W.B.S.スーパー3デイズ後編
W.B.S.スーパー3デイズ、DAY2&DAY3
二日目は一番ツラかった・・・。
実際3日間で釣ったバスは最も少なかったです。
<DAY2>
最終フライトのこの日も花室川に入ったのですが、当然ながら先行者はおり、間隔を空けて最下流からじっくりと釣り上がっていくことにしました。
こっちには特製ドライブスティックもあると。
しかし開始早々僕にミス!
ドライブクロー3インチをブッシュに絡めてスイミングさせていたところ引ったくりバイトがあるも一瞬のアワセ切れ・・・。
そしてその後は地獄のノーバイトタイム突入。
先行者にバスを抜かれてしまったのではないかという思いと貴重なバイトをミスしたことによる自己嫌悪の苦しい時間が流れました。
昨日良かった中流~上流域に入れるタイミングを待っていた辛抱の時間帯でした。
ようやくスピードトラップで700gほどのキーパーをキャッチしたのはスタートから2~3時間は経っていた頃でしょうか。
その直後には草深さんがベントミノー106でキロフィッシュをキャッチし、リミット達成まであと3本!
「まだまだイケル!」と重い空気は一新し、気合も入り直しましたね。
その後はお互いにドライブスティックで1本ずつキーパーをキャッチしあと1本!
そして、実は昨日グッドサイズのバスを数匹サイトで確認していた最上流部へ。
しかしここで危惧していたことが。
一箇所バスボートで越えるのがギリギリの浅瀬があったのですが、昨日よりも減水していたことでどうにも乗り越えられない!
この先には間違いなくバスがいるというのに・・・。
致し方なくUターンし、「川は下りだから釣れるバスもいるから」と下流側に見えたコンクリ護岸の切れ目にドライブスティックをロングピッチするとラインが沖走り!
前日同様の猛烈ファイトの末にランディングしたのはこの日のビッグフィッシュ賞となった1890g!
このバスでリミットメイクすると同時に一気にウエイトが跳ね上がりました。」
(写真左:O.S.Pスタッフ草深さんがベント106Fでキャッチしたナイスフィッシュ)
(写真右:DAY2のビッグフィッシュ賞となった1890gのビッグフィッシュをドライブスティックで!)

その後、草深さんもグッドサイズをドライブスティックでキャッチし1本を入れ替え、気がつけばウエイトは5キロ越え。
普通、初日の圧倒的リードを考えればこの日の5キロ超えは十分過ぎるほどのウエイトです。
「これ以上は明日のためにこの釣り(ドライブスティック)を止めた方がいい」とその後はマグレビッグフィッシュが来ればラッキーと2人でトップウォーターを投げていました。
しかし会場に戻って情勢は一変します。
僕達のウエイトは単日2位の5,280gありましたが、初日に5キロ近いウエイトを持ち込んで好位置につけていた赤羽さんチームがこの日6,900gを持ち込んで一気にその差を縮めてきたのです。
正直、初日のリードを広げたかに思っていただけにまさかの展開・・・。
1キロを切ったその差はアドバンテージであることは確かですが、2日目にしてこのウエイトを持ち込んできたことは明日も釣ってきそうな雰囲気がありましたし、それに対してこちらは初日2日目のウエイトを持ち込める可能性はほぼ無いに等しい・・・。
「差は無いも同然、何にしても明日釣らなければ勝てないってこと」とこの日ももはや生命線となったドライブスティック寸詰めを追加生産して早々に就寝。
(写真:本大会の生命線とも言うべくドライブスティック。このタックルで挑みました。ロッドはブラックレーベル6.8フィート(プロト)リールはPX68L、ラインはアデス12ポンド、ドライブスティック4.5インチ、フックはFINAストレートフック3/0(プロト))

<DAY3>
最終日も一路花室川へ。
この日先行者はなく、これはおそらく、赤羽さんチームとの一騎打ちとなっているなかで他の選手方の配慮があったのだと思います。
もうこの日は搾り出せる限り釣り切るだけなので、最下流から丁寧に釣っていきました。
そして開始早々、水中に没した枝に草深さんが落とし込んだイカ(スリムなイカを短くしたチューニングイカ)に700gほどのキーパーがヒット!
程なくして僕も小さいながらもドライブスティックでキーパーをキャッチ。
しかしその後はバイトが遠のき、追加がないまま上流域へさしかかる。
前方に現れたブッシュ際にロングピッチで僕が2投、バイトなし。
しかし草深さんがブッシュの中にドライブスティックを入れると食ってきて3本目。
さらに僕もドライブスティックで小さいながら1本キャッチして4本目。
そしてこの2日間ルアーを入れていなかった水門に差し掛かります。
その水門は奥行きがあるうえに水面近くまでネットが覆っていて釣りにくいのですが、ボートポジションがちょっと遠かったので、「ここは一発で決めたいのでちょっと寄せてもらっていいですか」とお願いしドライブスティックを、鋭く入れるとスキッピングで最奥の角に決まり、着水直後に「ゴボン!」と水面が割れ、このバスが待望のキロフィッシュ、そしてリミットメイク!
その後は下りながら釣りをして、微妙な入れ替えはあるも有効な入れ替えはなく残り時間が少なくなり最終ポイントへ。
到着して1投目にスピードトラップにヒットし僅かながらも入れ替え。
その入れ替えを手伝おうとしたときに草深さんが「こっちはやるから釣りしてて」と言われて投げた次の1投にまたもやバイト、しかも重い!
リアフックにしか掛かっていないのが見えたので、バスの動きに注意しながら慎重にいなして取り込んでもらったバスはこの日一番のキロオーバー!
さっき入れ替えたばかりのバスをさらに入れ替えてウエイン。
「4キロくらいかな・・・」しかし展開的にはこれ以上ないもので、これで逆転されていたらしょうがないと言えるほどの出来でした。
ウエインは僕たちが最後で、ひとつ前が赤羽さんチーム。
そして目の前で赤羽さんチームは3日目としては驚愕の5,440gを持ち込みます。
正直言って、このときは一気に突き落とされた気持ちでした。(ハシタクさん曰く顔面蒼白だったそうです。)
「優勝には4,480g必要」とアナウンスされ、「足りないな」と・・・。
入れ替えの必要のないグッドサイズは量っていなかったので自分達でも正確なウエイトは把握していなかったものの、感覚では"4キロちょい"くらいでしたから、気持ち的には負けた気でいました。
ウエイン台でも冴えない顔をしていたと思います。
しかしウエイトコールは「4,480g!!」負けてはいない、でも同ウエイト?アナウンスもなかったので、数秒間は「どうなるんだろ?」と状況が飲み込めなかったのですが、草深さんに頭を叩かれ「勝ったんだよ」と言われてようやく優勝していることに気づきました。
優勝に必要なウエイトにギリギリ達していたんですね。
今回の優勝は色々な要因が重なって勝つことが出来た、本当に幸運だったと思います。
2日目に1回アワセ切れがあった以外は、3日間、2人とも掛けたバス全てを取り込んだこと。
ドライブスティックのバックスライドセッティングというスペシャルな釣りを持っていたこと。
サンプルで届いたばかりのブラックレーベルの6.8ft.プロトロッドとハイギアになったニューピクシーが今回の釣りにバックリはまったこと。(今回はロングディスタンスで正確に撃ち込むことが重要で、遠くからノーシンカーをアシが倒れ込んだ隙間の奥に入れ込め、さらにフォール後は素早く回収できる。そしてロッドはロングピッチ可能な長さと取り回しを兼備した長さと、掛け感を重視したテーパー&パワーはフッキング性能も完璧)
ビッグフィッシュに恵まれたことや最後の奇跡的な入れ替え、などなど・・・。
そして大会前に草深さんと決めた「お互い気づいたことは遠慮をしないで言い合う」ということも本当に大きかったと思います。
とにかくバスを最大限釣ることを最大の目的とし、そのためにやれることは全て実行する。
なかなか釣れなくて精神的にキツイときにも盛り上げてもらい、この上ないムードで3日間釣りが出来、本当にいい経験になりました。
この快感を知ってしまったからにはまた挑戦したいです。
そして最後にお知らせを。
前回のコラムでお知らせした「ホリデイアングル5」ですが、その後牛久沼水系にて残りの2日間のロケを終え、こちらもすごい事になりました。
かなり苦戦はしただけに、その状況から出したビッグフィッシュ連発劇はホリアン史上?最高の完成度だと自負しています。
こちらは8月末のリリースを予定していますが、また詳細は追ってお知らせしたいと思います。
それと、お知らせがあります!!
8/22(日)に香川県香西釣具様&タイガー釣具様、また、8/28(土)に福岡県フィッシングワールド黒崎店様、8/29(日)に福岡県フィッシングワールド博多駅前店様にてセミナーをさせて頂く事なっております。
とっておきのネタを用意していきますので、皆さん是非来て下さいね。
今回はこの辺で失礼します!
(写真:最終日、ネットが被った水門の奥から出したキロフィッシュ!!)
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