PROFILE

折金一樹

関東
(高滝湖、亀山湖、印旛沼)

房総半島のレンタルボートフィールドをホームとし、いまや関東を中心に全国を駆け回る通称「オリキン」。H-1グランプリに参戦し、優勝多数、A.O.Y.2回と驚異的な成績を収める、生粋のトーナメントアングラー。房総半島のレンタルボートフィールドで「オリキンガイドサービス」を営む。

いよいよ発売となったオリカネムシダディを徹底解説!

いよいよ、梅雨入り!1年で最も色々なルアーで釣れ、エキサイティングなゲームも楽しめる季節、雨対策を万全にして楽しんでください!

いよいよ発売となったオリカネムシダディですが、オリジナルサイズが34ミリ、ダディが41.5ミリと一回り大きくなり、ルアーウェイトも2.8gから4.5gと1.6倍ウェイトアップ。

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これによって、ベイトフィネスで容易に扱え、手返しやキャスタビリティーを生かした虫の攻めがダディによって可能になりました。そしてダディが加わったことで、オリジナルサイズが得意な状況に加えて、更に虫ルアーで攻められる状況が広がったことは特筆すべき点です。

そこで今回はダディの特徴や使いどころ、タックル等々を徹底解説。

(ちなみに、こちらの動画では実釣も交えて解説しておりますので、併せてご覧下さい)

・アピール力アップ
先ずは、サイズアップしたことで、アピール力が増したことが大きな特徴です。
感覚的には2、3倍のアピール力アップ。これは単純に見た目のシルエットが大きくなっただけでなく、水面を移動させた時の水押しやカップを使ったポップ音やスプラッシュも大きくなったということです。

またサイズアップしたことで、レッグも長く太くなり、表面張力でレッグなどのパーツが水と絡む面積やレッグの動き自体もより大きくなりました。これは動きや音など動かすことによるアピール力とボディとパーツが水を纏うことにより、バスに気づかせ呼び込むパワー、言わばより虫的で静的な存在感も増したということです。

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そこで、ダディの得意なケースを状況別に解説。

・ローライト
朝夕や曇り又は雨の日など、光量が足りなくバスから見えにくい場合です。本来ならトップウォーターなどでガンガン攻めたいところですが、フィールド事情を考えると簡単にはバイトを得られないのが実際の所です。

そこで生きるのがダディのアピール力と喰わせ能力。ダディをポッパーを使うようにしっかりポップ音を出して、バスを寄せ、虫的な存在感で口を使わせる使い方です。

ローライトであることからバスは散っていて、やる気があることが多いので移動させながらアクションさせ、たまにポーズを入れて喰わせる間を作るのが効果的です。

・濁り、流れ
雨による濁りはもちろん、夏季のアオコによる透明度の低下、またはマッディーウォーターなどでは今まで虫ルアーではアピール力不足を感じることもありました。また、夏の流れ込みやバックウォーターは虫ルアーの性能を最大限発揮する舞台でありますが、水量によっては、水面が渦を巻くような状態になると、ここぞという場面でバスを振り向かせることができないこともありました。

こんな場面こそダディの出番。大きくなったカップとアームで移動距離を抑え、一点でのシェイクやポップ音でバスから気づかせることが可能です。

但し誰しもが攻めるバックウォーターや流れ込みなのでプレッシャーも高いはずです。アクションとポーズをメリハリをつけて行うことやバスが視認できるなら、気づいたら動かしすぎないことなど工夫が必要です。

・カバー
シーズンが進むと虫も繰返し投げられ、オープンウォーターではなかなか口を使わなくなる場面が出てきます。そんな中でもウッドカバーやブッシュ、冠水植物など、一時的にカバーの中であればプレッシャーも緩み、口を使うことがあります。特に密度の濃いカバーや大きいカバー、また規模が大きいカバー程プレッシャーに強く多くのバスをストックします。

本来ならテキサスリグ等でカバー撃ち、といきたいところですが、繰返しプレッシャーに晒されそのたびにカバーへ逃げ込んだバスには少々過剰にインパクトを与えてしまいがちです。

そこでダディの出番。虫故の強すぎないアピール力と好奇心を煽る水面での存在感は抜群の喰わせ能力を発揮します。

また密度の濃いカバーであっても、サイズアップによって存在感がカバーに遮られない性能はダディならではです。またウェイトアップによるキャストアキュラシーの高さや硬めの設定のブラシガードの採用はこれまで以上に引っ掛からず快適なルアー操作が可能となりました。

特に針先からヘッドまでのクリアランスが広くなり、硬めのブラシガードをしっかり広げることで、より安定的なガード力とフッキング性能の両立が可能です。そして下向きフックの採用やオリジナル譲りのワイドゲイブ、ショートシャンクフックでフッキングも良く、ベイトフィネスタックル、パワーフィネスタックルでの強引なやり取りも問題ありません。

更には、薄ゴミや冠水植物の上を引くことでカエルをイミテートすることもできます。フロッグでは甘噛みが多い時や、出ても乗らない時には一口サイズの虫ならば丸飲みです。

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使い方はしっかりガードを立てた状態で薄ゴミの上で存在感を際立たせるように、ロッドを下げて、引っ掛からない程度に薄ゴミを押しながら引いてくるようにします。
途中のポケットなどは止めたり、ポップ音で喰わせの間を演出します。
バイトは激しくひったくることが多いので、フッキングはラインのたるみも無く、ロッドも下を向いていることから、ロッドを立てるだけでOKです。

・サイトフィッシング
サイトフィッシングであれば、バスが見えていることが前提なので、喰わせに長けたオリジナルサイズに歩があることは確かです。しかし、ダディーのボリュームを生かし、強いインパクトでバスを振り向かせ、リアクション的なバイトを狙った方が良い局面があることも事実です。

狭い場所で特定のエサを狙っている場合。具体的にはインレットで流れてくるエサを食べている時、またはエビやベイトを特定の岸のエグレなどでフィーディングしている場合、オーバーハングの下で明らかに落ちてくる虫などを狙っている場合などです。

サイズ故に、バスに考える間を与えず一気にスイッチを入れることができます。また、シーズンが進んだバックウォーターなどではプレッシャーも行き着くところまで行くと、小さいルアー、フィネスなアプローチに過剰に拒否反応を示すようになります。

そんな極限の状況下でダディーのインパクトが弱すぎず、強すぎずの絶妙な加減でバスを刺激することができます。具体的な効果のある要素は、着水音、ポップ音です。

そして、キーになるアプローチはバスの不意をつくこと。つまり、いかにも釣れそうなアプローチではなく、あえてずらして気づかせることです。

例えば、岸際をクルーズするバスに対して通り道に落とすのでなく、通った直後に落とすことや、通りすぎた後にポップ音で気づかせることなどです。また釣れそうな岸際でなく、あえて何もないオープンウォーターに落とすことも効果的です。

少々難易度の高いテクニックではありますが、慌ててバイトさせることができたなら、してやったりです。

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最後にタックルです。

オープンウォーター用スピニング(ややフィネスなアプローチより)
ロッド : ブラックレーベル691MLMFS
ライン : フィネスブレイブ4~4.5ld

カバー用スピニング(密集したカバー又はちょうちん釣り)
ロッド : ブラックレーベル6111MFS
ライン : PE-performance1.5号

ベイトフィネス(オープンウォーターとライトカバー)
ロッド : スティーズウェアウルフ
ライン : モンスターブレイブ8~10ld

オリジナル同様、水面での釣りは未だに私もワクワクする楽しさがあります。是非皆さんも楽しんでください!

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