/レッド F06)+ビッグダディで釣った38cm、ラインはナイロン25lb)
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参考までに

参考までに、僕が良く使うラインが以下のような感じです。

■ブリッツ、ブリッツMR、ブリッツMAX、バジングクランク、HPFクランクなどのクランクベイト
ナイロン 8・10・12・14lb

■パワーダンク等のシャッド
ナイロン 8・10lb

■ダンク等のシャッド
ナイロン・フロロ 4・5lb

■ハイピッチャーやゼロツーバズ等のワイヤーベイト
ナイロン 14・16lb

■ルドラやヤマト等のビッグベイト&ビッグルアー
ナイロン 14・16lb

■ゼロワンジグ等のラバージグ
フロロ 12・16・20lb/ナイロン 16・20・25lb

■阿修羅等のミノー
ナイロン 8・10lb(ベイトタックル使用時)ナイロン,フロロ 4・5lb(スピニングタックル使用時)

■テキサスリグ:フロロ 10・12lb

■スピニングワーム系:フロロ 3・4・5lb・PE 0.8号(カバー)

巻物にはナイロンラインを非常に良く使います。大きい利点は2点あると思うのですが、一番大きいのはバックラッシュし難い点かなと思います。

フロロ、PEをベイトに巻いたときは、必ず着水前にサミングしないとバックラッシュしてしまいます。

その点ナイロンラインは多少サミングが遅れてもラインの伸びで吸収してくれるので、ブレーキの調整さえきちんと出来ていればほとんどバックラッシュしません。

このちょっとの差が、プラス50cmの飛距離、着水音を抑えるといった、1匹につながるのだと思います。

もう1点は、魚がかかった後ばれ難いというのもあると思います。

フロロ、PEよりフッキングに力を入れなければなりませんが、フッキングにミスっても、魚の水深が深いうちに何度か追い合せすれば、しっかりフックにかかってくれます。

多少大きい魚がかかったとしてもラインの伸びで吸収してくれるので、フックが伸びたり、急な魚の突っ込みによりラインが切れたりすることも少ないのではと思います。

また、細いナイロンラインほど伸びが大きいので、この特性をうまく利用すれば細いナイロンラインを使いこなすことも出来ると思います。

モアワンステップ

一応基準のようなものを設けていますが、これもまたラインブレイクしたり、細いラインの同乗者に釣り負けたりして、微妙に変わってきます。

フィールドによってだけではなく、季節や魚のコンディションによって変えるべきだと思います。

季節的には、冬場はあまり魚はひかないので、飛距離を優先してライトラインを使用し、アフター回復のアーリーサマーの夏バスは一番引くので、ワンランク太目のラインを選びます。

また、魚をかける事すら難しいときはライトラインを使い、イージーに魚が釣れるときには太いラインを選ぶと効率よく魚を釣っていくことが出来ます。

これまで、シーズン中はいいラインを、シーズンオフは昔のあまったラインとかを巻いていました。

しかし、最近思うのは冬こそいいナイロンラインを使うべきだな、と思います。

最近のナイロンラインはものすごくしなやかで、コーティングもすべりが格段に良くなっているのが、昔のナイロンラインと比べればよく分かります。

気温が下がれば下がるほど、この点による飛距離の差が出てきますので、冬こそいいナイロンラインを使って巻物を巻いてみてください。

いままで、ナイロンラインを使ったことがない人もぜひ使ってみてください。こんなにキャスティングがうまくなったのかというくらい飛距離がでると思いますよ。

最後に

友達に話を聞いたりすると、意外にもナイロンしか使ったことないとか、フロロカーボンしか使ったことがない人が結構います。

どのラインも一長一短ですが、せっかくいろいろな種類があるのに試してみないともったいないと思います。

例えば、ラバージグでもナイロン、フロロ、PEで、バイトした時の感覚はどれも違います。

これだけでもバスフィッシングの幅が広がり、より楽しくなると思います。

ぜひ、O.S.Pルアーとともに色々なラインを試してみてください。

(写真:2007年11月17日 パワーダンクSP(パッシングシルバー)で釣った37cm、ラインはナイロン10lb)
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O.S.PJIG01というベーシックスタイル

猛暑、残暑も峠を過ぎて釣りをするには、気持がいい季節になりましたね。

そろそろサンダル履きから靴に履き替えようかと思っています。

そんななか、最近改めて釣れると感じたゼロワンジグを使ったベーシックスタイルについて、ご紹介させていただきたいと思います。

秋の始まり

暑さも峠を越えてさあハードベイトで釣れるぞーと思っていたのですが、今年の僕が行ったフィールドはそうはいきませんでした。

前回コラムで書いたように夏の終わりはハードベイトで釣れるはずだったのですが、今年は暑いのが長引いたせいで短かったのか?チャンスを見逃してしまいました。

どうやって釣ろうかと悩みながら、スカパーで過去の再放送を見ていてひらめいたリグがあるのですがそれがこちら(写真1)です。

この時期、シャローで釣りにくくなったバス。かといってディープに固まっているわけでもないバスを見つけるために、これでバンクを落としていって釣るという方法です。

イメージ的にはミディアムクランクで届かないくらいの水深から、その湖でディープといわれる水深までを回遊しているベイトを探しているバスを狙うというものです。

こういう水深にある障害物は、大体水面からは見えないインビジブルストラクチャーが多いのですが、そういう場所でなければなかなかバスはとまってくれない場合が多いと思います。

そういう場所を知っていればいきなりライトリグを投入しても釣れると思うのですが、一からそういう場所を見つけながらライトリグを投入するというのはものすごく時間がかかります。

この時期は、とにかくバスはベイトを求めて動いている場合が多いので、食わせる動きをさせてやるというよりは、見つけてもらうような大きな動きをさせてやることが大切だと思います。

ライトリグよりボリュームがあるワームの方が釣り勝ったりするのもこの時期の特徴ではないかと。

(写真1:ゼロワンジグ14g + ズーム スーパースピードクロー)
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ラバージグとテキサスリグの使い分け

改めて、ラバージグ、テキサスリグをカバー撃ちではなくバンク撃ちで使い分けてみて気がついたことがあり、それを紹介したいと思います。

一番の違いは、アイの位置です。特にゼロワンジグのアイの位置は高いため、その利点が大きくいかされています。

アイの位置により引っ張ってくる角度が違うため、ゼロワンジグの場合上向きに、テキサスリグの場合は水平方向に引っ張られます。

この時期、バスを気づかせるために上下させて使いたいため、最初はラバージグの方が動きが良いと思います。

また、ロッドもラバージグの場合は縦に裁いて、上下させる方が良いと思います。

テキサスリグの場合は、狙い方によってロッドの裁き方を縦・横で使い分けています。

また、アイの位置が高いことにより、フッキングはもちろん良いのですが、根掛かりにくいというのも大きい利点です。

僕の個人的な感覚でいうと7gのテキサスリグより14gのゼロワンの方が根掛かりにくいです。リザーバーの場合、ガレ場などには立ち木が隠れていることもあり、そんな中でも根掛かり難いジグは非常に使い勝手が良いです。

(写真2:ゼロワンジグ14gのカラーはシナモン/ブラウン。それを丸呑みのビックバス。ビックバスには一口サイズです。)
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トレーラーワーム

先ほども書いたようにこの時期は、バスに見つけてもらうことが優先のため、ボリュームある大きいトレーラーが良いです。

トレーラーは色々あるのですが、前述のようにバンクを上下させて使う場合は、ある程度長さがあって幅広のものを選びます。

幅広のものの方が抵抗になって手前に来ずに浮き上がりやすく、落ちるときはラインを緩めることによってまっすぐ落としてやることによって、数多くバンクをホップさせることが出来ます。

一方、抵抗が少ないホグ系のワーム(ボトムに開くパッと開く系)とだとボトムに這わせるようなイメージとなり、冬場はホグ系のほうに分があるかもしれません。

テキサスリグにも幅広のワームを使うことによって、同じような効果が出せるため縦に裁く動きの方がいいときには、使い分けしてみると面白いと思いますよ。

最後に

この時期、週が変わると絶好調に釣れていたシャローから魚が消えてしまい、急に魚を見失うこともあるかと思います。

そんなときは基本に返ってゼロワンジグ+ビックワームでバンクを流してみてはどうでしょうか。

45度のバンク、急深のバンク、ガレ場、コンクリート護岸、流れのインサイド、アウトサイドなど付場が変わってくると思いますので、いろんなバンクをやってみることだと思います。

そうすれば、次の展開が見えてくる場合もあるかもしれませんよ。

(写真3:2007年9月29日 ゼロワンジグ14g シナモン/ブラウンで釣った48cm)
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データフィッシング

私がバス釣りを始めてから約10年になります。

この間続けてきたことは、今まで釣ってきたバスの全データをつけていることです。

これを1年間の反省に使ったり、トーナメントの時のマル秘データとして活用したりしていますので、今回はそれをご紹介したいと思います。

はじめに

コラムを書き始めて思うのですが、この時期が一番ハードルアーで狙いにくい季節だと感じます。

正確に言うと、狙いにくいわけではないのですが、狙える時間が短いというのが本音です。

逆に冬場の方が釣り難いけど、一日中チャンスがあるので色々なルアーで狙えたりすると思います。

そんなこんなで今回は、前々から書こうと思っていたデータフィッシングについてご紹介させていただこうと思います。

(写真:2007年8月4日、初めて行った琵琶湖で釣った41cm。4mのウィードラインのアウトサイドをハイピッチャーDW5/8oz(インパクトライムチャート)で釣りました。)
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データフィッシング

データフィッシングの本題に入りますが、釣れたバスごとにたとえば上の写真のデータを・・・・

日付:2007年8月4日
時間:7時23分
天気:曇りのち晴れ 弱風 小潮
サイズ:41cm
場所:琵琶湖
場所詳細:竪田港北側
シチュエーション:4mウィード
ルアー:スピナーベイト O.S.P ハイピッチャー(ダブルウィロー5/8oz)
カラー:インパクトライムチャート
水温:26℃

とこれくらいの情報をいれています。

小さいバスがたくさん釣れたときや、釣りから疲れて帰ったときは非常につらいのですが、がんばって今までつけてきてサンプル数は。約2,500あります。

一応はじめて釣ったバスからデータがあります。ちなみに初めて釣ったバスは、

日付:1996年5月18日
時間:9時30分
天気:晴れ 強風 小潮
サイズ:33cm
場所:北浦
場所詳細:西岸 前川河口北
シチュエーション:杭
ルアー:キャロライナリグ(ビーズ玉) バークレイ パドルテール
カラー:ブラック
水温:?℃(オカッパリでした)
なんてもう10年以上前か?なんて、感傷に浸ることができます。(笑)

このデータの利用の仕方は、釣りに行く前に見ると毎年同じ場所で同じ釣りをしてしまうので、普段釣りに行く前はあまり見ないようにして、魚を見失ってしまったときどうして釣れないかを考えるのに使っています。

また逆に、トーナメントがあるときは釣りに行く前から、同じ時期に開催されたトーナメントのウィニングパターン、同じ時期に釣ったときのデータと少し前、少し後のデータを欠かさず見るようにしています。

そうすることによって効率よくプラクティスをすることができます。

またトーナメントの場合、あまり釣り方がジャストフィットしすぎると、当然上位にはいけるのですがキッカーフィッシュが釣れる確率は少し下がるような気がします。

優勝するためには、キッカーフィッシュを釣らなければならないため、少し季節をずらした釣り方も考えたりしています。

8月?9月の釣り方をずばり予想

人間の記憶はものすごくあいまいだと思うのですが、去年のことでもあのルアーで爆釣したのは.....とデータを見てみると、平気で1ヶ月くらい間違えていたりします。

そういう意味でデータをつけるっていうことは大切だなーとつくづく感じております。僕のこれまでのデータで8月?9月のO.S.Pルアーお勧めを紹介しますと・・・

2005年8月15日 晴れのち雨 ハイピッチャー、HPFクランクで13本他21本

2005年8月21日 雨 ハイピッチャーで11本

2006年9月16日 雨 阿修羅、ハイピッチャー、パワーダンク、ブリッツMRで9本

2006年9月18日 晴れ時々曇り パワーダンク、ハイピッチャー、ゼロワンジグで12本他10本

等と挙げられます。この時期に要チェックなのは夕立です。2005年8月15日は、夕立が起こった瞬間スイッチが入ってハイピッチャーで爆釣になりました。

夕立が降ってきたらラッキー、とにもかくにもハイピッチャーを試してみてください。

また、この時期は夏エサをあまり食べられなかったバス、虫を食べていたバスがベイトを追い始める時期じゃないかと思います。

アフタースポーンのときのイメージでゆっくりスローロールしてやると、いい場合が多いです。こういうときはDWの方がお勧めです。

 また9月になってベイトのレンジが下がってくると、ハイピッチャーのウェイトを徐々に重くしていってパワーダンクも取り入れるようにします。

パワーダンクのドラッキングなんかしても数釣りが楽しめると思います。もちろんこれは、メインとなるパターンで必ずしも大きいバスを釣るパターンではない場合もあります。

朝、夕のトップウォーター、シャローのゴミ溜りのジグ打ち、ディープの釣りなどと組み合わせて良い釣りをしてください。

(写真:2007年7月16日、野池をコバジンで釣りました。この日も小雨がぱらつく天気でした。)
143_2最後に

過去のデータがあるからといって、釣れるわけではなく毎年々、湖の状況は違うので今までになかったパターンで、トーナメントで優勝が出たりとかするのが面白くてバス釣りはやめられません。

また、このデータを基にお勧めルアーとか釣り方があれば紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。

システムスピナーベイトのススメ

私事ですが、岡山県に転勤になり、ホームレイクが高梁川に変わりました。

高梁川はいたるところにウィードが生えており、サーチベイトとしてはスピナーベイトが欠かせないフィールドです。

今年はスピナーベイトについても煮詰めていきたいなーと思います。

システムスピナーベイト ハイピッチャー

まずはじめに、スタッフレポートも早くも10回目になってしまいました。

いつも読んでいただいている方、今回はじめて読んでいただいた方どうもありがとうございます。

この間、フィールドでこのレポートを読んでいただいているという方にお会いし、お話しすることが出来とても嬉しかったです。

フィールドで見かけたらぜひ気軽に声をかけてくださいね。

さて、以前にもハイピッチャーのレポートを書かせていただきましたが、多分そのときハイピッチャーは1/2ozしかラインナップがなかったと思います。

このころは、スピナーベイトは3/8oz、1/2ozを使う機会が多かったです。

昨年、O.S.Pのスタッフの方に5/8ozのハイピッチャーを試してみる?といわれた時は、琵琶湖用のスピナーベイトってことかなと思っていまいちピンとこなかったのですが、投げてみるとその有用性に目から鱗が落ちました。

それから、新たに1/4oz、5/16oz、5/8oz、エコ3/8ozが追加され、まさにシステムスピナーベイト。スピナーベイトが大好きでそれを軸に釣りをしていく僕にとっては嬉しい限りです。

どうしても5/8ozがまた欲しくなったので、自分で1/2ozに板オモリを張って作ったのですが、これはオモリがずれたり、はがれたりするのでボツでした。(笑)

アメリカのプロはスピナーベイトに粘土のようなオモリをつけたりして微調整している人もいるらしいです。やはりちゃんとしたものでやらないとダメですね。

(写真:2007年5月27日エコハイピッチャーDW 3/8oz チャートバックアユ で釣った1,134g。風が当たるウィードの面を引いてやるときました。)
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『ハイピッチャー5/8ozの有用性』

重いスピナーベイトは、当然3/8oz、1/2ozより深い水深(シャッドやディープクランクベイトぐらいの水深の少し上くらい)を探れるわけですが、そこにいるやつはプレッシャーが低かったり、大きかったりするのです。

あとは、TW(タンデムウィロー)で引き比べていただければ一番よくわかると思うのですが、ものすごくバイブレーションが強いのも特徴です。これもデカイやつを惹きつける一つじゃないかと思っています。

バイブレーションが強いため、スローローリングもやり易いというのも一つのメリットです。

スローロールすることによりさらに深い水深を狙うことが出来ますし、深い水深でのブレードのフラッシングはピーカンのときでも効きますよ。

ピーカンのときは新色のスティールシャッドが最近のお気に入りです。

重いスピナーベイトの唯一の欠点としては、壊れやすいことだと思います。

橋脚や岩盤など固いものに当たるとウェイトが重い分だけ曲がりますので、キャストには注意が必要です。

また、ロッドティップにぶつけて竿を折ったり、ラインの高切れとかをしないように気をつけてキャストしてください。

また使い込むと金属疲労でアームが折れることがあるのがスピナーベイトの宿命ですが、5/8ozは他のサイズよりもワンサイズ太いワイヤーを使っているのも嬉しい設計です。

とにもかくにも、これまでディープを通せる小型のスピナーベイトはなかったので、とにかく「効きますよ?」。

(写真:2006年7月1日ハイピッチャーTW 5/8oz インパクトライムチャート で釣ったアフター回復の49cm。流れが当たる岩盤をミディアムリトリーブしてやるときました。)
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『ウェイトの使い分け』

重いスピナーベイト、軽いスピナーベイトの基本は引きたい水深にあわせて選ぶというのが基本だと思うのですが、スピナーベイトはクランクベイトのように潜行深度が決まっているというものではありません。

軽いスピナーベイトでもキャスト後フォールすれば深い水深も引けるし、重いスピナーベイトでも早引きすればシャローを引けます。

例えば、低活性時のバイトが微妙なときやウィードが濃いときなど軽いスピナーベイトを選んだり、シャローで思いっきりアピールしたいときなどは重いスピナーベイトを早引きしたりできるので、自由度が大きい分難しい(奥深い)部分が大きいと思います。

とりあえずハイピッチャーでスピナーベイトをはじめてみたいと思う人は、 5/16oz、3/8oz、1/2ozでキャストし易いものを選ぶとよいと思います。

クランクベイトのロッドでひく場合は、軽い方が良いし、ジグロッドでひく場合は重いほうが良いと思います。

スピナーベイトのディープゾーンを体験したい方は、5/16oz、3/8oz、1/2ozを封印して1/4oz、5/8ozのみでやってみることをお勧めします。

3/8oz、1/2ozの選択って感覚的に頼っていることはありませんか?実は僕もそうでした。

極端なウェイトを使うことで重い、軽いのメリットをより確認できるので、ぜひやってみてください。

3/8oz、1/2ozの選択もより理論的なものがつかめると思います。

こういうことが出来るのはより幅広いウェイトをラインナップしているハイピッチャーくらいだと思います。

ブレードやワイヤーの長さ、太さが極端に変わると狙うコンセプトが全く変わってしまいます。

スピナーベイトの基本を学ぶにも、システムスピナーベイトとして使うにもハイピッチャーは貴重な存在だと思うので、ぜひ試していただきたいと思います。

『最後に』

スピナーベイトがばれやすいという方がいますが、そういう方は意外に細いナイロンラインを使っていたりします。

スピナーベイトは、クランクベイトとかの巻物と比べてもあわせるのに力がいるルアーだと思います。

僕の感覚だとクランクベイトとかと兼用でナイロンの10、12lbくらいを使うとものすごくばれやすく、14、16lbだとばれません。

これはナイロンラインの伸びと関係があると思うのですが、たいていのナイロンラインは12lb、14lbを境にして伸びが劇的に変わるからだと思います。

ジグ用でフロロを巻いている場合は、細くても大丈夫かもしれませんが、クランクベイト用でナイロンを巻いている場合は気をつけてください。

スピナーベイトと兼用する場合は太めのナイロンラインを選択することをお勧めします。

アフター回復のいいバスはスピナーベイトが大好きなのです。ぜひサマーパターンに移る前にいいバスをハイピッチャーで釣ってくださいね。

(写真:2007年6月3日ハイピッチャーDW 1/4oz インパクトライムチャート で釣ったアフター回復の42cm。シャローのウィードパッチの面をスローロールしてやるときました。)
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ブリッツMRでプリスポーンのデカバスゲット

皆さんは寒い中釣りに行かれていますか?今回は1年間暖めてきたブリッツMRについて思うことを色々書かせていただこうと思います。

昨年初春にいい思いをしたパターンについてもご紹介させていただきます。

クランクベイトの特徴

クランクベイトはバス釣りをやったことがない人が初めて使っても、釣れてしまうということがよくあると思います。

というのもクランクベイトは投げて巻くだけ、ストラクチャーに当たってスタックすると勝手に巻けなくなってしまうので、その間に浮力で浮いてストラクチャーをかわすというのを自然と繰り返しています。

だから、何も考えなくても釣れてしまうというすごいルアーなのです。

次にクランクベイトをもっと上手に使いこなすためには、キャストがうまくなる、通すコースを考えるなどいろいろありますが、まず巻き方を工夫しなければなりません。

ストラクチャーに当たっているのに、ガンガン巻き続けると根掛る原因となります。

また、クランクベイトはゆっくり引けば引くほど、ストラクチャーへの当りがソフトなり根掛りにくくなるため、濃いストラクチャーを狙うに場合にはあらかじめ予測してゆっくり引くことが出来れば根掛りは激減します。

何かでスタックしたとき、何もせずにクランクベイトの浮力で張らず緩めずまっすぐ浮かせたり、きめ細かに巻いて何度もストラクチャーに当てたりするなど、そのときにバイトする傾向をみて巻き方を変えるのも非常に重要な要素となります。

また、岸に投げる場合と沖に投げる場合とで、巻き初めのスピードを変えるのも小さいことですが、一日するとキャスト数が変わってきます。

岸に投げる場合は、すぐにボトムを捕らえる可能性があるため、適度なスピードで巻けばよいのですが、沖に投げた場合はボトム付近に到達するまではバイトする確率が非常に少ないので、ハイスピードで巻き、プロダクトゾーンに早めに到達させることにより効率が違ってきます。

特にディープクランクになるほどこの無駄時間は大きいため、効いてきます。

クランクベイトで岸をどんどん打っていくというのは、岸に向かって魚探をかけているのと同じようなイメージです。

まずは使っているクランクベイトの潜行深度をよく把握し、アイの調整もきっちりして、どのポイントで底に当たるか、木系の軟らかいストラクチャーか、岩系の硬いストラクチャーかを見極めていくと魚だけのサーチでなく地形のサーチもすることが出来ます。

これもゆっくり引けば引くほどボトムをたたく回数が多くなって、きめ細かにサーチ出来るのですが、効率が悪くなってしまうので、ストラクチャーの濃さと同様に巻くスピードを変えるなど、ここでは書いても書ききれないくらいクランクベイトは非常に奥深いルアーなのです。

ブリッツMR、ブリッツはハニカムボディーが採用してあって、ずば抜けて浮力が高いクランクベイトです。

浮力が高いというのは、初心者の人がストラクチャーに当たったのを気付かずにガンガン巻いたときでも、水中に予想外に大きいストラクチャーが現れたときでも根掛りにくいという特徴があります。

根掛りにくいというのは基盤リップやリップ形状にも秘密があるのですが、昔はクランクベイトだと根掛って巻くところがないといわれていた、スタンプだらけのリザーバーでも根掛りなく1日巻けます。

当然根掛りやすいところというのはバスも濃いわけで、そのような場所をクランクベイトで攻めることが出来、今まで釣れなかった魚が釣れる様になりました。

(写真1:2006年5月2日にブリッツMRで釣った46cm旭川ダム)
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ピッチ(振幅)の重要性

以前にも書きましたが、もっともバンクを早く流せるのはスピナーベイト、バズベイトなどのワイヤーベイトです。

これはボート、陸っぱりなどで実践していただくのが一番分かりやすいと思うのですが、広範囲にたくさんキャストできるルアーというのはこれ以外にないといっても過言ではないと思います。

ですから、当然バスの活性が高いときにたくさん釣ろうと思ったらこれらのルアーが大変有効になってきます。

しかし、スピナーベイト、バズベイトではボトムの形状が分かりにくいため、ストラクチャーが水中に見えているときは別ですが、ガンガン引いて釣れるようなとき、なぜ釣れたのか分からないときがあります。

トーナメントのプラクティスのときなどは、結局フォローベイトなどを入れて地形(理由)を確認したりして、意外に効率が悪かったりします。

また、初めて行くような湖で、スピナーベイト等にバイトがない場合、次の手を考えなければならないときや、当然スピナーベイトでは出きらない状態でサーチしなければならないときは、クランクベイトが非常に有効になります。

クランクベイトも多種多様で、なかなか選ぶのが大変なのですが、僕がクランクベイトを選ぶ基準は、ボートに乗ったときに使いやすいかどうかです。

自分が動かずに陸に投げて巻くだけではなかなか良し悪しが、分からないというのが実情です。

というのもさすがに商品化されているクランクベイトはよっぽどでない限り、ちゃんと動くように出来ています。

だからこそ見分けるのが非常に難しいのですが、ボートや陸っぱりで歩きながら巻いてみると違いが分かってきます。

色々クランクベイトを判断する要素はあると思うのですが、思いっきり早く動いて一番早くバンクが流せるクランクベイトがサーチベイトとして一番優秀だと思います。

自分が前に進みながら巻き取るわけですから、結局、ピッチ(振幅)が少ないクランクベイトからだんだん脱落していくことになります。

クランクベイト=サーチベイトとして捕らえるなら、ピッチ(振幅)はそれくらい大切なクランクベイトの要素となると思います。

ブリッツMR、ブリッツは固定のワンウェイト、ハニカムボディーで極薄肉厚とすることにより、今までにないピッチ(振幅)で動くルアーだと思います。

当然、飛距離、回避能力にも優れておりサーチベイトとしては申し分ないと思います。

また、ピンポイントをよりスローに動かした場合も、最後までアピール力が残るのは、ピッチ(振幅)が大きいクランクベイトであることを付け加えておきます。

(写真2:2006年9月16日にブリッツMRで釣った46cm弥栄ダム)
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最後に

ボートで釣りをするときに、ボートポジションで1.5m以上あるときはブリッツMR、1.5m以下のときはブリッツ、シャローのボトムが見えるようなところではバジングクランク、さらにアピールしたい大場所ではブリッツMAXとクランク4兄弟だけでまわれる季節が早く来ないかなーと思っています。

皆さんもぜひクランクベイトの奥深さにはまってください。

(写真:BLITZ MAXのプロトタイプで50cmオーバーキャッチ!)

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ブリッツMR活躍の年、昨年釣果報告

皆さんの昨年の釣果はどうでしたか?今年最初のコラムということで、昨年の釣果を振り返ってみました。

昨年の今頃ブリッツMRが発売になりました。昨年はクランクベイトを極めようと思いスピナーベイトはあえて使わないようにしてシーズンを過ごしました。果たして結果は?

昨年のナンバーワンはブリッツMRでした

昨年は405本のバスが釣れ、そのうち217本はO.S.Pルアーでした。

約半分以上はO.S.Pルアーで昨年も大変お世話になりました。

2005年はハイピッチャーで一番釣りましたが、昨年はクランクベイトがもっとうまくなりたいと思い、スピナーベイトをなるべく使わないようにしてワンシーズン過ごしました。

とにかくトーナメント中でも、釣れなくなるとスピナーベイトを投げてしまうくらいスピナーベイトに依存していたのですが、あえて封印することで、「今まで無駄な場所・シチュエーションで投げていたな」とか、「ここはスピナーベイトでしか釣れない場所だな」とかいうのが分かってものすごく勉強になりました。

これが昨年O.S.Pルアーで釣れた割合で、ブリッツMR、HPFクランクSPEC2で半分以上を占めることが出来ました。半分以上クランクベイトで釣れて目標達成できたといったところでしょうか。

(図1:O.S.Pルアー別釣果_昨年)
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ブリッツMR、HPFクランクSPEC2の使い分け

僕なりのこの2つのクランクベイトの使い分けを表したのが図2になります。

くっきりと5月、6月のスポーニングを境に分かれています。

春先からスポーニングまではブリッツMR、アフタースポーニングから夏まではHPFクランクSPEC2といった感じになります。

ブリッツMRについては次回コラムで詳しくお書きしようと思うのですが、甲殻類が動き始める水温が10℃くらいを越えたあたりからブリッツMRが効きはじめます。

それから、グッドサイズがブリッツMRで連発するようになり、ある程度たつとノンキーパーが無限に釣れるような状態になります。

このような状態になると大抵はポストスポーンのサインで、そのようなエリアではライトリグでないと大きいのが釣れなかったりしますが、エリアを変えてスポーニングが早いエリアを選べばHPFクランクSPEC2で釣れるようになります。

アフタースポーンになると魚がボーとして浮いているような状態で、この状態になるとHPFクランクSPEC2などでわざとカバーに当てるように引いてくるとアフタースポーンの良いバスが連発します。

ぜひこのような目安を参考にして春にクランクベイトで釣りを楽しんでください。

スピナーベイトをなるべく使わないようにしたのですが、やはり今シーズンも困ったときはハイピッチャーで魚を探すという作業をして、夏以降はコンスタントにお世話になりました。

(図2:O.S.Pルアー別釣果_月別)
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昨年O.S.Pルアーサイズ別ベスト5
1位 50cm 2006年11月25日 YAMATO 黒金
2位 49cm 2006年7月1日  ハイピッチャー5/8oz(タンデムウィロー) サンフィッシュタイガー
2位 49cm 2006年12月9日  ブリッツMAX 黒金
4位 48cm 2006年2月19日  パワーダンク(SP) チャートブルーバック
4位 48cm 2006年6月17日  ハイピッチャー1/2oz (ダブルウィロー) テイスティシャッド

昨年O.S.Pルアーで釣ったサイズベスト5です。今度発売になるハイピッチャー5/8oz、ブリッツMAXでも良いサイズが釣れました。

日付と釣ったルアーを見てもらうと、ビックサイズはちょっと季節とルアーがずれているように思います。

やはりビックサイズを釣るためには季節にジャストマッチしたものではなく、ちょっと早めのルアーだとか遅めのルアーなど色々試してみないといけないなーというのを改めて感じました。

やはり、今日はこのルアーで釣ってやろうとか思って、強い意志を持って投げると良い結果が出ると思います。

おまけに昨年O.S.Pルアーで釣ったバスの平均サイズを示します。

ブリッツMAXでは1本、YAMATOはまだ2本の記録なので参考にならないかもしれませんが、ゼロワンジグ、タイフーンなどは良いサイズが釣れました。

やはりラバージグやビッグスピナーベイトは大きいバスを呼んでくるのではと思います。

最後に・・・

クランクベイト(ラウンドタイプ)が苦手な人は、ぜひこの時期からスポーニング時期までの間ブリッツMRをしっかり練習してみてください。

必ず好きになってもらえると思いますよ。

(図3:O.S.Pルアー平均サイズ)
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パワーダンクの季節到来、シャッドの有効性

僕は昔、O.S.Pにクランクベイトがないからという理由で、クランクベイトの代わりにパワーダンクを使っていました。

しかし、クランクベイトとシャッドは大きな違いがあるわけで、最近少しずつ違いを理解し始めました。

今回はシャッドの有効性について紹介させていただきます。

シャッドプラグの有用性

僕は昔、O.S.Pにクランクベイトがないからという理由で、クランクベイトの代わりにパワーダンクを使っていました。

しかし、クランクベイトとシャッドは大きな違いがあるわけで、最近少しずつ違いを理解し始めました。

今回はシャッドの有効性について紹介させていただきます。

シャッドプラグの有用性

最近、スローフローティングをうたったクランクベイトがたくさん出ていますが、元来そういう目的の使い方はシャッドの役目だったのじゃないかと思います。

抽象的に言うとクランクベイトはグリグリグリ~ドッカーンという感じで、シャッドはもっと繊細にワームのようにトレースしてクリクリクリ~グーという感じです。

どうもクランクベイトが多様化すると、シャッドの存在感が薄れていくように思うのですが、やはり一般的にシャッドのほうが、クランクベイトより細身でピッチ(振幅)が多い分、タフなバスに対してスローに動かしたときに質の高いアピールをすると思います。

また、これも一般的にですけどシャッドの最大の弱点として、リップの抵抗が少ない分、クランクベイトより潜る角度が浅くなるので最高深度に到達するまでの助走距離が長くなり、プロダクトゾーンの距離が短くなります。

パワーダンクはシャッドの中で最も急潜行しますが、ディープクランクほどではないので、この特性を理解して使いこなすことが大切だと思います。

シャッドは、極寒やタフコンディションの中で、その特性を発揮するルアーなので、今のフィールドの状況を考えれば、シャッドを極める方が多くの状況でハードルアー使いこなす真の巻物師への近道だと思うのです。

パワーダンクの特徴

非常に飛距離が出る  = プロダクトゾーンが広がる。最高深度が深くなる。
ピッチ(振幅)が多い = タフコンディションに有効。スローでも効く。

とシャッドで特に重要とされる性能を満たしている数少ないルアーだと思います。

(写真1:2006年2月19日パワーダンクSP(チャートブルーバック)で釣った48cm)
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『アイの調整方法』

パワーダンクは先ほど書いたピッチ(振幅)を多くするために、極限までアイがシビアなところについています。

最初これに躓く人が多いかもしれません。僕もその一人でした。

しかし、最近になって思うのは、名器とよばれるクランクベイトも同じようにアイの調整が非常にシビアなのです。

例えば、ウィグルワートもあの大きな動きにもかかわらずアイが投げているうちに微妙に変わってきたりしますし、マッドペッパー、ファットペッパーもアイを曲げる方向によっては回転しやすい方向と、しにくい方向があるくらい微妙なのです。

曲がり方は、スローに引けば引くほど小さくなるので、多少の曲がりは、しかたがないのかもしれませんが、ルアーピックアップするときにもたつきますし、ある程度正確にやっておかないとルアーがもっている最大深度に届かないということになります。

また、スプリットリングをはずしてスナップをつける場合は必ず調整が必要です。

写真のようなグッズがあります。ペンチで調整するより微妙な力が調整できるので、大変便利な優れものです。

調整の仕方は曲がる方向と逆にアイを倒すのですが、一気に傾けると今度は逆に曲がるので、それを繰り返すといつになってもまっすぐ泳ぎません。

コツは反対に曲がらない程度にちょっとずつ曲げることです。

そうすれば絶対にまっすぐ泳ぐようになりますし、前のキャストよりは曲がりが少なくなるのでいいコースを引けるわけです。

もっと慣れてくるとルアーによって良い曲がり(曲がりが少ない)と悪い曲がり(ルアーが傾きやすい、またはらせん状に回転して上がってくる)方向があるので、良い曲がりの方向側で調整する方がばっちり調整が出来ます。

(写真2:アイ調整グッズ)
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『シャッドとドラッギング』

前段に書きましたようにシャッドはプロダクトゾーンでの距離が短いのです。

イメージでいうとフルキャストしてルアーが落ちた距離(30mとすると)の手前1/3(10m)の前後2~3mといった感じです。

要は直径5mの水深4mのハンプがあったとしたら、何度も何度もいろんな角度から投げないと全部をカバーできないのです。

その辺がクランクベイトと違ってクランクベイトならある程度の距離(30mくらい投げたら20~15m)はプロダクトゾーンを通るので線の釣りが出来るのですが、シャッドはどちらかというと点の釣りになってしまいます。

例えば、沈んだ立ち木等を攻める場合でも、ストラクチャーの方向だけでなく、距離も重要になってくるので、一度でいいコースを通すのは難しく、何度も色々な距離、角度から投げることが必要です。

狙うカバーが大きく、しかしシャッドで繊細に誘いたい場合、ドラッギングという手が非常に有効になります。

ドラッギングとは後ろ向きにフルキャストしてエレキで前に進むという方法ですが、非常に効率よく4~5mのカバーを誘うことが出来ます。

例えば連続している岬の先端や、長い岬、馬の背、ハンプ、ブレイクなど適用できるところはたくさんあります。

まずは、ワームで攻める前にざっとバンクをドラッギングするとか、ワームで釣りきったあと確認のためバンクをドラッギングするとかだけでも使ってみてください。

必ずいい結果が出ると思います。シャッドの弱点であるプロダクトゾーンが短いというところを補うドラッギングというのは、シャッドと切っても切り離せない関係だと思います。

『フローティング、サスペンドの使い分け』

まず、フローティングですが、岸に向かって投げて深い方向に引く場合によく使います。

パワーダンク(F)ならゆっくり丁寧に引くことでスタンプエリアも問題なく引くことが出来ます。

よくあるシチュエーションが、低活性時にクランクベイトでバイトがあったエリアをもう一度フローティングで再度流すことです。

いきなりシャッドを通すと広範囲を探るのに時間がかかってしまうので、ミディアム、ディープクランクでバイトがあった場所をモア1フィッシュのつもりで攻めます。

また、サスペンドを使うシチュエーションで根掛かってしまう場合なども当然フローティングに変えることで根掛りを回避できます。

サスペンドはドラッギング、ピンスポットの立ち木などを攻めるときによく使います。

こういうシチュエーションのときはサスペンドでとめられた方が便利で、とめている間にボートの方向とかが変えられたり微妙な調整が出来たりします。

また、サスペンドはフローティングよりさらに潜ります。フローティングが4mより少し浅いのに対して、サスペンドは4mを少し超えるくらい潜ります。

また、ドラッギングの場合は、ラインの太さ、ラインを出す長さによりますが、4.5~5mくらいは潜りますので深いレンジを探ることが出来ます。

『最後に』

パワーダンクは、秋~冬~春にかけて必ずリグっているくらい信用しています。

春~夏~秋にかけてはHPFクランクを必ずリグっているのとちょうど反対の季節になります。

どちらもサーチベイトというか、絞り込んだエリアをより広く丁寧に釣っていくルアーだと思います。

4mより浅い場所でワームにバイトしてくるときは、必ずパワーダンクで同じ場所を試し、季節によらず最後にパワーダンクを通さないと、4mより浅いところに魚がいないとあきらめられないという最後の砦的なルアーです。

低活性時には欠かせないルアーだと思いますので、ぜひこの時期に困ったら投げてみてください。

(写真3:2006年8月27日パワーダンクSP(ソフトシェルクロー)で釣った40cmとそのときの魚探画像。こんな画像が現れるとドラッギングのチャンスです。)
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カラーセレクトについて その2

前回、チャートブルーバックについて色々書きましたが、その続きを書かせていただきます。

マットコートについて、カラーコンフィデンスを見出すための練習方法などご紹介させていただきます。

マットあり・なしについて

前回のコラムで、同じチャートブルーバックにもマットあり・なしがあると書きましたが、バジンクランク、ヘビーヒッター、ダイバジン、ブリッツ、HPFクランクSPEC2はマットあり、パワーダンクSP、ブリッツMRはつやコーティング(マットなし)です。

大雑把に特長をまとめると次のようになります。

マットあり

メリット
・動きが良くなる(ほぼ塗装がないような感覚)
・色合いが淡くなる(自然色により近い)

デメリット
・色が抜けやすい
・リップが白くなる(製作工程上やむを得ない)

つやあり(マットなし)

メリット
・塗装が長持ちする
・色合いが濃くなる(はっきりした色になる)

デメリット
・マットありよりは動きが劣る(塗装厚さによって大きく違う)

どちらもメリット・デメリットがあるのですが、同じカラーでも若干色、動きが違うのが特徴です。

また、チャートブルーバックについていえば、比較的ディープで使うものに関しては、もともとルアー自体の動きが大きいため、色合いがはっきりするつやあり(マットなし)が採用されているのではないかと思います。

市販に出まわっているルアーの大半が、つやあり(マットなし)だと思うのですが、塗装厚さについても、非常に重要です。

O.S.Pのルアーはつやあり(マットなし)でも、塗装厚さが非常に薄いため、マットあり・なしが分かりにくいくらいですが、他社ルアーの塗装が厚いルアーと比較すると非常に良く分かります。

ハードベイトは、いずれのルアーも重心を支点としてウォブル・ロールするわけですから、ウエイトがより重心に凝縮されている方が、キレが良くなりますし、動く割には巻き抵抗も少なくなって理想に近い形になります。

以前、プロトタイプのルアーは、塗装がないから良くつれるということで、クリアのルアーがはやりましたが、マットの特徴は,まさに塗装がありながら、塗装の影響を極力減らした感じになります。

よく釣ったルアーほど歯形がついて見た目は汚くなるのですが、良く釣れる。これも、塗装がある程度は剥げてといったことが影響しているのだと思います。(使い込んだルアーに限ってロストしてしまいますが。)

カラーローテーションゲーム

カラーに関して、僕が練習のときにやっているやり方がありますので、ご紹介したいと思います。

釣れる時期に同じハードベイトで明らかに5本、10本釣れるような状態のとき、同じルアーで1本釣ったら必ずカラーを変えるという方法で、やってみるということです。

どうしても1回釣れるとそればかり使ってしまうのと、不得意な食わず嫌いのカラーをなくすためにもとても面白いやり方です。

同じルアーでもカラーによっては丸呑みするように釣れたり、皮一枚でかかったり色々な発見があります。

その状況で、どのカラーが良いかというのはやってみないとわかりませんが、初めて釣ったカラーで丸呑みされたときはそれだけで、すごい自信につながります。

どうしても釣れなくなったら、元のカラーに戻せばいいわけですが、得意なカラーだけでやって10本釣れるところが7、8本になったとしても、得るものはものすごく大きいと思いますので、ぜひやってみてください。

(写真1:2006年5月20日ブリッツMRでのローテーションゲーム)
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近況報告

10月の初め、フロリダで釣りをするチャンスがありました。

3時間くらいしか時間がなく、ゴルフ場のそばの野池でしたが、アメリカでの初めてのバスフィッシングでした。

その野池は、湖岸線はほとんどがウィードで覆われており、ものすごくベジテーションが豊かなところでした。

最初日が高いうちは、ハイピッチャー、ゼロワンジグで流してみもダメだったので、ワームでいくつか釣ってだんだん特徴が分かってきました。

・ウィードが濃いので魚体が真っ黒なこと。
・口が小さく歯のギザギザがあまりないこと。(親指が痛くならない)
・口がものすごく生臭いこと。(親指にコバエがたかってくる)

以上のことから、ほとんどベイトフィッシュをメインで食べているのだなということがよく分かりました。

こういうときはスピナーベイトだと思い、日が陰ったのを見計らって、ハイピッチャー3/8ozを投げると良いのが連発。

引き方はあまりスローにひくとウィードに引っかかりまくるので、引っかからない程度にスローに引くのがキモでした。

ワームで釣った感じだと分からなかったけど、スピナーベイトで釣れるところは、良いウィードが引っかかってきてくる事が分かり野池の全体像が見えてきました。

見えてきたところで夕マズメを迎える前に終了となってしまいましたが、非常に楽しいアメリカでの初釣りとなりました。

日本の野池でウィードが濃いところというのは少ないですが、そういうところでももちろん、夕マズメや風が出て水面が波立っているときなどもハイピッチャーは有効ですので、ぜひ試してみてください。

(写真2:2006年10月6日フロリダで釣ったバス。ルアーは、ハイピッチャー タンデムウィロー3/8oz チャートバックアユ)
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カラーセレクトについて その1(チャートブルーバック)

僕はチャートブルーバックが好きでよく使っています。

水を見極めるときの基準色としても使っていますので、今回はその辺についてご紹介したいと思います。

また、7月2日のチャプター弥栄第4戦で優勝しましたのでこちらもご報告もしたいと思います。

チャートブルーバックのすごさ

OSPのプラグカラーには、チャートブルーバック(P-07)、マットチャートブルーバック(M-07)の2種類があります。

マットあり・なしについては、またその2で触れますが両方とも、コンフィデンスを持って使えるカラーです。

これらのカラーが使われているOSPルアーというとバジングクランク、ヘビーヒッター、ダイバジン、ブリッツ、ブリッツMR、パワーダンクSP、HPFクランクSPEC2などトップ系と潜る系の王道ルアーに良く使われていることが分かります。

上から見ると人間から見やすいブルーというカラーがあって、横から見るとバスにとってアピール力が高いチャートがあるという、人間にとってもバスにとっても見やすい、非常に合理的なカラーリングだと思います。

(写真1)7月23日に旭川ダムで釣った40cm
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エリアの選定方法

よく、チャートが釣れると言われますが、僕はチャートだから釣れるという様には考えていなくて、チャートが効く濁り具合(濁りすぎでもなくクリアすぎでもない)がバスは好きだという風に思っています。

マッディなところでは水が少しでもいいところ、クリアなところでは多少濁っていたところが、大抵その条件に当てはまります。

要するに闇雲にチャートブルーバックを投げるのではなく、効くエリアを見つけてそこで投げるというのが一番効率いいと考えます。

チャートブルーバックを基本にして、それより濁りがきついとマットタイガー、ホットタイガー系を、日が高くてあまりギラギラを好んでないような場合は、黒金系を使っています。

では、その見極め方というと潜る系のルアーの場合、足元で少し潜らせて動かし、ウォブリングしたときにチャートの輪郭がぼやけて“ボー”っと膨張して見えるときがあります。

これは濁りすぎだと見えないし、クリアだとただ黄色が動いているという風にしか見えません。これがチャートが一番効くエリアだと思います。

このエリアをブリッツ、MR、パワーダンク、HPFを水深によって使い分けるという風にやっています。

これはスピナーベイトでもいえて、インパクトライムチャート+ゴールドブレードも同じ効果があり、特にゴールドブレードが膨張して見えるときは、このカラーが非常に効きます。

クリアなところはどうするかというと、そのときのベイトの種類や、光度によっても見え方が違うので、クリア系を得意とするミノーは、阿修羅SPは15色もあり、ルドラSPに関しても10色あります。

クリアなところはパラメーターが多く非常に難しいため、決まった法則など見つけられていないのですが、またこれだという法則が見つかりましたら、ご紹介させていただきたいと思います。

(写真2)わかりにくいですが、このような感じです。
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優勝報告

速報でアップされていましたが、7月2日のチャプター弥栄第4戦で優勝することができました。

どのような状況だったかというと、前日のプラクティスでは雨が降っており活性が非常に高い状態でした。

湖のどこでも釣れるといった状態で、ゼロワンバズ、ハイピッチャー、タイフーン、HPFクランクSPEC2などでたくさん釣ることができました。

その中で分かったのは、トップには出にくいというのと、エリア選択を間違えると小バスが非常に多いということです。

エリアで良かったところは、最上流からちょっと下がったところにある岩盤で、スピナーベイトで深めを探るとアフターの回復したバスが釣れました。

もうひとつは、最上流部をライトリグでやると回復しきっていないアフターが釣れるということが分かりました。

天候が悪ければ前者、晴れれば後者ということで、この2パターンをメインにしようと思い大会に臨みました。

結局、大会当日、最初は曇っていたもののすぐに日差しの強い晴れになってしまい、岩盤をHPF2で流すと釣れるもののサイズは格段に落ちてしまいました。

キーパーだけそろえて最上流部へ行きライトリグで流れが遮られているところを釣りました。

キモは回復しきっていないので、超スローに釣ることでした。ここ!というポイントに入れてから、動かさずに10秒くらい待ってみる→ききあわせる→待つの繰り返しです。

ポンポンと撃っていく釣りではショートバイトだったり、バイトが極端に少なくなったりました。

この釣り方で、1,900g、1,200g、1,100gを釣り4,222gで優勝することができました。

今年は全体的に季節が半月~1ヶ月くらい遅れているような気がしますので、この記事がアップされるころには最上流部でもハードベイトで釣れるようになっているのではないかと思います。

ぜひ、ワームだけではなく、スピナーベイト,クランクベイトも試してみてください。

(写真3)1,900gのキッカーフィッシュ
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数釣りが得意なHPFクランクSPEC2

フラットサイドクランクが日本ではやりはじめたのが、一昨年くらいからでしょうか。

僕も例に漏れずアメリカンルアーを色々試していましたが、そんな中HPFクランクと出会いました。

いまや、ハイシーズンのトーナメントでは欠かせないルアーです。

フラットサイドクランク『HPFクランク』の可能性

・HPFクランクの特徴

僕が釣りをやっていていつも意識しているのが、ボートを進める速さとハードベイトを巻く早さです。

オカッパリの場合は歩く早さと巻く早さになります。

あまり変化がない場合、同じところを何度もルアーを通しても無駄だし、1投、投げてまいて次のキャストでどの位置にいるかというのを考えます。

そこで、重要となってくるのがルアーを巻いたとき、どれくらいのスピードで自分のところに戻ってくるかということです。

早く進むルアーのナンバー1はなんと言っても、スピナーベイトだと思います。

これはモタモタ巻いていると沈んでいくし、巻いたときにあまり抵抗となるものがないために早く進んでくれます。

O.S.Pのルアーで一番なかなか進まないやつというとHPFクランクSPEC2だと思います。

ノーマルよりラトルがなく軽い分、余計抵抗が大きくて、巻いても巻いても、ものすごいピッチでウォブリングするので、まるで引っ張っても嫌がる犬や駄々っ子のようなイメージです。

僕の感覚ですとスピナーベイトとHPFクランクSPEC2で3倍くらい違うと思います。

そのため、ボートを進めるスピードは1/3になってしまいますが、1キャストで3倍長く見せることができ、より丁寧に探ることが出来ます。

ここがHPFのキモだと思っています。

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・HPFクランクの使い方

お勧めする使い方としては、ハイピッチャーなどで魚がいるエリアを見つけておいて、HPFを巻くという方法です。

トーナメントのときなどは、流せるエリアが限られたりするため、何とか1匹でも多くキーパーを釣って、少しでもウエイトを上げたいというとき使います。

スピナーベイトでバイトがあったらすかさずHPFに持ち替えます。

しばらくバンクを流してあたりがなくなったらまたスピナーベイトに持ち替えるといった使い方です。

昨年のトーナメントはこの方法でベースとなるウエイトを短時間でそろえ、残りの時間をキッカー狙いにあてることができ、安定的な成績を残すためには、なくてはならないルアーのひとつでした。

・狙いのポイント

狙うポイントはどんなところでもOKです。実際に何にもないところでよく釣れたりします。

ただ、フラットサイドクランクができた由来というのは、隙間の狭いところをクランクベイトで巻きたいということからできたそうなので、本来なら岩と岩の間とか、立ち木と立ち木の間というのが狙うポイントになるんでしょうけど、日本にはそんな絵に描いたようなポイントが少ないのが現状です。

1級ポイントは何度も角度を変えて通して、その周りの2級3級ポイントもざっと流すというのが釣果を上げるポイントだと思います。

ここだけの話、2級3級のポイントだといとも簡単に釣れてしまいます。

また、これからの夏にかけて垂直岩盤を岸べったりにつけて引くと、ノーシンカーで落としていかないと釣れない様な魚が簡単に釣れたりして非常に効率がいいのでぜひお試しください。

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・HPFクランクの楽しみ

HPFの特徴としてよりハイシーズンになると、エリアを選ばないとノンキーパーがものすごく釣れます。

言い換えればワームで釣ってしまうような、ノンキーパーをも釣ってしまうということです。

ですから、初心者の方にまずバスを釣ってもらおうというときには最適だと思います。

スピニングでもストレスなく投げられますし。サイズを気にしないで数釣りなんていう楽しみも、たまにはあってもいいのではないでしょうか。

・お勧めタックル

最後にタックルですけど去年1年間色々試して見ましたが、僕の場合、バトラー ブラックレディ(7ft)+リベルト・ピクシー+VARIVAS バスプライドハード 8lbに落ち着いています。(ロッドはバトラー ナイトホーク、バトラー ブリッツ、LEGEND V.I.Pなどでも大丈夫です)

ノンラトルフラットサイドの唯一の欠点として飛ばないというのがありますので、長めのやわらかいロッドで少しでも飛距離を伸ばし、さらに、すべりのいい最新のナイロンラインを使って、バックラッシュを少なくし釣りに集中するようにしています。

HPFはもっとも使いやすいハードルアーの1つだと思うので、ハードルアーで釣ったことのない人はこれからの時期ぜひ投げてみください。

きっとバスに巡り合えると思いますよ。

ハイピッチャーの季節到来

僕がバスを釣って一番うれしいルアーはスピナーベイトです。

トップより何より、巻いてきたスピナーベイトの後ろに、魚が魚雷のように後ろから現れロックオンされ、一気にひったくられるそんなバイトがあるからスピナーベイトはやめられません。

2005年度ルアー別釣果割合

まずは最初に僕がO.S.Pのルアーでバスを釣った率を表したものです。

ハイピッチャーが一番多くてワームとかを入れても去年一番釣ったルアーです。

使い方はいたって簡単、投げてただ巻くだけです。

クリアレイクならほとんど見えるくらいの所で巻き、沈んだストラクチャーが見える場合にはその水深までフォールさせて横をかすめるといった使い方です。

25_1巻き速度について

ところでみなさんは、スピナーベイトは適切な巻き速度があるのをご存知でしょうか?

分かりやすい、分かりにくいはありますがどのスピナーベイトにもあるんです。

まず、思いっきり早く巻くとスピナーベイトが傾く、または回転したりします。

また、思いっきりゆっくり巻くとブレードの回転が止まる、または回転するブルブルだけ伝わってきます。

もっとも良い状態は、その中間のヘッドが最も大きく左右に触れる状態です。この速度が基本で、作者が意図しているスピードです。

僕はこれが分かりやすいスピナーベイトがもっとも良いスピナーベイトだと思います。

ハイピッチャーをクリアレイクで引くと非常に分かりやすいと思います。

動きを見てヘッドが大きく振れる速度を見つけてください。

ある速度で巻くとヘッドがキュキュと大きく左右に振れているのが分かると思います。

まずはこの速度を意識して巻いていれば必ず1匹は手に出来るはずです。

ここからは応用編なのですが、当然ゆっくり巻きたい状況や、早巻きしたい状況があります。

そこでヘッドを大きく振らせるために、

早巻きにしたい → アームの角度を狭くする
スローリトリーブしたい → アームの角度を広くするように調整します。

僕は大会のプラクティスで使う場合が多いので早巻き多用します。

これをすることによってどんな速度でもスピナーベイトの動きをベストの状態に出来ますが、広げる、狭めるをあまり繰り返すとアームが折れてしまう原因となりますので、ご注意ください。

【ハイピッチャーの耐久性とトレーラフック】

下の写真は去年1年間使ったハイピッチャー 3/8oz TWインパクトライムチャートです。

スモールスピナーベイトで一番心配なのが耐久性です。このハイピッチャーで17匹釣っていますが、まだまだアームやフックはしっかりしています。

スピナーベイトを長持ちさせるコツは、大きいバスは抜かないことです。

大きいのがかかってアームが大きく曲がったときは、ラインが結んであるところを支点に戻すのではなく(ここが一番負担が大きい)、丸の部分をプライヤーでつかんで、アームを曲げるようにすると長持ちすると思います。

また、トレーラーフックは常につけています。(写真はGRAN Nogales TRAILER HOOK)

キャッチ率を上げるためにぜひ使ってみてください。フックのストッパーは1個しかつけないようにしています。

2個つけてしまうとストッパーに挟まれてトレーラーフックが横に向いたりし,スピナーベイトの動きの妨げになることがあります。

写真のように1個でとめておくだけで、引いている間は必ずラインと一直線になっていますので十分です。

25_2スピナーベイトとスポーニング

時期的に言うと本当にスピナーベイトが一番活躍するのはゴールデンウィーク前後のプリスポーンに絡む時期だと思います。(写真は2005年4月17日ハイピッチャー 3/8oz TW インパクトライムチャートで釣った40cm)

僕がとっているデータによりますと
2000年5月2日 野池 16匹
2004年5月2日 リザーバー 13匹
2005年5月3日 リザーバー 9匹

とスピナーベイトだけで釣れた数です。特に2000年の野池は同じエリアで、何投投げてもバスがヒットする状態でした。

ゴールデンウィークまたはその前後はハイピッチャーだけでフィールドを回ってみてはいかがでしょうか。きっと爆釣を味わえますよ。

ただし、スピナーベイトを追いかけてきてUターンし始めたら、たいていがポストスポーンのサインです。

こんな場合はエリアを大きく変えてプリスポーンの場所を探すか、釣り方を変えましょう。

スピナーベイトでスポーニングエリアを見分けることも出来るんですよ。

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パワーダンク(F)で初バスをゲットしました

年末からタチウオ釣りにはまっていて、今年2回目のバス釣り。

水温8.7℃の弥栄ダム(山口県)で初バスをゲットしました。

今回の釣行でメインに使ったパワーダンク(フローティング)について、使い方も含めてお話させていただきたいと思います。

パワーダンク(F)チャートブルーバックで釣った30cmの初バス

活性の低いこの時期、最初からワームを使うと流せるエリアが限られてしまうため、僕は広く探れるパワーダンクを多投します。

通常であれば、低活性であればあるほどサスペンドモデルの方が良いのですが、いつも行っているリザーバーが岩・スタンプだらけのところのため、根掛りしにくいようにフローティングモデルをよく使っています。

エリア選択は、とにかく水温がちょっとでも高いところを選びます。

この時期ものすごい濁りが入っているところでも、水温が高ければ釣れるのでそういうエリアを見落とさないように注意します。

また、風がなるべく当たらないところを選ぶのも大切です。

巻き方はとにかくスローリトリーブで巻き取ること。

パワーダンクの、他のシャッドやクランクにない良さは、1番はスローに引いてもしっかり動くところだと思います。

リトリーブが早いと根掛りしやすくなるし、スローに引いて動きが止まるようなルアーだとこの釣りは全く成立しません。

スローにうまく巻けないときは(どうしても早くなってしまうときは)、ハンドルを巻き取るとき中指を添えず、親指と人差し指で軽く挟んでハンドルを回してみるとよいでしょう。

それでロッドは動かさず、ひたすら巻き取る方の指でボトム(バイト)を取り、引っかかったら止める、ゆっくり巻くの繰り返しで、ボトムに当たらなくなったら普通に巻き取ります。

この1匹はそんな釣り方で岩・スタンプエリアで釣りました。

1匹目から数時間たって年末よかったポイントへ。

ここも同じく岩・スタンプが混在するエリアで同じように釣っていくと、ピックアップの途中で39cm、34cmのバスがバイトして来ました。

水温が上昇してくるとこのようなことがよくあります。

この時期のプライムタイムは12時から3時くらいまでの短い間なのですが、このバイトの変化を機に、もっと効率が良い釣り方に切り替えましょう。

ルアーがボトムに着く前にバイトがある場合は、スピナーベイト(ハイピッチャー3/8)、SPミノー(阿修羅)などで。

また、ピックアップでバイトがあるときには、スピナーベイト(ハイピッチャーの1/2)の気持ち深めのスローリトリーブやディープダイビングミノーなどへローテーションする手があります。

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ピックアップでバイトがあったため、ハイピッチャー1/2へローテーションするとやはりすぐバイトがありました。

ただ、釣れた場所が沖ではなくシャロー側でした。本当は沖のサスペンド・クルーズしているバスを狙っていたんですけど。

パワーダンクのピックアップでバイトする魚はどうやって狙って釣ったらいいのか、今後の課題が出来ました。

解明できたらたらまたここでご紹介したいと思います。やはりバス釣りはやればやるほど奥が深いですね。

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最後にパワーダンクに関してアドバイスを二つ。 

一つは、この釣りは皮一枚でバイトが取れるかどうかという釣りになってきます。

貴重なバイトを逃さないためにも必ずフックのチェックは忘れずに。

また、ばらした後にはフックを交換するくらいの気遣いをすることによって、真冬の貴重な1匹を手にすることが出来ます。

二つは、パワーダンクはスローリトリーブでよく動く反面、アイの調整が微妙になります。

これはアイの位置がルアーの動きを最大限活かすところに設定されているためなんですが、例えば、スナップのつける方向で変わってくるくらいの感覚です。

調整は曲げたい方向にアイを傾けるわけですが、調整のコツはあまりいっぺんに曲げないこと。

ペンチで曲げず爪で少し力を入れて曲げるくらいで、徐々に曲げていくと調整がしやすいので試してみてください。

減水のフィールドに繰り出そう!

みなさんはじめまして。みなさんはもう初バスは釣られましたか?

コラムの記念すべき第1回は、冬の減水したフィールドの楽しみ方を書かせていただこうと思います。

2005年1月22日(昨年)ルドラ(黒金)で48cmを釣ったポイント

冬のリザーバーは減水することが多くてボートが下ろせなくなったり、レンタルボートがお休みだったりするのですが、気軽にオカッパリへ出かけてみてはどうでしょうか。

もちろん減水したての場合はドロドロになりますので長靴をお忘れなく。

この写真は昨年の同じ時期にルドラで48cmを釣ったポイントです。いかにもっていう感じのポイントで,ボディウォーターに面しているのですが,この上流に大きな岬があり、普段はあんまりいい思いをしたことないんです。

しかし逆に冬場はあまり流れがなく、さらに、ささ濁りが入ったときは非常においしいポイントになります。

昨年はちょうどこの立ち木を通過したときにバイトがありました。

立ち木の生えている角度も重要で外側を通したときは何もなく、立ち木と岸の間を通したときにバイトがあったのを覚えています。

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2005年1月23日(昨年)ルドラ(黒金)で42cmを釣ったポイント

ここで釣ったバスはルドラ発売のときの広告で使っていただきました。

記念すべきポイントなんですけど,水があるときにみたらとても釣れるような感じじゃなく、釣れた理由がよく分かりませんでした。

ここも今回確認してみるとバイトしたポイントは、枝の塊の上だったことがわかりました。

奥の枝の上でもミスバイトがあり、枝がこのようにたまっているポイントにバスがついていたことが分かりました。

このポイントも上流に大きい岩があり流れが直接あたらないプロテクトされたエリアでした。

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このように、リザーバーは増減水が激しくていつも釣れるストラクチャーというのを見つけるのは難しいですが、水位、季節によって今までダメだったストラクチャーが一級のエリアに変わることがあります。

また、明らかに狙ってつれることもあるけど、釣れた理由が明快でないことことかもあるので、答えあわせをしにフィールドに出かけてみてはいかがでしょうか。

新しいエリアの発見やつれたエリアに対するコンフィデンスを身につけることが出来、水位が回復するのがより一層待ち遠しくなりますよ。