寒の戻りは阿修羅でキマリ!!

3月ともなれば一雨毎に春の気配を感じます。

三寒四温というサイクルに合わせるように、フィールドもパラダイスかと思いきや、一夜にして忽然と姿が消えてしまう事も少なくありません。

こんな日は悲劇的な状況と言えるでしょう。今回のレポートではこのような寒の戻りの対処法をレポートします。とりわけフローティング阿修羅を用いた釣りを紹介してみたいと思います。

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狭く小さなスポットに群れているという状況を利用し、競争心を刺激するのです。

一般的に早春はサスペンドと言われています。アクションの間のポーズでバスを待つ。

サスペンドプラグはバスのポジションをある程度絞れた条件下では非常に効率の良い釣りで、この時期であればレギュラーフィッシュも含めて数多く釣れる事もあります。

いかんせんポジションの確立出来ていない状況において、どちらかと言えばスローなテンポとなるサスペンドミノーの釣りでは非常に効率の悪い釣りになってしまいます。

また、仮にスポットを見つけ出しバスを誘い出すことが出来たとしてもバイトは弱々しいばかりか、チェイスで終わってしまう事が多くなるのです。

ところがフローティング阿修羅でアプローチをすると驚くほど強く、そして小さな9cmクラスの1本のミノーを複数(時として10数本)のバスが我先にと奪い合うようにバイトしてくるのです。

フローティング阿修羅を一言で言うと、『バスを誘い続ける』ルアーであると言えます。

アクションの立ち上がりからストロークの終わった後まで、ルアーが常に動き続ける唯一とも言うべきミノーなのです。

それは類を見ないレスポンスの速さに由来しているのです。

数多くのフローティングミノーは存在しますが、特にストロークの終わりにおいて一瞬の間(ま)、即ち一瞬ルアーが止まってしまう事でバスの興味を削いでしまいます。

先のピンスポットに陣取る1本のバス相手には効果的なこの間(ま)が、いざ競争心を刺激する際にはマイナスに働いてしまうのです。

フローティング阿修羅ではこの間をほとんど感じさせず、アクションの終わった次の瞬間には既にその高い浮力により浮かび上がります。

この浮力の強さも含めての決して動きを止めないレスポンスの良さこそが阿修羅を唯一無二のミノーに仕立て上げているのです。

仮にフローティングルドラと比べてみると阿修羅の方が速く感じます。

同じだけの移動距離だとしても、その効果、ルアーの大きさに対する相対的スピードが違うのです。

サスペンドではなくフローティングなればこその釣りですが、実際はどのように使うのでしょうか。

それは、『俺の阿修羅は日本一速い!!』少し乱暴ですが、その心意気で使う事が大切です。

ジャーク&トゥイッチ、リズムの取りやすい3・3・7拍子でもいいでしょう。

軽く、鋭いテンポで連続的に誘い続けるのです。

時としてポーズを取って水面で待つ事も出来ますが、基本的にはノンストップで構いません。

シャローレンジからミドルレンジまで、幅広いレンジを一手にカバーし、バスが飛び出す瞬間は“バスを浮かせる”という表現では生優しく感じる事でしょう。

これは文章で説明するより是非体験して下さい。

この釣りを可能にするにはタックルバランスが重要です。

参考までに私のタックルを記載しますと

Rod:58L or 58M
Reel:Libert Pixy
Line:フロロカーボン 8~10lb.

何よりも連続12時間キャスト&ジャークし続ける事の出来るタックルが大切だと思います。

また、この釣りは基本的に厳しい条件下で比較的浅いレンジに居残るバスが相手です。必然的に釣れるバスがビッグフィッシュに限られてきます。

ルアーは小さくてもビッグフィッシュパターン!これこそフローティング阿修羅の醍醐味なんです。

また、阿修羅の他にも早春のフィールドはバスがシャローへと差してくる為に様々なアプローチでバスと対面する事ができます!

寒の戻りでカバーにタイトに張り付いてガタガタ震えている個体も居ます。

ミノーやスピナーベイトには出てくれませんが、クランクベイトをカバーにダイレクトに送り込むことで口を使い易くするのです。

この際用いるのがタイニーブリッツMRで、カバーの回避能力とスローライザー設定でサスペンドシャッドのようなアプローチを可能にしています。

よりスローなバスには小さなボディでハイピッチなタイトアクションが有効なのです。

またカバーに潜むバスはひと度風が吹いてベイトフィッシュが流されてくるのを待つようになると、今度はハイピッチャーでのカバー攻略が有効になります。

見落としがちな冷たい北風の吹き付けるウィンディサイド。

どうしてもバスが見つからないケースで試してみたところ、ドン!ドドン!!と連続ヒット!

50UPとはいきませんでしたがグッドサイズが連発でした。

更により行動範囲を広げるバス

風が止み、暖かな日差しに誘われるように水面を意識すると、ベントミノー等にも反応を示してきます。

今回のレポートにおいてベントミノーではバイトを上手くフックアップに持ち込むことは出来ませんでしたが、フォローに用いたマイラーミノー3.5インチノーシンカーにグッドサイズ。

更に北風が強く小雪が舞う条件下だったにも関わらず、プロトモデルのi字ミノー「アイウェーバー」に45cmとそれぞれにグッドフィッシュをもたらしてくれています。

姿勢の乱れを一切許さないシビアなロッドワーク(ラインワーク)が要求されるi字系ルアーですが、このi字ミノーはジョイント式である為にフロント部の"遊び"でリア部の乱れを抑制する事ができます。

このブレの少なさが扱い易さに繋がり、釣果に直結する性能であるように感じています。

(写真:3/12の七川ダム釣行。ハイピッチャーでの49cmを頭に、アイ・ウェーバーで45cm、そして阿修羅F47cmとグッドフィッシュ連発!)
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隙のないO.S.Pルアー軍

冬と春が交錯する難しくも楽しい3月期を高次元で対応してくれました。

ここからプリスポーンからスポーンへと本格的なスプリングシーズンの幕開けです。

連れて効果的なルアーの種類もどんどん増えてきます。

得意なルアーで押し切るのも面白いですが、様々な状況に対応したそれぞれを使い分ける事も楽しいですよ。

あれも・・・これも・・・と使いすぎて結局どっち付かず・・・。

私はしょっちゅうやってしまいます。

ですがこれもまたバスフィッシング楽しさのひとつとしましょう!

(写真:2/27の七川ダム釣行では、タイニーブリッツMRやマイラーミノー、タイフーン1oz.LCで!)
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