秋も本格化・・・
皆さんこんにちは、和歌山の辻井です。
朝夕がめっきり冷え込むようになり、秋も本格化していますね。
前回の2012/10/3にアップされたレポートで記述したように、そのパターンは多岐にわたり、あらゆるルアーがそれぞれに正解と言えます。
この事が逆に迷いとなり、ルアーセレクトの迷いに繋がってしまいます。そこで今回は、巻物の代表格とも言える、「スピナーベイトとクランクベイト」の使い分けを紹介します。
「シチュエーションベイト」
とりわけハイピッチャーとブリッツシリーズをどのように使い分ければ良いかを考えてみましょう。
まずハードベイトを使うにあたりよく言われるのは
「やる気のあるバスだけを釣る」
という事でしょうか。
これは間違いではありませんが、バスが勝手にルアーを探して追いかけて口にするというような事は滅多とありません。
ではハードベイトで安定的に釣果を求めるにはどうすればいいでしょうか。
ハードベイトの多くは「シチュエーションベイト」という言葉通り、条件がハマれば強力なパターンになり得ますが、外せば全く釣れない事が多く、それぞれのルアーに適したシチュエーションが存在します。
クランク、スピナーベイトの他、ミノーやトップウォーター・・・等々。
潜行深度やフローティングモデルorサスペンドと言った細かなタイプを細分化すれば凄い数になります。
言い換えれば、ルアーの数に応じてそれだけ多くのシチュエーションが存在するということです。
これをハイピッチャーとブリッツに当てはめて考察していきます。
私のリザーバーでの使用方は、ハイピッチャーもブリッツも比較的浅いレンジのカバー&ストラクチャーフィッシュを狙います。
スピナーベイトではスローロール、クランクベイトではカバークランキングにそれぞれ代表されるように、ストラクチャーに絡めるように使うと、バスも瞬時に飛び出してルアーを口にし易く、よく釣れます。
一言で言ってしまえば『バスの近くを通す』という事で、絡めた際のヒラ打ちアクション云々・・・は二の次で、「バスの近くを通せている」という目安で十分でしょう。
バスの瞬間的に飛び出せる距離は50cm~1m程度で、これがこの釣りにおけるプロダクティブゾーンとも言えます。
繰り返しになりますが、ストラクチャーに絡めるように使うというのはバスとの距離を縮めるという作業なのです。
この際、完全にカバーに絡めてしまうとスピナーベイトには大きな弊害が生じます。
スピナーベイトはバランスを崩すとバスが口にしてもブレードやアッパーアームが邪魔をしてフックアップに繋がらない事が多くなります。
カバーに潜むバスは基本的にベイトフィッシュを待ち伏せているわけですから慌てて飛び出すよりも自らのタイミングで飛び出した方が確実にベイトを口にできるはず。
それならばスピナーベイトをバスのポジションを意識しながらカバーに絡めないギリギリのラインを一定速でリトリーブする事が無警戒のベイトフィッシュを演出する事となるのです。
これによりバスも飛び出し易く、かつフッキングも決まるのです。
スピナーベイトはその形状を見てもらえば分かるように、下方向もしくは横方向からのバイトに対応しているのが分かりますので、予測できるバスのポジションに対してやや上方(20~30cm)をリトリーブする事を意識するのがいいでしょう。
バスが飛び出せる距離というのは一匹一匹それぞれ個体差があり、日によってもその傾向が違います。
先程50cm~1mと目安の距離を示しましたが、一切の動きを見せないケースももちろんあります。
よりバスに近付ける方向でスピナーベイトをカバーに絡めるとバスの反応を得られるようになりますが、
先述の通り予期せぬヒラ打ち等でミスバイト多発というケースも少なからずあります。
ハイピッチャーは低重心ヘッド、ライトアームでバランスを崩した後の戻りも早く、フッキング率も高いので、
この手の釣りにおいても対応できていますが、絡めると言ってもブレードの回転を止めないような軽いタッチ程度にするのが釣果アップの秘訣ですね。
「タフだからクランクベイト」という選択もある
先にスピナーベイト(ハイピッチャー)のカバーにおける使い方を紹介しましたが、スピナーベイトはバスが自らがルアーへ飛び出してくると表現したように、僅かでも動いてくれる状況で効果的なのです。
言い換えると、「バスがカバーに居るのに動こうとしないケースで反応させるのは難しい」と言えます。
ここで出番となるのがブリッツシリーズを初めとするクランクベイト。
動かないバスに対して目の前までルアーを送り込んでやろうというのがカバークランキングなのです。
カバーに張り付いて動かないと聞けばタフコンディションと判断しがちですが、現時点では適水温の食欲の秋。
食い気だけはあるのに水温低下等の状況変化で一時的にカバーに退避しているような状態のバスには、口を開けば届く距離にルアーが来たとなるとイチコロ。
この僅かな反応差でタフコンディションが驚くほどのクランク場に変化してしまいます。
この釣りを可能にするのが、規則正しいハイピッチを刻むブリッツシリーズ!
規則正しいピッチは正確なリトリーブコースを約束し、クラスナンバーワンのピッチ数はカバーへの根掛かり回避に繋がり、タフなコンディション下でもよりゆっくりアプローチを可能にするのです。
「タフだからクランクベイト」という選択もあるのを感じ取って貰えると嬉しいですね。
長々とハイピッチャーとブリッツの使い分けを書いてみましたが、まとめると・・・
・ ハイピッチャーはバスのポジションに対してやや上方を一定リトリーブ。
・ ブリッツはバスの目の前に送り込む。
●ブログの釣行記も是非参考にしてみて下さい。
同一フィールドの僅かな条件の差でハイピッチャーとブリッツの使い分けの一例です。
共に正確なアプローチを必要とする釣りですが、キャストさえ決まればバスの方が勝手に口を使ってくれるという釣りです。
この秋、是非ともチャレンジしてみてください。
(写真左右:阿修羅SPEC2やタイフーンでもキャッチ。)