スピナーベイトというルアーを徹底検証!!なぜ、そこまで良くも釣れるのか!?
●はじめにルアーを振動体として捉えた時、回転運動に勝る周波数はないと考えます。
(写真:50cmをもたらしてくれたハイピッチャー5/16oz.DW)

そのためブレードという回転体を備えるスピナーベイトは極めて強いアピール力を有したルアーであると位置付けられ、その強いアピール力に興味を持つバスの多さから、サーチベイトとして最も適したルアーに挙げられます。
スピナーベイトで狙うべきバスというのは、カバーやストラクチャーに身を寄せるバスです。
バスの捕食形態が待ち伏せ型であるために、ここぞというスポットにルアーが通った瞬間にバスは反応するのですが、スピナーベイトにおいてはそのアピール力の強さから、中途半端なアプローチでもバスを寄せてしまうことも多いのです。
ここで勘違いしてはいけないのは、チェイスしてくるのに追いきれないのは活性が低いからではなく、そこまで追う活性があるのにバイトさせられないという、アングラー側のミスです。
逆にスピナーベイトをキャストしてもバスのチェイスがない・・・という時は、バスが動きたくないと捉え、クランクベイトやシャッド、ラバージグをよりバスの近くへ送り込むような展開になります。
アプローチはバスが捕食しやすい無警戒のベイトフィッシュを意識し、一定スピードのスローロールが中心。
ここで言うスローロールというのは、使っているスピナーベイトで通したいレンジを引ける最低スピードを指します。
私はバスの(居るであろう)ポジションに対して30~50cm程度上のレンジを意識していますが、バスがバイトするとしたらココかな?という場合にはその限りではありません。
この時、気をつけなければならないのは"ヒラ打ち等の余計なアピールは必要ない"ということです。
バスが捕食しやすいのは、あくまでも無警戒なベイトフィッシュです。
バジング等のテクニックで、ヒラを打った直後にバイト等はよく聞く話ですが、これはヒラ打ちにより新たにルアーに気付いたバスと捉えています。
また、カバーに当ててヒラ打ちした瞬間というのは、カバーに潜むバスとの距離が最も近付いた瞬間とも言い替えられ、直後に背後からベイトを襲う形です。
自分に向かってくるルアーを真正面から迎え撃つというのは考え難いです。
故に、スピナーベイトにヒラを打たせるような不規則なアクションよりも、無警戒のベイトフィッシュを演出していく方がバイトチャンスは広がり、効率的であると考えています。
●OSPスピナーベイトの優位性ハイピッチャー&タイフーン。特徴の大きく異なる両者ですが、共に淀みのない高回転型のブレードが備わっています。
高回転ブレードはミディアムリトリーブ以下のロースピードにおいても淀みない回転力をキープでき、スピナーベイト本来のアピールの損失を最小限に抑えることができます。
また、先述の無警戒のベイトフィッシュを演出するという点においても、水の掴みの悪いヒラつきやバタつきといった、バスを遠ざける不用意なアクションを抑えることができます。
タイフーンがビッグフィッシュだけでなくレギュラーサイズもよく釣れる理由の最たる要因は、このブレードのバタつきの少なさによるところなのです。
余談になりますが、ビッグフィッシュだけを抜き出したい時、ややブレードの回転に乱れのあるモノを使う事でレギュラーフィッシュのみのバイトを遠ざけることができます。
バスのサイズが小さいほど大きなブレードのヒラつきに驚く・・・という捉え方でイイでしょうか。
ビッグフィッシュだけが釣れるというキャッチ商品の特徴なので、ケースによって使い分けるのも楽しいです。
また、スピナーベイトは本来スローに引けば引くほど、レンジを下げれば下げる程、ブレードの回転力が落ちてしまいます。
しかし、ハイピッチャーシリーズではウェイトをシステム化する事で各レンジにおける使用感を変える事なく使うことができます。
この特徴を知るのに最適なのが、ハイピッチャー5/8oz.といった重めのクラスでしょうか。
スローロールでやや深いレンジを引いた時のブレードの回転力は、他の追随を許さない唯一無二のものです。
冒頭で述べましたように、スピナーベイトに必要なのは何よりもブレードの回転力。
フラッシングや水押しを意識しても回転が鈍重では、スピナーベイトのアピールとしては非常に弱いモノになってしまうのです。
●マイフェイバリット何といってもハイピッチャーMAXシリーズです!
(写真:同ルアーの3/8oz.で、47,48,49cmをキャッチ!!)

ハイピッチャーMAXシリーズはブレード&スカートのボリュームがアップされ一見ハイアピール仕様のように感じますが、実際使い込んでいくと、よりスローに扱えるハイピッチャーという位置付けになっていきました。
どんなルアーでもタフなコンディションになればなる程、よりスローに丁寧に扱うことが求められます。バスの方からガンガンルアーに向かってきてくれるコンディションは然程多くないことから、バスの方へ吸い寄せられるかのように扱えるハイピッチャーMAXが、今後の基軸になっていくのではないでしょうか。
私の好みは3/8ozモデルと5/8ozモデル。
一見ひとつ上のウェイトと同じセッティングに見えますが、ライトワイヤーセッティングになっていてブレードの水噛みが良くなっています。
こういう目に見えない細かな気遣いを感じられるところがより一層思い入れが強くなりますね。
夏も終わり、いよいよ秋。スピナーベイトを始めとしたハードベイトの活躍の場が広がるシーズンです!
皆さんに負けじとフィールドに駆け出したいと思います!
ではこの辺で失礼します。
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