PROFILE

川上記由

関東
(山中湖)

山中湖をホームレイクとし圧倒的な強さを誇る。2006年よりNBCチャプターに参戦しJB戦も含め優勝回数17回、入賞多数。07年、08年、09年、10年、12年と年間1位を獲得。09年、10年には山中湖第2チャプターでも年間1位を獲得しW制覇を達成。2014年も6戦中5戦入賞と無類の強さを発揮。2016年も年間総合優勝を勝ち取った。シャローのサイトフィッシングから魚探のシューティングとそのスキルはトップレベル。山中湖のクセを知り尽くしたまさに山中湖マイスター。

真冬の山中湖

こんにちは、山中湖の川上です。ぐっと寒くなった今日この頃ですが、温かい日は春の陽気を感じるようになり、春の訪れを待ち遠しく思います。

冬真っただ中の山中湖
私の通う山中湖は冬真っただ中。

湖の一部は氷が張り、1月の末にはワカサギの氷上での穴釣りが解禁されました。
バス釣りはと言うとそんな湖の状況から完全にシーズンオフで、私も現在はボートや道具のメンテナンス、消耗品の補給やルアーいじりを行いシーズン開幕に向け準備をしています。

今回は、昨シーズンのトーナメントで有効だったパターンを紹介します。本格的なシーズンに向け準備の参考にして頂ければと思います。

山中湖のパターン分析
昨シーズン、山中湖では合計11回のJB・NBCトーナメントが開催されました。
しかし私は仕事の都合でアメリカへ渡米しており、シーズンの前半を欠場し、僅か6戦しか参戦出来ませんでした。

アメリカでも当然バス釣りをしましたが、春先に阿修羅SPやベントミノーで『ボコボコ』なんて事もあり、意外に楽しいアメリカ生活でした。

一方、山中湖でのトーナメントですが、僅か6戦の参戦となり正直不完全燃焼ですが、結果としてはO.S.Pルアーの活躍によJB山中湖で1度の優勝とNBC山中湖チャプターでの1度の入賞とまずまずの結果となりました。

まずは6月初旬の開催となった、NBC山中湖チャプター第2戦です。
この試合はアメリカより帰国した翌週に開催され、正直レイクコンディションも分からず思い当たるタックルを車に詰め込み、準備不足での参戦となりました。

例年ですとこの時期は、第一陣でスポーニングを終え、ミドルレンジでベイトフィッシュを追うアフター回復系が良くなる時期ですが、前日のプラクティスではノー感じでした。
しかしシャローレンジには予想に反し、大型のバスの姿を確認する事が出来た為試合ではシャローを中心に試合を組み立てる事にしました。

試合当日も前日確認しておいたポイント付近では、ビッグバスの姿が確認出来ます。
ファーストアプローチはソフトベイト、興味は示すもバイトには至らず時間だけが経過します。
ルアーをルドラスペック2(スローシンキングチューン)にチェンジ、余計なプレッシャーを避ける為、距離を取りオフサイトでアプローチ。
バスのポジションより先にキャストし静かに着水させ、軽くジャークを入れた後ロングポーズを入れバスにルアーを見つけさせます。
ルアーの周辺で『ギラッ!』と魚体が光りバスがバイト、スポーニング末期~アフター直後となる難しい時期ですが、ソフトベイトではバイトまで持ち込めないバスをルドラで仕留め、復帰後の試合を5位に入賞する事が出来ました。
きっと、ソフトベイトではキャッチ出来なかったバスだと思います。

この試合のキモとしては、プレッシャーの掛かる試合ではついソフトベイトに頼りがちで、更に反応が悪いとソフトベイトのサイズを小さくしたりし嫌がるルアーでしつこく攻め、バスに余計なプレッシャーを与える事があります。
バスの状況を見極め、時にはルドラの様な大型ルアーによるリアクションが有効な時がありますので、ルアーローテーションの参考にして頂ければ良いと思います。

(写真:当日活躍したルドラスペック2)

次にその2週間後に開催されたJB山中湖第3戦です。
この試合は04シンクロとドライブクローラー4.5inの活躍で優勝する事が出来ました。

湖の状況はスポーニングも終わり、スポーニング直後~回復系のさまざまな個体が混在していました。
タフな状況は変わらず、試合当日も1本の魚を手にする事も困難な状況でした。
また試合直前には放流があり、放流地点となった周辺では700g前後の放流魚がキャッチ出来る状況でした。
その為試合ではまずは放流でベースを作り、キッカー勝負に行く事としました。

他選手も同じ事を考えている様で、試合当日の放流地点は大船団です。
ポイントは水深3mにあるウィードパッチで数艇のボートとの接近戦です。
使うルアーはプレッシャーにめっぽう強い、ジグ04シンクロ(1.8gGPブルーフレーク)+ストレート系トレーラーをセットします。

アクションはフォールのみで、ウィードの上に乗せるor穴に落とすイメージで送り込みます。
すると着底直後にバイトが出ます。(前日のプラクティスで確認しておきました。)
04シンクロは、フォール時もショートスカートから発生する微振動でバスを引き付け、着底後も派手にロッドアクションを加えなくても、ロングスカートが湖流や僅かなラインテンションでアクションする為、バスにナチュラルな動きでアピールする事が出来ます。

他選手はダウンショットやジグヘッドで、湖底を"ズリズリ"やってますが反応がない様で、私は上記のアプローチで開始早々に2本のバスをキャッチしウエイトは1,500g程度になりました。

その後反応がない為、キッカー戦略に切り替え、岬形状にベイトフィッシュが絡む2~3mラインをドライブクローラー4.5in(ライトグリパンブルー&ペッパー)1/32oz.ネコリグで攻めます。
着底後、ややスイミング気味にロッドアクションを入れます、すると1投目からバイト!キッカーとなる50UPをキャッチする事が出来ました。

ドライブクローラーは同タイプのルアーと比べ、スイミング時で使用する時も、クネクネとしたアクションやバイブレーションが出易く、誰でも使いやすいルアーです。
この試合では、04シンクロやドライブクローラーのルアーが持つ独特なアクションがバッチリハマり優勝を手にする事が出来ました。

(写真:ドライブクローラーで仕留めた50UP)

今回は、昨年のトーナメントを振り返りましたが、本格シーズンを前に準備の参考にして頂ければと思います。

シーズン間近になると欲しいルアーやカラーが手に入らないなんて事もありますので、準備はお早めに!

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